2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 気候変動, 環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等

 アジア高校生国際会議を名古屋大学構内で開催した。アジア架け橋プロジェクトで来日したアジア各国の高校生115名と日本の高校生約40名が集結し。『 2030年の社会 ~SDGs 展望と課題~』をテーマとして、自分たちが将来のグローバル社会で活躍するためには、なにが必要なのかを、2日間かけて議論した。17の目標をキーワードとして、それぞれのグループ内で、各国の抱える課題やその解決策について意見交換を行った。また、そのために自分たちが地球人としてなにができるのかを議論し、議論のまとめとして、最終日にポスター発表を行った。英語を共通言語として行われたが、スキルとしての英語力向上ではなく、英語を通して論理的に他者に表現するなどの、コミュニケーション能力を向上させることや、課題発見・課題解決力、合意形成力、妥協力を育成することを目的に実施した。議論や発表を通して、生徒同士が切磋琢磨し、相互に刺激を与えながら成長できることも目的の一つである。このアジア高校生会議は、文部科学省や公益財団法人AFS日本協会の協力のもと開催することができたため、大きなネットワークを形成することができた。

総合的な探究の時間では、PBL(Problem Based Learning)を基軸に、すべての生徒が、地球的課題を主テーマとして個人研究を行った。附属中学校でおこなっている調べ学習から、高等学校では仮説検証学習へ移行し、EML(Evidence Based Learning)を実施した。生徒は、FW(フィールドワーク)調査等でデータを収集し、それを統計的な手法を用いて分析しまとめることをしている。高校3年生になると3年間の研究をまとめるための収録作成に入る。総合的な探究の時間で行った研究が大学選択につながる生徒も多い。

来年度の活動計画

 2019年度に行ったアジア高校生国際会議を継続して実施することを計画している。同世代の高校生が、即興性のある英語を使ってSDGsに関するテーマについて議論をすることはたいへん有意義であると考えている。また、教員サイドでは、すべての生徒が探究的な学習ができるカリキュラムや指導方法を構築し、教員向けの研究会を開催する。研究会では、知識を獲得するための教育と、生徒の思考力や探究力を高める授業方法を参加者と協議する。