• あいちきょういくだいがくふぞくなごやしょうがっこう
  • 愛知教育大学附属名古屋小学校

  • Nagoya Primary School affiliated to Aichi University of Education
  • 種別 地区
  • 主な活動分野登録なし

所在地 〒461-0047 愛知県名古屋市東区大幸南一丁目126番地
電話番号 052-722-4616
ホームページ http://www.np.aichi-edu.ac.jp/
加盟年 2012

2023年度活動報告

活動分野

エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 健康

本校は、「健康で心の豊かな子 まことを求め正しいことを守る子 よく考え実践する子 人を敬い助け合う子」という教育目標のもと、「探求的な見方・考え方を働かせ、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質や能力の育成」をねらいとし、SDGsを意識したESDの実践を、各教科の学習や学校行事で進めた。

① 4年生 社会「電気はどこから」(エネルギー、環境)
生活に欠かせない電気について、「なぜ、安心・安全・安定して電気が使えるのか?」という学習問題①を創り、追究活動を行った。児童は、「日本は外国からエネルギーの元を買って発電している」「電気は使ったら終わりで再利用できない」「資源には限りがある」ことなどを学んだ。次に、学長が大学全体で節電の必要があるという呼びかけから、「どうしたらわたしたちは節電することができるのか?」という学習問題②を創り追究活動を行った。追究活動では、外部の専門家である電力会社の方にも協力を仰いだ。児童が自分たちの考えた節電方法が本当に効果的なのか、プロと対話しながら節電方法のアイデアを考える授業を行った。その後、夏休み中に実際に各家庭で児童が実践し、夏休み明けに実践した節電方法について改めて話し合った。こうした活動から、子どもたちはエネルギー資源の有限性を理解し、自らエネルギーや環境について考え、行動する力が身に付いた。

 

 

② 5年生 国語「古典芸能の世界―語りで伝える」(文化多様性、国際理解)
教科書や動画資料から、落語とは何かを伝えた後、英語で落語を行っているカナダ人落語家の動画を提示した。英語でも落語の面白さが伝わることから、「帰国子女である自身の経験を生かし、海外から来た留学生に落語の面白さを伝えよう」という目標をもって活動を行った。児童は、日本語の小噺集の中から面白いと感じたものを選び、在留国の言葉に翻訳した。翻訳を進める中で、留学生に話の内容が伝わるようにするために「円」を「バーツ」に、「日本酒」を「ビール」に変えるなど、日本独自の言葉を在留国の言葉に変えるとよいことに気づいた。また、「上下を切る」、「表情や声色を変える」などの独特の所作によって面白さが伝わることにも気づき、言葉に合わせた所作を繰り返し練習した。留学生を招いて行った「帰国寄席」では、練習の成果を発揮し、落語の面白さを伝えることができた。活動を通して、日本の文化も在留国の文化も理解できる、帰国子女としての強みを生かして日本の魅力を発信していきたいという思いをもつことができた。

③ 6年生 家庭科「冬を明るく暖かく」 (エネルギー、環境、健康)
生活する上での「快適さ」には温度や湿度、明るさ、音、においなど、様々な要素がある。児童は、冬を快適にすごす工夫を衣・食・住のそれぞれの観点から考えた。住生活では、暖房器具を使うことに意識が向いていたが、使いすぎると電気の使用量が増えて環境に悪いこと、湿度が低くなったり空気が悪くなったりして健康にも影響が出ることなどに考えが至った。ここで、住生活の専門家である株式会社LIXILより、環境にも配慮しながら快適にすごすための方法について教えていただいた。部屋の模型を使って窓を開け閉めし、窓の開け方で効率よく換気できる方法を実感した。また、断熱材の代わりに、暖かい空気を逃がさないようカーテンを利用して空気の層を作る工夫を知ることができた。健康にも環境にも優しくすごすためには、自然の力を利用したり、身近なものを活用したりして、自分たちにできる工夫をしていくことが大切であると学ぶことができた。

④ 2年生 道徳「SDGsにかかわる課題 道徳で、どう解く?」(持続可能な生産と消費)
SDGs CLUBのホームページには、「日本の学校の給食でも、児童や1人あたり、1年間に約7.1kgの食べ残しがある。」「ごみの発生を大きく減らすことが目標である。」などの文言がある。学級の子どもたちが、これらについて知るだけでなく、自分事として考えることができる授業がしたい、という思いをもった。そこで、絵本「もったいないばあさん」(真珠まり子/作 講談社)を教材にした道徳の授業を行った。子どもたちは、絵本を用いて、「もったいない」場面について考えた後、実生活での自分の経験をふり返り、課題に対する意識を高めることができた。授業が終わった後の給食の時間には、「食べ残すと、もったいないばあさんが来るよ。」と声をかけ合う子どもたちの姿が見られた。また、授業の感想には、「好き嫌いせず食べて、食べ残しを減らしたい。」「使えるものを捨てないようにしたい。」などがあり、自分事として課題をとらえさせることができた。

来年度の活動計画

令和6年度においても、各教科の学習において、「探求的な見方・考え方を働かせ、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質や能力の育成」を目標として学習に取り組んでいく。コロナ禍で培ったオンライン技術や、これまでの学習内容をコロナ後の社会にあった形に見直すなどして、継続的に取り組めるようにする。

過去の活動報告