• なごやだいがくきょういくがくぶふぞくちゅう・こうとうがっこう
  • 名古屋大学教育学部附属中・高等学校

  • Affiliated Upper and Lower Secondary Schools, School of Education, Nagoya University
  • 種別 地区
  • 主な活動分野海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED), その他の関連分野

所在地 〒464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町
電話番号 052-789-2680
ホームページ https://highschl.educa.nagoya-u.ac.jp/
加盟年 2010

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、STEAM教育を活動テーマとして、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して「学際的素養を備え「勇気をもって未来をつくる」イノベーティブなグローバル人材」を育成することを目標とした。

2023年度は、コロナ禍が第5類に分類されたことで対面でのイベント開催をできるだけ多く実践することを計画した。またコロナ禍以前に実施していた海外研修も再開することができた。併設型中高一貫校である本校は、中学での「総合的な学習の時間」と高校dねお「総合的な探究の時間」を連続したものとして捉え、6年間かけてユネスコスクールとしての課題研究を実践した。校外で活動にも積極的に生徒を引率して参加するように心がけた。すこしずつではあったが、コロナ禍前に戻ってきていることが実感としてわかる。他校と共同で行った、研究成果発表会もオンラインでの発表を取り入れたりと、コロナ禍で急速に進展したICTを活用した取組も行った。2023年度に実践した取組の具体例を下記に示す。

○2023年度愛知県ユネスコスクール交流会への参加

昨年度に続き、「SDGs AICHI EXPO 2023」内で開催された愛知県ユネスコスクール交流会に参加した。「体験型SDGs ~見て・触って・体験しよう~」をテーマとして、本校生徒が来場者を対象としたワークショップを開催した。ワークショップの内容は、本校生徒が開発した英語学習教材を活用して、「参加者が、初歩的な英語を使って遊んだり、ジェンダー平等についてのゲームをして、SDGsを実際に体験する」ものである。当日は、小学生や中学生から大人まで幅広い年代の方が参加した。

ユネスコ講演会の開催

12月18日(月)に、ユネスコ国内委員会会長の濱口道成先生をお招きし、「ユネスコ講演会」を開催した。「我々は何を経験しつつあるか、何を経験しようとしているか、経験を生かせるか 世界は動きつつある」というタイトルで約1時間のご講演をいただきいた。「何を経験したか」に関しては、コロナウィルスやそれ以前の病原菌と人類との闘いについて、「世界は動きつつある」に関しては、世界で起こっている紛争だけでなく、国際協力や科学の進歩の大切さ、必要性について本校の中学生や高校生は、理解を深めた。また、東京芸大が開発したクローン芸術で、日本画家の宮迫正明先生が描かれた絵画「芦屋のひまわりのクローン画」を濱口先生がご持参され、参加した生徒は、実際に絵画に触れたり、鑑賞したりと興味深々であった。講演の中でユネスコ憲章の「戦争は人の心の中で生れるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」を取り上げ、「心のとりで」とは一体何だろうという問を参加した生徒に投げかけ、「科学的真偽」を見分ける力を育成することが大切であると参加した中学生や高校生に熱く語られた。

2023年度ユネスコスクールSDGsアシストプロジェクト「助成校オンライン活動発表会」への参加

近隣住民や防災会と連携した、避難訓練を学校全体で実施した内容について発表した。発表内容は、避難訓練の当日は地域のかたも参加してポリ袋クッキングを行いカレーライスを作り試食を行ったこと。また地域には、名古屋大学の留学生も多く居住しているため、名古屋大学の留学生を交えて各国の自然災害について情報交換を行い、各国で行われている避難訓練について議論したこと。また、この地域で派生することが予測されている南海トラフ地震についてや、日頃から実践している家庭内での減災についても参加者間で情報を共有したことなどを報告した。

高校生国際会議の開催

日本を含む29か国から78名の高校生が名古屋大学に集結し、SDGs 17のゴールに関して2日間、議論を展開しました。基調講演の後、参加者は小グループに別れ、決められたテーマに沿って意見交換を行い、最終日の午後に成果を発表した。成果発表はポスタープレゼンテーションの形態を採用した。各グループに、名古屋大学の留学生が複数人入り高校生の議論をファシリテートし、名古屋大学の留学生を含めると、30か国以上から関係者か集った大きな会議となった。今年度もその成果は視覚的にとらえるためピクチャブックを作成して参加者や関係者に配布した。

○United Nations International School (UNIS)訪問と国連ツアー参加

3月18日(土)~24日(金) (5泊7日)の日程で米国NY州のUNISを訪問した。訪問者は生徒8名と教員3名の11名。内容は以下のようである。

  United Nation International School (UNIS)オンライン交流を通してSDGs共同研究をしている生徒と、リアルで対面し研究成果を共有する。UNISは国連機関であるめため国連についての理解を深めるともに国際機関で働くことについての興味や関心を深めることが目的である。また、日本文化をUNISの生徒に紹介し日本についての興味関心をもってもらい次年度以降のUNIS交流につなげる。

 国連本部:UNISの本体である国連を学ぶことでUNISの設置目的や成り立ちについての理解を深める。また2023年1月1日から2年間日本は非常任理事国となったたことも踏まえ、国連に役割等について学ぶ。

 アメリカインディアン博物館:米国の歴史を学ぶことで現在に至るまでの米国の成り立ちや風習の基礎になっている部分を学ぶ。

 アメリカ自然史博物館:地球の大きさや米国の広大な地形を体感し、地球の成り立ちや岩石の生成、恐竜の骨格などについての知識を深める。

 エリス島博物館:米国建国当時に、様々な国から米国を目指してきた移民についての学習を深める。

Tongali Juniorコンペティション( アントレプレナーシップ教育)の開催

東海発起業家育成プログラムであるTongali(主幹機関:名古屋大学)と連携し、高校生の起業に関する興味と能力を高めるために、今年度は宿泊型で夏休みを利用して開催した。今回はJR東海株式会社とも連携し、「鉄道と連携した街づくりを考える」をテーマに実施した。発表は、中部経済連合会と名古屋市が組んで設立した「ナゴヤ イノベーターズ ガレージ」で行った。

来年度の活動計画

2024年度は、オンラインと平行しながらも積極的にリアルな形で実践することを目標とする。高等学校での新学習指導要領も3年目の完成の年、それに併せて本校で行っている「課題研究」もシステム的に完成する。高校1年で探究スキルを学び、2年でデータをとり分析する。3年ではその成果をさまざまな方で発表する。それに併せて、学校としては、課題研究の実践成果と課題をまとめ、今度につなげる取組を行う。2023年度に久しぶりに行った海外研究も継続して実施し、海外訪問の機会も増やしていきたいと考えている。

過去の活動報告