• ながのけんながのにしこうとうがっこう
  • 長野県長野西高等学校

  • Nagano Prefecture Nagano Nishi High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 貧困

所在地 〒380-8530 長野県長野市箱清水3-8-5
電話番号 026-234-2261
ホームページ https://www.nagano-c.ed.jp/n-nisihs/
加盟年 2017

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

本校の地元自治体の長野市が「長野市SDGs未来都市計画」において、2030年のあるべき姿(目指すべき将来像)環境共生都市「ながの」の実現に向けて、5つの目標の実現に取り組んでいる。本校でも、これまで経験したことがない予測困難な未来に向けて、グローバルな視点を持って、この地域を舞台に新しい価値観を創出するグローカルリーダーの育成を目指すことを目標に、「3つの方針」の中で「持続可能な未来を創造する5つの力(未来創造力)を育む」ことを生徒育成方針の一つとしている。
「生徒育成方針」を具現化することが、ESD(持続可能な開発のための教育)の理念と合致すると考え、昨年に引き続き、二つの柱「①地域の課題解決に係わる活動」「②国際交流・異文化理解に係わる活動」を中心に、本校のこれまでの取り組みを再構築し、より実りのある教育活動を実践することを目標とした。

(1)地域の課題解決に係わる活動
①アントレプレナーシップを取り入れた1年生の「総合的な探究の時間」
昨年は、「フィールドスタディ」というインターンシップ型体験学習を通じて、企業の仕事や特性を理解し、それを基に地域や社会の課題解決について考える授業「総合的な探求の時間」を行った。2月末には各クラスの代表による全体発表を行った。その内の一つは3月にインターンシップ受け入れ先事業所に出向き、事業所が取り組んでいる古民家再生事業に対して、「古民家カフェ」を提案した。
今年は、飯綱町の起業家をアドバイザーに迎え、地元の企業・自治体と協力して身近な課題の解決策を48グループに分かれて考案し、事業計画書を作成するプログラムに取り組んでいる。9月には地元の企業・自治体に教員の手を借りずに自らアポイントメントをとり、取材を行った。
なお、長野市「もんぜんプラザ」5階の学習コーナーでは、生徒たちの発案・提案により、席数の増加が実現している。また、本校の取り組みにより、長野市北石堂町で行われる「かるかや縁日」が7年ぶりに開催され、実行委員会が人手不足で協力者が減っていることを知り、本校の生徒が運営に協力する取り組みができた。
②生徒会ユネスコスクール委員会の取り組み
今年は、「届けよう、服のチカラプロジェクト」「竹紙プロジェクト」「フェアトレードチョコレート」の3つの取り組みを中心に活動を行った。
「竹紙プロジェクト」は昨年から継続で、長野市内の企業の協力を得て、今年度はオリジナルの紙袋とノートを開発した。紙袋は文化祭の図柄入り、ノートはローマ字の校名と校章入りとし、7月の文化祭で販売した。メディアでの注目は高く、各所からの評価は高かったが、価格設定が高く完売はできなかった。
「届けよう、服のチカラプロジェクト」は、昨年からの継続企画で、「着ることができなくなった子供服を回収し、服を必要としている難民キャンプなどの子どもたちにおくる」というユニクロの企画に参加し、7月の文化祭で多くの方から服を譲り受け、分類の上箱詰めして、ユニクロに送り届けた。
「フェアトレードチョコレート」は、地域のオーガニック食品を取り扱う事業所から「チョコレート」を仕入れ、今年は「フェアトレード」を全校に理解してもらうことを目的に、2月に校内で販売を行った。
他にも、保健委員会と共同し、4月・5月に校内及び長野駅前でウクライナ侵攻に反対する募金活動を実施した。
③「城山小学校(特別支援学級)販売実習」への協力
城山小学校は、今年創立150周年を迎える。当時の尋常小学校の校長(本校の初代校長)が長野市(当時は長野町)に訴え、全国9番目の女学校として小学校の地に本校が開校した所縁がある。昨年からの継続企画で、小学校の特別支援学級の児童たちが、学級で育てた鉢や野菜等、8月と11月の2回来校して販売実習を行い、児童と生徒・職員と交流を行った。
④学校設定科目「スポーツレストラン」
「スポーツレストラン」とは、3年生の体育選択者が店員となり、様々なニュースポーツをメニューとして提供し、地域の方と交流を行う授業であり。4月~11月に原則週2回程度開講しており、地元の福祉施設の利用者が定期的に来校され、地域の高齢者の健康増進等に貢献した。
⑤生徒会による三校合同文化祭企画の実施
新型コロナウイルス感染症対策の一環として、本校の文化祭は公開を制限してきた。今年は感染症対策基準の変更に伴い、近隣の長野高校・長野吉田高校・本校の3校合同での文化祭企画を計画した。初の企画のため準備・周知不足があったが、3校の文化祭巡るスタンプラリーを実施した。2校以上のスタンプを集めた参加者には菓子などの景品を贈呈した。ここ数年は地域の行事が中止や縮小傾向であっため、小学生を中心に多くの方に参加をいただいた。

(2)国際交流・異文化理解に係わる活動
①台湾の高級中学とのオンライン及び対面での交流
4月に国際教養科2年生が台湾の新北市立中和高級中学とオンラインで交流会を実施した。英語を主に異文化交流を実施しました。12月には本校に30名が来校され、対面での交流を実施した。午前中は国際教養科2年生がWelcome Ceremonyを企画し、ダンスや歌等の出し物で交流し、後半はすごろくや折り紙等の日本文化で交流を深めた。その後、茶道班主催の茶道体験を行い、午後は国際教養科1年生が善光寺をガイドする交流した。4年振りの対面交流が実現できた。
②善光寺ガイド研修
10月に国際教養科1年生対象に地元の善光寺ガイドの研修を実施した。全国通訳案内士を講師にお招きし、善光寺の英語ガイドの実地研修を行った。先述のように、台湾の生徒に実地でガイドを行う機会が得られた。
③「ワールドフェスタin長野2023」に出展
11月に長野市で開催されたイベントに国際教養科1年生が「世界の国旗の神経衰弱カードゲーム」「クイズで世界を知ろう」「ワールド射的」等のアトラクションを出展した。海外からの方との交流だけでなく、昨年に引き続き市長との交流も行われた。
④国際交流の促進
本校の国際教養科では、短期から1年程度の留学生を受け入れており、国際交流に取り組んでいる。今年度は、ドイツ、モンゴル、カナダ、アメリカ、フランスから短期の留学生を受け入れ、充実した交流が行われた。
⑤人権教育「CAPプログラム」の取り組み
今年は人権教育の一環として「CAPワークショップ」を1年生・保護者・教員向けに実施した。異文化理解の促進には、生徒自身の人権意識の醸成が大切であると考え、演劇的な手法を取り入れ、暴力やいじめから自身を守るすべを学び、安心・安全な環境を生徒・保護者・教員皆でつくることの大切さを共有した。

来年度の活動計画

2023年度活動の概要で紹介した取り組みについて、原則すべて2024年度も実施を予定している。(1)①については、1月にクラス内での発表会を実施し、2月末の各クラスの代表による全体発表では、アドバイザーによる実現可能性の評価もいただき、2年次には実際に起業できるレベルまでにブラッシュアップする計画である。(1)②については、2月に行われる「信州ESD/SDGs成果発表&交流会」で成果発表を行う予定である。また、国際デーについて本校で可能な取り組みを企画し、実行する予定である。(2)①については、長野県観光機構と協力し、台湾の別の学校や他の国の学校とのオンライン交流を増やす計画である。

過去の活動報告