2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 環境, 文化多様性, 国際理解, 福祉, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

【活動内容】

 Withコロナにシフトしつつある社会環境下において、ここ数年展開することが出来なかった(控えていた)活動を一部再開することができたことは、持続発展的な教育活動(ESD)の成果を期待するうえで大きな光となった一年だった。
 活動はSDGsをメインテーマにした学びをデザインしたものが多く、環境に関する課題、異年齢交流、学校間交流、国際交流(国際理解)、地域の伝統を学ぶ、共生社会について学ぶ機会など、教科横断的なスケールを持ち、人間力を育てる学校教育の大切な活動が展開されている。
以下、今年度実施の活動について報告する。

(1) 黎明グリーンプロジェクト(Reimei Green Project)4年目

 本校サッカー場を天然芝にするプロジェクトの4年目。その年の天候の状況によって4年間の生育・管理データとグランド活用状況等の経験値が蓄積されて、その効用や学校環境・景観などにも繋がる学びの場として存在している。
 令和5年2月12日に千葉大学で開催されるESD成果発表会では、海洋ゴミにおけるマイクロプラスチックの約23%が人工芝であったという報告を背景に、本校のグランドを天然芝にしている理由を考察し英語で発表した。

(2) 渡辺紫帆さん(パラリンピック選手)講演会 12月20日(火)

 これまでも本校と交流のあるパラリンピック2012ロンドン大会に出場した渡辺紫帆さん(銚子市在住 視覚障害 陸上競技 走り幅跳び・100m・円盤投げ)が来校。講演会を行った。講演会に参加したのは体育会の部活動生徒を中心にした希望者約300名。2022TOKYOパラリンピックへの出場はかなわなかったが、聖火ランナーとして参加。聖火トーチやその時のユニフォームなどを持って来てくださった。アスリートとしての挑戦を続け、障がいとともに生きる渡邉紫帆さんからの高校生へのエールは元気と勇気のエネルギーで満ち溢れた。

(3) SDGsを学ぶ 1年生 宿泊研修 11月30日(水)~12月2日(金)

 1年生の秋の宿泊研修(ホテル日航成田にて 2泊3日)の研修プログラムのひとつとして、外部(JTB)講師によるSDGをテーマとした学習を実施。SDGs17の目標と169のターゲットについて学んだ。対象は1年生300名。

(4) カンボジアの小学生とのWeb交流会  9月27日(火)

 SDGs週間 特別企画/カンボジア農村小学校での国際交流LIVEイベントに参加。内容はカンボジアで日本語を勉強している小学生とのWeb交流会。カンボジアの子どもたちは日本語で自己紹介をしてくれたり、カンボジアについてクイズや懸命に覚えた日本語の歌を歌ってくれた。本企画は一般社団法人ボランティアプラネットが企画したもので、ZOOMを使って全国から約80のグループや個人が参加。本校からは希望者17名が参加した。

(5) 広島県安古市高校との交流会 12月8日(木)

 広島県立安古市高校主催のすべて英語で行われたクリスマスフェスタにWebで参加。本校のウインターイルミネーション風景などを撮影したビデオレターを公開。オーストラリアやペルーなどのクリスマス風景をWebでつないだ。

(6) みつわ台幼稚園・こども園 ボランティア

 コロナ禍によって中断していた保育ボランティアを再開。幼児教育・初等教育に興味を持つ生徒が中心となって17名が4グループに分かれて、保育体験ボランティアに取り組んだ。異年齢の世界観にはまってしまう生徒が続出。経験値を積み上げる良い機会となった。

(7) 御成街道祭り ボランティア参加

 地元八街の歴史を感じる「御成街道祭」にボランティア参加。これは将軍の鷹狩りのために整備された通称御成街道の歴史を忘れないようにイベント化した祭り。火縄銃の鉄砲隊の発砲演武をメインに勇壮な武者行列が披露される。その武者に扮したのがわが野球部の部員15名。想像以上の火縄銃の発射音に驚きながら地域のイベントを楽しんだ。

(8) スポGOMI甲子園 全国大会出場 12月26日(月)

 海と日本プロジェクト スポGOMI甲子園 全国大会に出場。これは11月1日に幕張で開催された千葉県大会で優勝した本校のチームが千葉県代表として12月26日に行われた全国大会に出場したもの。全国大会は墨田区役所隣接のリバーサイドホールをメイン会場として開催され、競技エリアはその周辺エリア。競技時間は1時間でごみを拾ってくる量を競うもの。出場チームは3年生の同級生3人組。結果は堂々の13位。その様子は千葉テレビが密着取材をして後日オンエアされた。ゴミ拾いを通じて日常生活について考える機会となりたくさんのことを学んだ経験は尊い。

来年度の活動計画

 本校が長年にわたり活動してきた地域ボランティアが形を変えながら再開していることを歓迎しつつ、そのスタイルにも変化があると予想されるため、新しい時代の持続可能な教育活動の開始ととらえて模索・計画していこうと考えている。