2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「多文化共生、人権と平和、自由と創造」を教育理念に掲げ、さまざまな学習活動を行っています。ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野に関して、「地球市民および平和と非暴力の文化」を作り、「異文化学習及び文化の多様性と文化遺産を尊重」する姿勢を育むため、日本語、韓国語、英語の3言語教育をはじめ、中等部、高等部1年次に在日コリアン史、高等部2・3年次に多文化社会研究といった授業を設定し、自らの生まれ育った文化や環境と、それとは異なる文化や環境、人々を等しく尊重する姿勢を学びます。
多文化社会研究の授業では、様々な社会問題を取り扱うことで、地球市民としての当事者意識を養います。高等部3年生は、3つのグループに分かれ、2年間で学習したトピックに関する映画を制作し、高等部生徒に向けた上映会を行いました。今年度生徒たちが選択したテーマは以下の通りです。

① 同和地区、部落差別問題
② 日韓併合時代の差別、出来事について
③ 身近な偏見・差別について

これらのトピックは本校の生徒にとっても身近なものでありながら、詳しく学んだり、深い議論をしたりすることが少ない内容でしたが、映画制作や上映会を通してより深く考え、公正な考え方を持ち学んでいく機会を作ることができました。それぞれのグループが協力して知恵を絞り、自ら積極的に調べ、地域住民の方々や親族、それぞれのトピックに関係する方々にインタビューを行い、すばらしい作品を作り上げることができました。

また、ユネスコ委員会を設置し、委員会が中心となり、学校全体で環境活動に取り組んでいます。「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」に関して、本校ユネスコ委員会は、以下のような活動を行いました。
① 地域清掃
・ユネスコ委員会が希望者を募り、地域清掃を行います。月に1〜2度、一回1時間程度の活動で、毎回ゴミ袋3袋文程度のゴミを集めることができています。地域の方々との交流機会にもつながっています。
② ペットボトルキャップ回収
・校内にペットボトルキャップ回収箱を設置し、集めたキャップを洗浄後、回収業者に引き渡し、買取後の益金が「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」に寄付されます。この益金は、ポリオ、風疹などのワクチンや関連機器の寄付に使われます。
・今年度は約10キログラムのペットボトルキャップを回収しました。
③ 学内ゴミ箱の整備、ゴミ分別
・ゴミを分別しやすくするために、学内のゴミ箱に多言語の貼り紙をしたり、ポスターを制作したりしました。また、4月にはゴミの種類の見分け方や分別の方法について、新入生に説明を行いました。

来年度の活動計画

・3言語教育の徹底、多言語の使用機会の増加を目指す。

・在日コリアン史、多文化社会研究授業の継続と、その他科目間の連携の強化。

特に文学や言語、社会系の授業の大まかな学習内容の共有を行い、同じ分野に対する多角的なアプローチの方法を学び、批判的思考力を育てる。

・ユネスコ委員会

・地域清掃(継続)

・ペットボトルキャップ回収(継続)

・学内ゴミ箱の整備、ゴミ分別の呼びかけ(継続)

・学外でのイベント参加、運営

・学外でのボランティア活動

・地域住民との交流