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加盟年 2019

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育, ジオパーク

成蹊学園では、100 年に及ぶ栽培活動や気象観測の歴史に代表されるように、体験型・観察型の理科・環境教育を行ってきた。そして、成蹊の各学校は、本物にふれる教育、本物を体験する教育を基に、持続可能な未来に向けた教育実践を蓄積し継続している。具体的には、観察、観測、体験を柱に、(1)ESD理念と成蹊教育に係わる活動、(2)地域理解・地域実践、(3)自然・環境理解に係わる教育、(4)国際理解に係わる学習、(5)人権理解・共生社会に係わる活動を行った。これは、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野に通ずるものである。

(1)ESD理念と成蹊教育に係わる活動
本学の各学校におけるESDの取り組みを広く紹介し、相互の意識啓発を図るため、毎年開催しているESD成蹊フォーラムを4年ぶりに本学会場で開催した。また、持続可能な将来を視野に入れた活動を行っている個人や団体を表彰するサステナビリティ大賞を実施しESD理念の普及を図った。12月20日には、アフターコロナをテーマにしたコラムのHP掲載にあわせ「人間の連帯国際デー」の周知を行った。

(2)地域理解・地域実践に係わる教育
小学校では、身のまわりの環境について考えたこと、調査したことを地図にする「環境地図」を作成した。地域の諸問題を考察する力や見聞したことを調査分析する力を身に付ける重要な機会となっている。中高では、昨年度に続き地元・吉祥寺の街でのゴミ拾いを実施。武蔵野市が主催するエコマルシェにも出店し、生徒たちが学園のケヤキの枝で作ったグッズ等を配布した。また、世界遺産や地域の文化財等に関する学習に取り組む和歌山県のユネスコスクール古佐田丘中学校との交流会も実施することができた。

(3)自然・環境理解に係わる教育
小学校では「こみち科」(本校独自の生活科や総合的学習の時間)において、堆肥作り、園芸実践、植物観察及び食育、養蜂・蜂蜜の採集などを行った。中高では、付設の気象観測所の設備を活用して生徒による気象観測を継続しているほか、理科の授業を中心に、自らの五感で環境科学的関心と素養を身につけられるよう指導している。また、校内に在る林苑を舞台にランドスケープデザインや空間デザイン、コミュニケーションを学ぶ特別プロジェクトも実施。学園が主催し、武蔵野市内の小学生を対象とした気候変動に関するイベントや、宇宙と地球を知るシンポジウムも行った。

(4)国際理解に係わる学習
小学校では、国際学級児童によるプレゼンテーションを実施し、身近な仲間が生活していた国を知ることで、外国に興味関心をもち、文化の違いを受け入れる素地を養うことができた。また、4年ぶりに、オーストラリア体験学習を実施し、ホームステイや現地の小学校での経験を通じて、オーストラリアの文化理解と相互交流を深めることができた。中高では各種の留学プログラムを実施し、派遣・受入れとも多くの生徒が参加した。また、スエーデンのカルマーレ校の留学生と学園の食材を利用した茶話会を開催。来る2月には同校およびインドネシアの留学生との茶道体験会を実施する予定。

(5)人権理解・共生社会に係わる活動
高校では「マイノリティ性や多様性を可能性として認め合う」ことを目標に掲げ、スクール・ダイバーシティという活動を2013年度から行っている。また、中学生が、国連平和の鐘を題材に英国ユネスコスクールの「Arts & Culture for Peace」事業に参加するための動画作品を制作した。難民への関心を広げるために活動する大学生と高校生の合同プロジェクトによる上映会も開催し、12月18日の「国際移住者デー」の周知も行った。

来年度の活動計画

引き続き、各校が、(1)自然・環境理解、(2)地域理解・地域実践、(3)国際理解、(4)人権・共生社会の4領域から独自の取り組みを行って行くとともに、サステナビリティ教育研究センターはこれを支援し可視化するために、普及啓発、ネットワーキング、人材養成、コンテンツ発信と行った事業を推進していく。地域、企業との連携も含め、ユネスコスクール、地域ESD活動推進拠点、ASPUnivNet加盟校(成蹊大学)として、然るべき責任を果たしていく。

過去の活動報告