• こりあこくさいがくえん
  • コリア国際学園

  • Korea International School (KIS)
  • 種別 地区
  • 主な活動分野文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費

所在地 〒567-0057 大阪府茨木市豊川2丁目13番35号
電話番号 072-643-4200
ホームページ https://kiskorea.ed.jp/
加盟年 2012

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費

本年度の活動内容

本校は、「多文化共生、人権と平和、自由と創造」を教育理念に掲げ、さまざまな学習活動を行っています。ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野に関して、「地球市民および平和と非暴力の文化」を作り、「異文化学習及び文化の多様性と文化遺産を尊重」する姿勢を育むため、日本語、韓国語、英語の3言語教育をはじめ、中等部、高等部1年次に在日コリアン史、高等部2・3年次に多文化社会研究といった授業を設定し、自らの生まれ育った文化や環境と、それとは異なる文化や環境、人々を等しく尊重する姿勢を学びます。

中等部では韓国研修を行い、現地中学校との交流を続けています。高等部では、カナダ研修を設定し、ホームステイをしながら語学研修や文化交流を行いました。

また、K-POPエンターテイメントコースは、地域イベントや韓国文化交流イベントなどに積極的に参加し、エンターテイメントを通した異文化理解について学びました。

本年度は、それに加えて科目横断型授業を設置し、関東大震災発生から100年の節目の年であることから、「災害と人間の安全」をテーマに、各教科の視点から学習活動を行いました。関連して、トルコ・シリア地震支援駅前募金活動や、「防災・減災を考える高校生の集い」と題した学習集会を、近隣のユネスコスクール4校合同で行いました。科目横断型授業の学習内容は以下のとおりです。

  • コリア語、在日コリアン史、コリア史
    • 韓国で行っている災害時(特に慶州の地震や台風による水害)の学校措置について
    • 韓国社会における外国人差別について 韓国社会のエスニック・マイノリティの状況・韓国人の外国人に対する認識
    • 映画に描かれた関東大震災と在日コリアン
  • 日本語
    • 関東大震災をはじめとした災害と文学の関係に関する議論、調べ学習
      • 文学作品から、災害に直面し復興を目指す人々の心情を読み取る
      • 災害を記録し、反省を今後に活かすための方法にはどのようなものがあるか考える
      • 災害の当事者が自身の体験を文学として残すことの意義を考える
    • 災害と報道について
    • 災害発生時および避難所のダイバーシティ・インクルージョンについて
    • 災害発生時のソーシャル・メディア利用のリスクと可能性について
      • 災害時の情報源としてのSNSにおけるデマ拡散等のリスクとその原因、活用法
  • 数学
    • 地震の仕組み、P波、S波の速度計算、地震発生地との距離計算
    • 地震の予測について(グラフを中心に)
  • 英語
    • 地震に関する本やニュース記事を読み、毎週PDRで地震に関する問題について話し合う。自分の経験を書く。東日本大震災との比較
  • 社会
    • 朝鮮半島と日本の繋がりから関東大震災について
    • 震災と防災(特に震災時にどのような行動がもとめられるのか理解する)
    • 災害とメディアリテラシー
  • 理科
    • 地震のメカニズム、プレートテクトニクス、マグニチュードと震度、地震の前兆現象、過去の地震、防災の心構えなど
  • 音楽、美術
    • 災害後の心、復興と音楽について
    • 紙で簡易食器で作り

 

また、ユネスコ委員会を設置し、委員会が中心となり、学校全体で環境活動に取り組んでいます。「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」に関して、本校ユネスコ委員会は、以下のような活動を行いました。

  • 地域清掃
    • ユネスコ委員会が希望者を募り、地域清掃を行います。月に1〜2度、一回1時間程度の活動で、毎回ゴミ袋3袋文程度のゴミを集めることができています。地域の方々との交流機会にもつながっています。
  • ペットボトルキャップ回収
    • 校内にペットボトルキャップ回収箱を設置し、集めたキャップを洗浄後、回収業者に引き渡し、買取後の益金が「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」に寄付されます。この益金は、ポリオ、風疹などのワクチンや関連機器の寄付に使われます。
    • 今年度は約10キログラムのペットボトルキャップを回収しました。
  • 学内ゴミ箱の整備、ゴミ分別
    • 美化委員会と合同で、ゴミを分別しやすくするために、学内のゴミ箱に多言語の貼り紙をしたり、ポスターを制作したりしました。また、4月にはゴミの種類の見分け方や分別の方法について、新入生に説明を行いました。
  • ”届けよう、服のチカラ”プロジェクトへの参加
    • 株式会社FAST RETAILINGが主催で、国連難民高等弁務官事務所と連携して行っているプロジェクトに参加し、地域の小学校、保育園、公共施設に協力を仰ぎながら使わなくなった子供服を回収する活動を行いました。生徒たちはこの学習を通して難民としての生活を余儀なくされる人々の現状や、環境問題についての学びを深め、自分たちにできることを考える機会を持つことができました。
  • 文化祭*バザーの開催、食器販売
    • 不要になった私物を生徒、保護者、地域住民の方々に提供していただき、バザーを行いました。バザーの売上金は、駅前募金活動で集まった募金と合わせてトルコ・シリア地震の被災地支援を行っている団体へ寄付しました。
    • 模擬店の食品用に、タッパー、箸、コップを販売しました。利益分は全額環境保護団体へ寄付します。
  • タイ山岳民族ボランティア
    • 希望者を募り、現地ボランティア団体主催の活動に参加しました。
    • 少数民族の村にホームステイしながら、生活環境を整える手伝いや、小学生への韓国語紹介などを行いました。

来年度の活動計画

  • 3言語教育の徹底、多言語の使用機会の増加を目指す。
  • 在日コリアン史、多文化社会研究授業の継続と、その他科目間の連携の強化。
  • 特に文学や言語、社会系の授業の大まかな学習内容の共有を行い、同じ分野に対する多角的なアプローチの方法を学び、批判的思考力を育てる。
  • 継続して交流している韓国開雲中学校とのオンライン交流の展開。
  • ユネスコ委員会
    • 地域清掃(継続)
    • ペットボトルキャップ回収(継続)
    • 学内ゴミ箱の整備、ゴミ分別の呼びかけ(継続)
    • 学外でのイベント参加、運営
    • 学外でのボランティア活動
    • 地域住民との交流

過去の活動報告