2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、STEAM教育を活動テーマとして、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して「学際的素養を備え「勇気をもって未来をつくる」イノベーティブなグローバル人材」を育成することを目標とした。

2022年度は、学校教育とコロナ禍においても学校教育をできるだけノーマルな形で推進していくことを目標に実施しました。一方で高等学校では、新学習指導要領の実施が始まり、すべての教科で「持続可能な社会を創るための重要性」「身の回りの社会的事象との関連付け」「公正な判断力を養い豊かな心情を育てる」といった指標が示された。本校のユネスコ活動も「総合的な学習(探究)の時間」を活用し実施し、中学では「調べ学習」を中心に、高等学校では「仮説検証に基づいた課題研究」を実践した。また、夏休みや土日祝を利用しての活動も多く実施した。下記にその具体例を示します。

○2022年度愛知県ユネスコスクール交流会への参加

「SDGs AICHI EXPO 2022」内で開催された愛知県ユネスコスクール交流会に参加し「ステークホルダーとの連携を生かしたSDGsの実践」をテーマとして発表した。発表した内容は、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟ユネスコが主催する「2022 年度高校生カンボジアオンラインスタディツアーと寺子屋活動」、イオン1%クラブか主催する「アジアユースリーダース」、AIG損害保険株式会社主催の「AIG高校生外交官プログラムでの経験」そして文部科学省主催のトビタテ留学JAPANで「フィジー共和国」を訪問し、現地で学んだことをそれぞれ発表した。

公益社団法人日本ユネスコ協会連盟主催「2022 年度 高校生カンボジアオンライン スタディーツアー」への参加

現地に暮らす人々との交流を通じて、カンボジアが抱える諸課題を学び、コロナ禍において参加者ができることを考えた。また、参加者自らが学んだことをアクションに移し、その取り組みを学校内外にも発信した。事後アクションとして、現地との交流を通じて生徒が考えた「できること」を実行した。カンボジアの教育問題の一つである「学校に来る子供の数が少ない」という問題を受け、学校を今以上に楽しいと思ってくれる人が増えて、より多く

の人が学校に来るようになってほしいという思いから『クメール語での日本の行事紹介の本&読み聞かせ動画の作成』を行った

○「海外で活躍する日本人」オンライン講演会の実施

パリにある国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)本部にお勤めの田村謙治さんのオンライン講演会を開催しました。「世界中の仲間と共に、世界の問題の解決のために-ユネスコという国連機関で働くこと-」というテーマでした。交流ホールに、70名程の生徒が集まり、また、本校以外の高等学校にもオンライン配信をしてネットワークを広げました。生徒達からの質問にも丁寧に答えていただき、「国際機関で働く」ことに興味を持った生徒も多くいました。

高校生国際会議の開催

日本を含む23か国から46名の高校生が名古屋大学に集結し、SDGs 17のゴールに関して2日間、議論を展開しました。基調講演の後、参加者は小グループに別れ、決められたテーマに沿って意見交換を行い、最終日の午後に成果を発表しました。各グループに、名古屋大学の留学生が複数人入り高校生の議論をファシリテートしてくださり、名古屋大学の留学生を含めると、30か国以上から関係者か集った大きな会議となりました。その成果は視覚的にSDGsをとらえるためピクチャブックを作成して参加者や関係者に配布しました。

Tongali Juniorコンペティション( アントレプレナーシップ教育)の開催

東海発起業家育成プログラムであるTongali(主幹機関:名古屋大学)と連携し、高校生の起業に関する興味と能力を高めるために開催しました。今回はトランコム株式会社とも連携しコロナ禍でElectronic commerce (EC)市場の急成長に伴い、大きく変化している物流(陸運)の課題解決をテーマとしました。地域の発展や人々の生活向上のために、起業家精神の果たす役割について、課題解決に向かうアイデアを発想させ、さらに育てていく手法を学び、トレーニングすることを目指しました。

来年度の活動計画

2023年度は、オンラインと平行しながらもリアルな形での海外交流を実践することを目標としています。新学習指導要領も中学校では3年目の完成の年、高等学校では2年目に入ります。教科での探究と教科外での探究をうまくリンクさせながら活動していくことを心がけていきたいと考えています。また、2022年度はユネスコスクール加盟校定期レビューの対象校となり、審査担当の先生方から本校の実践に対して多くの御指摘ともに、評価のコメントをいただきました。「4:できている」との総合評価をいただきましたが、2023年度はご指摘いただいた改善点を校内で再点検しながら活動を修正していきたいと考えています。特に国際デーへの参加やユネスコや日本ユネスコ国内委員会が提案するプロジェクトやキャンペーンへの参加にチャレンジする計画をたてていきたいです。