所在地 | 〒289-1115 千葉県八街市八街ほ625 |
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電話番号 | 043-443-3221 |
ホームページ | http://www.reimei.ac.jp/ |
加盟年 | 2013 |
2024年度活動報告
生物多様性, 海洋, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
創立100年を迎え、次の100年に向かおうとしている地域密着・地域貢献型の私立学校としての学校づくりのキーワードとして持続発展可能な教育活動(ESD)をその中心に据えてきた。創立以来約14,000名の卒業生の生活エネルギーの滋養に少なからず寄与するものとなっていることを願っている。
活動はSDGsをメインテーマにした学びをデザインしたものが多く、環境に関する課題、異年齢交流、学校間交流、防災教育、国際交流(国際理解)、地域の伝統を学ぶ、共生社会について学ぶ機会など、教科横断的なスケールを持ち、人間力を育てる本校教育の軸となる活動が展開されている。
以下、今年度実施の活動について報告する。
(1) 黎明グリーンプロジェクト(Reimei Green Project)6年目
本校サッカー場を天然芝にするプロジェクトの6年目。その年の天候によって5年間の生育・管理データとグランド活用状況等の経験が蓄積されて、その効用や学校環境・景観などにも繋がる学びの場として存在している。
今年度は当初の5年間を経過したところで安定した生育が続いており、経年充実をもって完成度(厚みや密度)を高めるなど)を高めたいところ。しかし、天候不順や病気が発生した場合、急激に状態が変化すること経験的に知ることで、次の段階への学びに繋がっていることに生徒の成長を感じるところである。
(2) 「スポごみ甲子園千葉県大会」参加
「スポごみ甲子園千葉県大会」に3年連続で参加。本年は千葉県誕生150年の記念とタイアップして、千葉県民の日である6月15日に九十九里海岸で開催された。海岸線でのごみ拾いは市街地でのごみ拾いとは異なる印象を体験することになった。同時にマイクロプラスチックの存在に気付くなど多くの学びを得た。
(3) SDGsを学ぶ 1年生 宿泊研修 11月30日~12月2日
1年生の秋の宿泊研修(ホテル日航成田にて2泊3日)の研修プログラムのひとつとして、外部講師(JTB)によるSDGsをテーマとした学習を実施。SDGs17の目標と169のターゲットについて学んだ。対象は1年生321名。
(4) 『トモダチ大作戦』を実施 1月25日(土)
昨年に引き続いて『トモダチ大作戦 in 八街 2025 』を令和7年1月25日(土)に開催。すべての県境が海と川である千葉県において、水辺から最も遠い内陸部に位置する八街市から海洋ゴミを減らす行動を発信。スポごみのルールを利用した3人1組でエントリー。八街駅前の公園を拠点にして町中のごみ拾いを行った。八街市ロータリークラブの支援もあり、地域の方々との交流と日ごろの感謝をこめた企画となった。校内公募で、一般生徒はもちろん野球部員約60名、ソフトテニス部員約30名を含む約120名が参加した。約40分間の活動で2トントラック1台分のごみを回収。日常生活を振り返り、ごみをめぐる環境問題について体験的に学ぶ機会となった。千葉テレビと毎日新聞の取材があったのも良い経験となった。
(5) みつわ台幼稚園(千葉市)・へいわ幼稚園(千葉市) ボランティア
幼児教育・初等教育に興味を持つ生徒が中心となって18名が4グループに分かれて、保育体験ボランティアに取り組んだ。異年齢の世界観にはまってしまう生徒が続出。経験値を積み上げる良い機会となった。コロナ期を除いて20年以上継続している人気のあるプログラムで、毎年読み聞かせの課外講座参加者がとても楽しみにしている。
(6)養蜂プロジェクト
昨年度スタートした注目のプロジェクト。生産ビジネス科が中心となって取り組んだもの。ニホンミツバチは日本固有種。最年では激減しているとか。昨年度、初めてのチャレンジで2株の養蜂に成功し、約6㎏の蜂蜜が取れた。わずか10メートルしか離れていない巣箱でも色・味・香・食感が異なることに驚いた。今年は夏の猛暑や天敵スズメバチの襲来などの影響で1株を維持することで精いっぱいだった。ニホンミツバチの行動範囲は半径約2キロメートル。巣箱を中心に植生や生態などの研究につながるプロジェクトとして次年度に期待。環境問題や生物多様性、農業生産や食糧問題などにも繋がる魅力的なテーマである。
(7) 共生社会を考える
植草学園主催の高校生プレゼンテーションコンテストに「目に見えない貧困からの脱却」~みらいの「かたち」を守るために~というテーマで参加した。豊かに見える日本の日常の中に存在しる貧困にについて調査し考えたことを発表した。近隣の子ども食堂を訪問するなど高校生の視点で社会の在り方と共に生きるために必要なことを発表した。
(8) ZOZOゴルフ ボランティア 10月24日~27日
本校ゴルフ部の生徒が世界のトッププレイヤーが競い合う大会の運営ボランティアに参加。その臨場感や空気感は同じプレイヤーとして学びが多かったとの感想があった。また、国際大会のホスト役を担うなど貴重な体験となった。
(9) 房総自然体園交流合宿 8月20日~8日23日
公益財団法人修養団が主催する「房総自然体験交流合宿」に高校生リーダーとして生徒2名が参加。木更津周辺の小学生16人と共に2泊3日の自然体験を過ごした。小学4年生から6年生の児童との時間は異年齢の中に生まれる責任感や優しさを引き出すような素晴らしい経験となり、生徒の能力開発に寄与する重要な場面としても貴重。
(10) オーストラリア研修 8月23日~8月28日
ゴールドコーストでのホームステイを軸として、ブリスベン市内の高校(Nerang State High School)との学校交流なども行った。参加者は24名。短期間とはいえ海外での生活を通して得るものは多く、自身の進路選択に直結するような経験となるなど、生徒の満足感や達成感も高い。異文化との対話にはまず自分のこと、日本の文化や生活を再認識することが大切であることに気づきながら、自分史上最大のチャレンジを楽しんだ。
(11) 冨里市内小学校 夏休み学習支援ボランティア 7月~8月
夏季休業中に富里市内の小学校で実施された勉強会に学習支援ボランティアとして20名が参加。ほとんどの生徒がかつて学んだ母校に戻り、学習の支援と異年齢交流が出来たことに大きな喜びを示した。
(12) インターアクト台湾研修 11月10日~13日
インターアクトクラブのプログラムに生徒代表2名が参加。異文化体験、そしてアジアの歴史と日台文化交流の様子などを学んだ。地元の高校生との交流会や台北市内でのゴミ拾いなどを通じて大きな学びを得た。その活動内容と感想をロータリークラブで発表した。
(13) パリ2024パラリンピック 金メダリスト来校 9月27日(金) 日
昨年夏に開催されたパリ2024・パラリンピックで、前大会(東京2020)に続いて車椅子バドミントンで金メダルに輝いた里見紗李奈選手が来校。里見選手は八街市内の出身で、東京2020大会の時から生徒との交流があった。今回の来校ではバドミントン部員を中心に約40名が参加して、約1時間の楽しい座談会となった。物事の捉え方や努力の大切さ、すべてのことに感謝すること、そして共生社会について学ぶ素晴らしい時間となった。
来年度の活動計画
本校が長年にわたり活動してきた地域ボランティアが形を変えながら継続していくことが重要と捉えて、新しい時代の持続可能な教育活動を進めていこうと考えている。
また、動きながら次の課題に向き合っていく姿勢を育てることを積極的に支援していく環境づくりを推進したい。例えば、昨年度スタートしたした「養蜂プロジェクト」は2年目で生態に関する新たな研究テーマに挑むことになるなった。その専門性からくる研究分野と考察テーマの拡大・高度化を予感させるプロジェクトとして期待できるからだ。。環境や生物多様性、日常生活の振り返り、農業の将来にまで及ぶ可能性を秘めている。また、次年度は海洋ゴミをテーマtした活動を体験レベルだけではなく研究・考察・アウトプットまでをデザインしたプログラムを展開したい。