• おおたくりつおおもりだいろくちゅうがっこう
  • 大田区立大森第六中学校

  • Ota Municipal Oomori 6th Junior High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野登録なし

所在地 〒145-0063 東京都大田区南千束1-33-1
電話番号 03-3726-7155
ホームページ https://www.ota-school.ed.jp/oomoridai6-js/
加盟年 2011

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育

今年度の研究テーマ「持続可能な社会を構築する担い手の育成を目指して」~よりよい未来を創造するコンピテンシーとは~
本校の教育目標は気品のある生徒の育成、実力のある生徒の育成、健康のすぐれた生徒の育成を謳っている。その上で、2011 年に加盟したユネスコスクールとしてESD(持続可能な開発のための教育)に取り組み、よりよい未来を創造し、明るい社会の実現に貢献するための資質・能力の向上を図っている。
具体的には、現代の予測不可能の状況の中で問題の核心を把握し、自ら問いを立ててその解決を目
指し、多様な人々と協働する。さらに、多様化した集団の中で矛盾した考えや相容れない考え、論理、
立場についても、それら相互のつながりや関連性を考慮しながら、短期的な視点と長期的な視点の両
方を踏まえ、解決に向けて、様々な資源を組み合わせる。そのうえで、より総合的な形で自ら判断し、
自分の自由な意志に基づいて決定する。その結果に対して責任をとることを意識する経験を通して、
失敗も含めた結果を真摯に受け止める態度を身につけさせることが重要と考える。
これらの力を獲得した上で、誰一人取り残さずにこの地球で生きていくことを困難にするような問題について、考え、立ち向かい解決するための教育方法を開発することが必要であると考える。また、「人格の発達や自律心、判断力、責任感などの人間性を育むこと」、「他人との関係性、社会との関係性、自然環境との関係性を認識し、『かかわり』『つながり』を尊重できる個人を育むこと」という二つの観点を重視しながら、研究を推進している。さらに、ユネスコは、平成27年度に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals 以降 SDGs)を 2030 年までに達成し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにする具体的な行動を呼びかけている。本校では、教育
課程に新たな特別の教科「未来創造科」として SDGs 達成に向けたカリキュラム・デザインを位置づけることを目標とし、さらに、環境問題・エネルギー問題・自然災害・貧困など多くの課題を解決する
ための全教科・領域における教育方法の工夫、ホールスクール・アプローチ(学校全体に ESD を浸透さ
せ、あらゆる機関とともに ESD を展開させていく)の実践を進める。
研究初年度(令和 4 年度)は、OECD(経済協力開発機構)が発表した「創造コンピテンス(2010)」
(相互作用的に道具を用いる能力・異質な集団で活動する能力・自立的に行動する能力)について 3 つ
の分科会に分かれ、研修した。それらの力を獲得できたかを授業内で図るための評価としてルーブリ
ックを作成し指標とした。
さらに、OECD(2018)は、新たに「社会を変革し、未来を創造するコンピテンス」(新たな価値を創造する力・対立やジレンマを克服する力・責任ある行動をとる力)の重要性を指摘しており、「トランスフォーマティブ・コンピテンス」と名付けて定義している。この能力を身につけるためには、「見通し、行動、振り返り」という 3 つの学習プロセスが重要であると説いている。ここでいう「見通し」とは、現地点での行動が将来にどのような影響を及ぼすか、あるいは将来必要になるものは何かを行動前に予測することであり、「振り返り」とは行動後の状況を多角的、客観的に捉えることができることである。これらの要素を組み入れた授業研究を行うことにした。学習指導案は、令和 3 年度に
国立教育政策研究所指定校として本校が開発した「六中式指導過程」を基に、作成し、問題解決のための行動に移すことのできる学習指導案を開発することに力を入れた。
また、「科学研究費助成事業 基盤研究 B 研究者と教育者の協働によるシビック・アクション促進に向けた環境教育プログラム開発」(以下、シビック・アクション)が、持続可能な変革(サステナ
ビリティ・トランジション)を促進するためには、個人での環境配慮行動だけでなく、他者と協働し、社会に働きかけるシビック・アクションも促進することが重要と考え、本校をモデル校として取り組み始めた。学校教育には,子供たちが様々な変化に積極的に向き合い,他者と協働して課題を解決していくことや,様々な情報を見極め知識の概念的な理解を実現し情報を再構成するなどして新たな価値につなげていくこと,複雑な状況変化の中で目的を再構築することができるようにすることが求められている。(中学校学習指導要領「改訂の経緯」より)そこで、総合的な学習の時間に年間 8 時間組み込み、東京都市大学准教授 森朋子氏を講師として迎え、生徒を「気候変動問題」「平和問題」
「食ロス問題」の 3 つを①学年縦割りでグループ編成し、②課題解決のグループディスカッション、③外部専門家講師へのインタビュー、④可能でかつ有効な問題解決行動を考えるプログラムを実施した。
「未来創造科」を推し進めていく為には、全教科と総合的な学習の時間とのカリキュラム・マネジメントが大切で、独自に作成した SDGsカレンダーの見直しを行った。

来年度の活動計画

4月 校内研修会 農援隊(ボランティア)活動開始

5月 シビック・アクション開始 毎月1回 開校記念講演会 修学旅行(東北被災地訪問)

7月 学校防災訓練

10月 11月 シビック・アクションシンポジウム(スウェーデンの方、アメリカの方視察)

韓国視察団訪問

12月 ESD-Netグローバル会議 視察

1月 研究発表会

3月 学習成果発表会

 

過去の活動報告