所在地 | 〒988-0273 宮城県気仙沼市本吉町三島60-4 |
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電話番号 | 0226-44-2004 |
ホームページ | http://www.kesennuma.ed.jp/ooya-cyuu/html/htdocs/ |
加盟年 | 2010 |
2023年度活動報告
生物多様性, 海洋, 減災・防災, 環境, 持続可能な生産と消費, 食育
大谷地区は、2011年の東日本大震災から復興し、新たなまちづくりの挑戦が続いている地域である。そこで育つ子どもたちが、地域をよりよくするためにできることを考え実践していく力を育むことを目指し、ユネスコスクールが重視する3分野の「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」を重視して活動に取り組んだ。
総合的な学習の時間には、「海と生きる大谷地区がより活気づくためのプロジェクトを提案し、行動しよう」をテーマに、1年生は環境保全、2年生は資源活用、3年生は地域活性化の視点から、探究的な学習に取り組んだ。
1 課題設定
<昨年度の取り組みの発表会>
2・3年生が昨年度の取り組みについて発表し、1年生を含む全校が課題設定の参考にできるようにした。
<地域について学ぶ講話>
大谷地区の方を講師としてお招きし、地域にある資源や抱えている課題についてお話をいただいた。
2 探究活動の展開
<1年生>主なテーマ:海・森の環境保全、海浜植物保全、食品ロス削減
大谷の誇りである海に目を向けて、主に活動した。学校近くの砂浜でフィールドワークを行い、海に流れ着いたゴミが多く見られることや、その対策として地元NPOがゴミ箱を設置していることを学び、まちづくりに地域の力が欠かせないことを実感した。また、海の環境を守るためには森の環境保全が必要であることに着目し、森林組合の協力を得て植林活動に参加することができた。
<2年生>主なテーマ:シーグラス、自然体験、地産地消、プラスチックゴミのリサイクル
大谷地区の資源を活用するためにできることを考えて活動した。シーグラスに着目した班では、震災の影響から海で遊ぶことが少ない子どもたちに海に興味を持ってもらいたいと考え、地域の幼稚園でシーグラスを使ったワークショップを通して海の環境保全について呼び掛けた。また、自然体験に着目した班では、釣りの体験を通して大谷地区の良さを味わうことが地元に愛着を持つ人や観光客の増加につながると考えた。集客や安全に運営するための手法を学びながら、イベントを実施できた。
<3年生>主なテーマ:特産品づくり(メカジキ、大谷芋)、海浜植物を核としたグリーンツーリズム
大谷地区の資源を生かし、地域をより活性化することを目指して活動を行った。大谷芋に着目した班では、海藻を肥料とする大谷芋の消費を拡大させることが、海の資源を有効活用や地域の活性化につながると考えた。手軽に味わえるレシピとしてチーズボールの試作を重ね、地域の道の駅のイベントで観光客に試食を提供し、商品化に向けてアンケート調査を行った。また、海浜植物に着目した班は、海浜植物が観光資源になると考えた。アルバムを見た人が季節ごとに何度も訪れたくなるよう、海浜植物のアルバムを作成することができた。
来年度の活動計画
次年度の総合的な学習の時間では、継続して地域をよりよくするための探究学習に取り組むことを予定している。気仙沼市では海洋教育を推進していることから、海に面した立地を生かしながら、地域のためにできることを考えさせていきたい。
今年度の活動のまとめでは、各学年で生徒一人一人が成果や課題を分析した。そこで得られた課題を解決するためには何をすべきか生徒自身に考させ、それを解決していけるような探究活動に取り組ませていきたい。