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加盟年 1953

2025年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 貧困

本校は,1953年のユネスコスクール加盟以来「平和」を活動の中心にすえ,時代とともに様々な領域を対象としながら活動を継続してきた。今年度も,昨年度の活動に改善を加えながら,ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して「SDGs活動を通じた全人教育の実現を図る」ことを目標とした。

①各学年での特別活動の取り組み

毎年,新入生や教育実習生に研修を行い,本校のユネスコスクールの歴史やユネスコ教育についての方針を広く共有し教育活動に還元している。各学年でユネスコに関連する活動を年間計画に位置づけ,学年に合わせた活動を計画・実施した。以下はその一部である。

中学1年・中学2年は,それぞれ「デザイン思考で考える富士通SDGsプログラム」「キャリアチャレンジデイ」に参加し,一般社会や企業の方々の話を聞いて,各企業の国際的課題・社会的課題とそれらの解決を目指した取り組みについてSDGsと関連させながら学んだ。中学3年は「ESD探究」と題し,「人と世界を結ぶコーヒーのものがたり」のプログラムに取り組み,持続可能な発展についてSDGsと関連させながら学んだ。高校Ⅰ年は,広島市「被爆体験伝承者」事業1期生の保田麻友さんによる特別講義を企画し,平和活動に関する考えや,被爆体験伝承の講話を聴講した。高校Ⅱ年は,修学旅行の実施に向けて,目標の1つに「訪問先の土地の歴史や文化を知り,自分や地元の特色について再認識すること」を設定し,事前学習や自主研修を計画し,実施後は振り返りに取り組んだ。高校Ⅲ年は,SSHプログラムとして取り組む課題研究の成果を論文にまとめ,他のグループと論文を相互に評価する活動に関連付けて,担当教員による科学と社会倫理に関する講義を設定し,科学と社会の関わり方のあるべき姿について学び,改めて理解を深めることができた.

➁ユネスコ委員会・ユネスコ班に関わる活動

生徒の自主性を尊重しながら,ユネスコ委員会(生徒会)・ユネスコ班(部活動)の目的に合わせて活動の支援を行った。

ユネスコ委員会は,慰霊追悼の集いと世界寺子屋活動の準備や運営を行った。書き損じはがきの減少傾向をふまえ,回収は継続しながら途上国支援の必要性を伝えるポスター作製など活動の再構築に取り組んだ。

ユネスコ班は,教員と生徒が主体的に様々な行事を企画・運営し,校内外で積極的に活動した。平和活動としては,平和記念公園内の石碑の学習会,外国人観光客への石碑案内と意見交流,広島ユネスコ協会主催の「平和の鐘を鳴らそう」での英語・日本語のスピーチ,「ユースピースボランティア」,「高校生国際理解セミナー」への参加などが挙げられる。SDGsに関わる活動では,環境保全に関心の高い生徒を中心に様々な社会貢献活動に取り組んだ。広島サミットの年に始めた元宇品や宮島の海岸清掃を継続・発展させた。また,スポGOMI甲子園2025広島大会・全国大会に出場し,ラジオや新聞を通じてその社会的価値の普及にも努めた。企業のCSR活動にも関心を持ち「第6回SB Student Ambassador中国大会」に参加し,SDGs推進に向けて他校の生徒と意見交流を行った。また,班の活動にはICTを積極的に採用している。8月9日に長崎東高校,11月にNUS High School(シンガポール)との間で平和をテーマにオンライン交流を行った。相互理解や持続可能性を重んじた意見交流も多く,未来志向の平和学習へのヒントを得ることができたという感想も見られた。以上のユネスコ班の活動では,新聞づくりを通して表現し,発信する学習が確立されつつある。例年,文化祭では,活動を壁新聞にまとめ,校内外に発信してきた。今年度は,原爆ドームの保存に従事されている方にインタビューを行い,被爆建物を取材した。その内容等を日本NIE学会 第22回愛知大会でオンライン発表を行い,研究奨励賞を受賞した。

➂SDGsに関する授業,異文化交流の取り組み

SDGsに関しては,各教科の授業の目標や教材において関わりが増えている。例えば,生物基礎では「化石燃料の使用がもたらす生態系における物質循環(炭素と窒素)への影響」,地学基礎では「資源としての砂」,公共では「教育やジェンダーにおける格差」,地理探究では「気候アパルトヘイト」などの授業実践が挙げられる。

特に歴史総合では,「学習環境づくりとSDGsに関する記事を中心とした新聞の構成理解」,「SDGsをテーマとしたオリジナル新聞作り」など新聞を活用した授業実践を継続し,中国新聞社や日本新聞協会が主催する新聞コンクールで多数の受賞があった。

来年度の活動計画

2026(令和8)年度も,ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して「SDGs活動を通じた全人教育の実現を図る」ことを目標として活動を行う。平和記念公園の碑巡り,慰霊追悼の集い,広島ユネスコ協会主催行事,フェアトレード活動,世界寺子屋運動,清掃等の社会貢献活動等について,ユネスコ班の目標とユネスコ委員会の仕事を整理し,各学年ではSDGs活動を年間計画に位置づけ,学年の実態をふまえた活動を計画・実施する。そうして,教員・生徒ともに,平和やSDGsへの関心を高め,地球規模の諸課題や地域課題を解決に寄与できる資質を伸長させていきたい。

過去の活動報告