| 所在地 | 〒803-0183 北九州市小倉南区市丸472-2 |
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| 電話番号 | 093-451-0024 |
| ホームページ | http://www.kita9.ed.jp/ichimaru-e/ |
| 加盟年 | 2013 |
2025年度活動報告
生物多様性, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等
市丸小学校では、全校で地域(郷土)に誇りをもつ取組を行っている。本校は、校区に絶滅危惧ⅠA類の沈水植物「ガシャモク」(国内において本校区の池、青森県・鳥取県の特定池のみに自生する)の生息池があり、全校児童で飼育、観察を行っている。このように自然豊かな校区であり、全校で米作りも行っている。校区の自然や歴史を学び、シビックプライドの醸成を図ることを教育活動の重点とし、カリキュラムを編成している。
6年生は、ガシャモクの生息池であるお糸池での水質調査等、ガシャモクについて学び、まとめたものを他の学校とオンライン交流し、発信するようにしている。
5年生は、以前は地域の産業だった「小倉織」にスポットをあて、藍や綿を育て、藍染体験や綿摘み、小倉織体験を行い、地元の小倉織の歴史について調べる体験・探求学習を行っている。
4年生は、校区の平尾台を探索したり、校区の米作りについて地元の稲作農家に学んだりすることで、郷土への愛着心を育てている。
・ 絶滅危惧種「ガシャモク」の保全活動(6年・全学年)
校区内に「お糸池」という池がある。この池に生息する沈水植物「ガシャモク」は、絶滅危惧ⅠA類に指定され、国内で3件しか発見例がない、希少な生育池である。本校では平成19年から校地内にも観察・保全用の水槽や人工池を設置し、6年生を中心に保全活動を行ってきている。これまで、北九州市立自然史・歴史博物館やガシャモク再生の会、呼野町内会、小倉南区役所及び地域の方々からご支援をいただきながら、このガシャモク保全活動に取り組んできた。
保全活動の主な内容として、①ガシャモク生育池の調査 ②校内でのガシャモクの栽培 ③お糸池の清掃 などである。具体的には、以下のような活動である。
①ガシャモク生育池の調査は、毎年6月に6年生がお糸池の水質調査を行っている。これは、「身近な水環境の全国一斉調査」の一環として行い、パックテストでCOD等の調査を行っている。北九州市立自然史・歴史博物館や福岡県保健環境研究所、ガシャモク再生の会、呼野町内会にご協力いただき、池の中央部、湧き出し口、排出口の3か所をボートに乗って水質調査をしている。
②校内に「ミニお糸池」を作り、生育池の土を敷き、栽培・観察している。また、全校で一人一鉢のガシャモクを大型水槽で栽培し、毎朝、生育を阻害するアオミドロを除去したり、月に1回程度水槽を洗ったりしながら、栽培活動を継続している。
③冬になると、お糸池の底面やガシャモクに付着しているアオミドロを除去するために、お糸池の水を抜いて乾燥させている。毎年6年生が呼野町内会の方と池の底面の清掃を行っている。
今年度(2月予定)、6年生は、本校と同じくガシャモクの生息池があり、保全活動を行っている、青森県立木造高等学校とオンライン交流を行い、お互いのガシャモク保全活動について交流する予定である。このように、市丸校区の宝であるガシャモクを自分たちで守っているという意識を高め、本校区へのシビックプライドを高めていく取組を行っている。



・ 藍と綿の栽培と小倉織体験活動(5年)
5年生は、地域の歴史を調べる中で、本校区がかつて小倉織を産業としていたことが分かった。そこで、実際に藍や綿を育て、育てた藍で叩き染め体験や、糸車で糸を紡ぐ体験、機織り機で小倉織体験を行う学習を計画し、実践に取り組んだ。まず9月に、育てた藍の葉で叩き染めを体験し、小倉織について北九州市立自然史・歴史博物館の学芸員の方から講義をしていただいた。9月から10月に育てた綿を収穫し、11月・12月には、豊前小倉織研究会のご協力により、糸車で綿を紡いで糸にし、機織り機で小倉織を織る体験を行い、自分たちの紡いだ糸を織り込んだコースター作りをした。豊前小倉織研究会の方々の支援をいただきながら、実際に自分たちで体験することで、時間と手間のかかる細やかな作業を体験し、昔の人の知恵に触れることができた。



・ 稲作体験活動(全学年)と地域の米作りの学習(4年)について
平成3年より、校地の近くの田んぼを地域の方から借りて、全校児童が田植えと稲刈りを体験している。11月には保護者・地域の方を招く形で「収穫祭」を催し、学習発表と収穫した米でおにぎり作りを行った。これは本校区が昔から稲作で生計を立ててきた地域であること、また、代々受け継いできた土地を守りたいという願いを、子どもたちに体験を通して学んでもらおうとする取組である。収穫した米は、おにぎり作りに使ったり、全学年の児童と地域の方に分けて、家庭に持ち帰ったりした。
また、4年生は、学校の田んぼでの米作りの作業を頻繁に見学し、米作りへの思いや苦労を直接学ぶことができた。米作りについて学んだことは、収穫祭や近隣校との交流で発表した。



・ 平尾台についての学習(4年)
地元のガイドの方の説明を受けながら、日本三大カルスト台地である平尾台を探検し、地形の特色や生息する昆虫や植物を実際に観察することができた。この体験を通して、身近な平尾台が全国でも希少な自然地形であり、観光・鉱物資源としての魅力を発見することができた。同時に、地元の産業が身近な生活にも大きく関わっていることを知ることができた。

来年度の活動計画
来年度の活動計画
本校区は「平尾台」という日本三大カルストの山々の麓にある。観光事業は衰退気味で、田畑が広がる市街化調整区域のため、人口も減少の一途を辿っている。この故郷への誇りと愛着に加え、未来を見据えて創意工夫しながらよりよい生活を目指すという意味でのシビックプライドを育成する方向で、「自立する市丸の子ども」の実現を模索し、継続していきたい。児童が、体験したことを調べてまとめ、発信することができるようにしていきたい。
1.ガシャモク保全活動・・・年間を通じて(6年・全児童)
ガシャモクについての調査と発表・発信・継承(6年)
栽培(一人一鉢)・・・年間を通じて(全児童)
2.小倉織体験活動(5年)
地域の産業であった小倉織について調べ、体験ができる活動を計画する。
春に藍と綿の栽培活動を開始し、秋に収穫する。
栽培した藍と綿で、叩き染め体験や綿摘み体験、糸紡ぎ体験、小倉織体験などを行う。
3.稲作体験活動・・・5~11月(全児童)
田植え体験、稲刈り体験、収穫祭でのおにぎり作り体験を行う。
4.平尾台の魅力や地域の米作りを学ぶ活動(4年)
平尾台を見学し、自然や鉱物資源について学ぶ。
学校の田んぼの米作りを調べ、米作りには多くの手間がかかることを学ぶ。
