2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等

本校は境界をまたぐ「越境人」の育成を目指しており、多文化共生、人権と平和、自由と創造の3つを教育理念に掲げている。また、持続可能な社会の実現のために、環境、人権、平和などの諸課題をホリスティックな視点から考え、解決するためのESDを推進した。

具体的には、本校では、通常の授業に加え、社会科の授業を中心に「多文化共生論」、「在日コリアン史」、「LA(リベラルアーツ)」などの独自の授業を展開している。「多文化共生論」では、「文化とは何か」という大きなテーマから、環境問題、貧困問題、マイノリティー問題などを扱い、今日においての「共生」について学んでいる。LAの授業では、SDGs探求の特別授業を18コマ実施した。

授業だけにはとどまらず、体験学習や海外研修、ボランティア活動にも積極的に取り組んだ。体験学習では、地域の学校との交流を通し、生徒が主体となり、文字を教えたり、コリアの文化、遊びを伝えたりしていくうちに、身に着けたコリア語や文化に対する自信もつく。「学んで、理解して、教える」という過程を通して、言語学習の楽しさを覚え、様々な場面での活躍にもつなげている。

326日から34日まで東京で開催されたSDGs高校生フォーラムにも日本代表の5校に選ばれ、本校生徒代表3名が多文化共生・町づくりに関して、中国・韓国の生徒と共に英語で講義を受け、ディスカッションをすることを通して知識を深めることができた。

今年度の挑戦としては、学校としてSDGsの取り組みを体系的に実施していくため「ユネスコ委員会」を発足させた。ユネスコ委員会の初めての取り組みは、ユニクロ・GUが実施している「服のチカラプロジェクト」に参加させて頂いた。このプロジェクトは、着なくなった服を集め、その服を世界中の難民キャンプに届けるというものである。近隣の保育園・小中学校や市民センターにもご協力頂き、合計で765着の服を集めることができた。今年度は集まった服はコンゴ民主共和国に届けられる。

来年度の活動計画

今まで実践してきた活動(授業、体験学習、海外研修、ボランティア活動など)は継続して実施していく。また今年度、ユネスコ委員会を発足させたが、「服のチカラプロジェクト」にしか取り組むことができなかったので、次年度は長期的な活動をいくつか積極的に行っていきたい。

また、本校の特徴を活かし、韓国や世界のユネスコスクールと協同して何か取り組みを行えないか本格的に模索していく予定である。