• ちばけんりつまつどこくさいこうとうがっこう
  • 千葉県立松戸国際高等学校

  • Chiba Prefectural Matsudo Kokusai High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 気候変動, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 食育, 貧困

所在地 〒270-2218 千葉県松戸市五香西5-6-1
電話番号 047-386-0563
ホームページ https://cms1.chiba-c.ed.jp/matsudokokusai-h/
加盟年 2017

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 気候変動, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 食育, 貧困

本校は、国際化社会に対応しうるグローバル人材の育成を目指して、前身の千葉県立松戸東高等学校から、平成6年4月に校名を松戸国際高等学校とし現在に至っている。普通科並びに国際教養科を有し、外国人・帰国生徒等の受け入れも行い、国際交流、国際理解教育等に力を入れている。

ユネスコスクール(ESD)活動が目指す地球規模課題の解決のために、自ら考え行動できる人材の育成はまさに本校の目指すところである。本校では、ESDの成果による力を「松国力」(心情・体軀・智能からなる)と呼び、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通じて、その力の育成を目標とした。

また、本校は千葉県高等学校教育研究会ESD部会の事務局校でもあることから、県内のユネスコスクール及びESDを実践している公・私立高校、特別支援学校とも連携して、千葉大学教育学部のESD事業との共催による、ESDの研修活動を展開している。

 

○4月19日 1年次SDGs探究開始(総合的な探究の時間として)
本校教諭中原による「ユネスコとユネスコスクールの生徒としての在り方」関する講演、および一般社団法人銀座環境会議代表、立教大学兼任講師、文教学院大学講師の平野将人先生による「SDGsとは?SDGsと自分とのかかわり」に関する講演を実施した。

○4月24日 ボランティア部による校内花壇整備

○5月26日 ボランティア清掃

すっかり恒例の活動となったボランティア清掃も今年度で4年目を迎え、今回の参加者は約120名となった。

○6月9日 台湾市立桃園高級中学のオンライン交流
生徒たちは英語で積極的に話し、互いの文化について意見を交換し、生徒たちは「相手に伝えるには、正しい文法を使うことだけではなく、話し方や表現にも気を配る必要がある」などと痛感した様子であった。

○7月21日~8月13日 オーストラリア短期留学

現地校やステイ先、その他さまざまな訪問先での体験を通じ、英語運用能力はもとより、多文化のなかで生活することの大変さと重要さ、世界市民として同じ視点を持って協働する力の必要性など多くを学んだようであった。

○7月25日~27日 国際教養科1年次 英語合宿

福島県にあるBritish Hillsにて、2泊3日の英語合宿を実施し、英語運用能力や異文化理解について研鑽を積んだ。

○7月31日 千葉大学にて「平和」をテーマとする千葉県ESD部会生徒研修会を実施

本校からは1~3年のユネスコ係6名が参加し、まずは映画「はだしのゲンがみたヒロシマ」の石田優子監督による「はだしのゲンと広島の木」講演を聞いた。続けて、平和記念公園で留学生ガイドをする広島なぎさ高校の生徒の話を伺い、最後にグループワークを実施した。それぞれの学びを持ち寄り「平和な世界のために、この夏できること」について話し合うことで、一連の学びを自分事へと落とし込み具体的な行動計画を立てることができた。また、SDGsの17の目標は戦争によってすべて奪われてしまうこと、SDGsの目標を達成するためには、日々考えることが大切で、その先に平和な世界がつくれるのだとグループワークから学んだようであった。

○8月22日 家庭科の一環として保育園でのインターンシップを実施

本校の近くにある保育園のご協力を得て、生徒6名が一日、保育園児と共に過ごした。子供たちが保育園での生活を通して成長していく様子から得た学びを自身の将来に生かそうとするきっかけとなる貴重な体験であった。

○9月1日、2日 本校文化祭にて、外国にルーツを持つ生徒の自主製作映画上映

○9月17日~23日 交流校であるカソリック・カレッジ・ウォドンガより生徒の受け入れ

オーストラリアと日本の違いについて、日豪の生徒たちは英語や日本語を用いて意見を伝え合い、笑い、そして大切な友人となった交流であった。

○9月26日 3年次国際関係の授業におけるグローバルイシュー発表会

自分事として、どう考えていくべきかの視点や実際の行動についてグループで発表した。3年間のSDGs学習の積み重ねがみえる内容であった。
 

○10月11日(水)前期からSDGsをテーマに探究を行ってきた成果発表の本選実施

発表を行ったのは、予選を経て各クラスで1グループずつ選出された代表 計8グループ。また、特別審査員として、麗澤大学国際学部から松島教授と学生である今城さんをお招きした。身近な気づきを出発点にSDGsのテーマを1つ選び探究を進める過程で、そのゴールが単体で完結するのではなく、すべてが互いに関係しあっていることに自然と気が付いている様子であった。

 

○10月18日 千葉大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻(教職大学院) 」 の授業の一環として開催された「杉原千畝 命のビザ 記念講演会 」へのZOOMによる参加

講演されたのは杉原千畝のお孫さんで、杉原千畝の功績はもちろん、亡くなる間際の会話の様子や、散歩行く際の姿など、家族の視点からの話は、人道・博愛に生きた人となりがリアルに伝わりました。「One person can make such a difference,and it should be.」 という杉原千畝さんが大切にされていた言葉を自分も大切に、自分を信じて行動したいです。」という生徒の感想も得られた。
 

○10月19日 ボランティア部による駐輪場と男子更衣室の清掃を行いました。

○10月21日 第28回松戸市国際文化祭におけるボランティア活動

外国にルーツをもつ生徒が放課後や休み時間に集まるGlobal classroomのメンバーとボランティア部の生徒、本校への長期留学生が参加し、来場者の誘導や受付、また、ドラムサークルのステージでも演奏に参加した。ボランティア活動の休憩時間で民族衣装や活動の様子を見たり、料理を楽しんだり、ライブを楽しむこともできたようである。参加生徒からは、「ウクライナの方の演奏は涙が出そうになりました。感動した。」「松戸市のこういう活動を知ることができてよかったです。楽しかった!」「ボランティアで人の役に立つことも、自分の視野を広げることもできました。」という感想が得られた。

○11月10日 ボランティア部による2階玄関の清掃
 

○11月14日 マレーシアにあるSMK Bukit Indahの生徒との交流

20名の生徒と4人の職員が訪問され、1年次の英語コミュニケーションIの時間に、マレーシアの生徒によるパフォーマンスを鑑賞した。その後、本校の紹介ビデオを観ながら、本校生徒が英語で日本の高校生活について説明した。授業が終わる頃には、会場が参加者の笑い声で溢れ、短い時間ながら有意義な交流となった。

○11月16日 家庭基礎の授業における外国籍生徒のプレゼンテーション
生活のQOL向上を目指して学習を深めている家庭科にて、1人1人が日本語と英語で発表を行い、母国の食文化を中心に様々な特徴を紹介した。
母国の実情を知り、より良い生活ができるよう知識を増やしていくことができたようである。

○12月21日 人権教育講話~パレスチナ問題に触れながら~

清泉女子大学講師で、JICA勤務、エルサレムで生活をされていた経験のある内藤徹先生を招き、パレスチナ問題に触れながら、自分と考え方や感じ方の異なる人との関係をどう構築するかを考える人権教育講話を実施した。2名の外国にルーツをもつ生徒が、イスラエルパレスチナのそれぞれの思いを代弁する場面もあった。生徒からは「『~すべき』や善悪ではなく、『人類の側に立って』考え続けるという話から自他を越えた多様な意見から、問題を自分事として考え続けていきたい」という感想などがあった。

○1月10日 本校のクッキング部員とフードデザイン受講生が「ベトナム料理を作って食べる」交流会参加

日越交流50周年記念事業の一環として、ベトナム出身の松戸市国際交流員が来校し、実施した。メニューは、タピオカの「チェー」とライスペーパーと一緒に焼いたベトナム風お好み焼き「バインチャンヌン」。国際交流員とまつど国際文化大使の2人が講師としてお手本を見せながら、にぎやかに和やかに作って食べ、学びを深める時間となった。

○1月 1年次美術 灯りのデザイン~国を照らそう~

自分の好きな国をテーマに灯りのデザインをし、2階廊下に展示。

来年度の活動計画

次年度も、今年度の取り組みを継続し、SDGsを意識して活動を展開しているボランティア部、そして地域貢献活動の中心である生徒会などの活動と、千葉大学ESD事業や麗澤大学等との高大連携を軸にして、学校全体にユネスコスクールとしての活動を引き続き浸透させていく。

本校は令和5年度に創立50周年を迎え、次年度からは千葉県県立高校改革推進プランに係る千葉県教育委員会の指定により、グローバルスクールとなる。この節目に、今年度の目標であった「生徒主体のユネスコ活動を一層推進していく」ことや、本校の教育目標に照らしてこれまでの活動を振り返り、その成果と課題を明らかにしたうえで、次年度の活動をより一層充実したものへと昇華させていきたい。

また、ここ数年、いわゆる外国籍生徒や海外帰国生徒の入学が増加傾向にあり、国際高校である本校が名実共により一層「国際化」されていくなかで、その特色を生かしたESDが展開できるよう、校内の組織を整備していく必要もある。すでにあるユネスコ係の位置づけを委員会とすることや、外国にルーツを持つ生徒を支援する会議を公に開催することなどを始め、本校の教育=ESDに係る職員と生徒を増やし、グローバルスクール、かつユネスコスクールとしての更なる充実を実現とするための原動力としていきたい。

過去の活動報告