• こうべしりつふきあいこうとうがっこう
  • 神戸市立葺合高等学校

  • Kobe Municipal Fukiai High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED), その他の関連分野

所在地 〒651-0054 兵庫県神戸市中央区野崎通1−1−1
電話番号 078-291-0771
ホームページ https://www.kobe-c.ed.jp/fki-hs
加盟年 2007

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED), その他の関連分野

ユネスコスクールガイドラインより、次の2点について重点的に取り組んだ。

1 持続発展教育(ESD)を通じて育てたい資質や能力を明確にし、自分で、あるいは他者と協働して、問題を見い出し、解決を図っていく学習の過程を重視した教育課程を編成するよう努める。

 1-1 育てたい生徒の資質や能力の明確化

葺合高校で育てたい資質や能力を本校独自で定めた「Neo MAKS 12の力」とし、学校設定教科「国際」や「学際」の科目の中で、また総合的な探究の時間や学校行事の中で、連携しながらそれらの力を育成する。

Mind    ① 物事を多面的に見る力   ② 他者の痛みを理解しサポートする力

③ 多様性の中で協働する力

Attitude   ④ 経験と知識を融合させる力 ⑤ リーダーシップをとり責任を持って調整する力

⑥ 柔軟性に富んだ問題解決力

Knowledge  ⑦ 自国や他国の文化・歴史に関する深い知識と理解   ⑧ 科学的知識を活用する力

Skills         ⑨ ICTを主体的に使う力       ⑩ コミュニケーション力

Neo     ⑪ 普遍的正義感        ⑫ 新しい価値観の創造

 

1-2 問題解決学習を重視した教育課程の構築

本校では、生徒が主体的にあるいは協働的に問題を見出し、解決を図っていく学習の過程を重視した教育課程を編成し、教科横断的な授業内容を展開した学際系の6科目を設定している。今年度も指導内容を精査し、指導方法の改善に努めた。

上記「Neo MAKS 12の力」をどの科目のどのような学習や実践活動で育てるかを決めている。

(1)グローバルスタディーズI(GSI) 国際科1年生 必修     ①⑥⑨⑩

(2)グローバルスタディーズⅡA(GSⅡA)国際科2年生 必修    ①④⑥⑨⑩

(3)グローバルスタディーズⅡB(GSⅡB)国際科2年生 選択  ①④⑤⑥⑩

(4)グローバルスタディーズⅢ(GSⅢ)国際科3年生 選択    ①⑥⑦⑨⑩⑫

(5)学際リサーチ 普通科2年生 英語系文系 選択       ①⑥⑦⑧⑨⑩⑪

(6)食生活実践  普通科3年生 文系選択           ①②⑦⑩

 

2 持続可能な開発のための教育を基盤とし、問題解決型科目と総合的な探究の時間、学校行事を連携させ、それぞれが生徒の学びを支えている。

 

2-1 社会に開かれた学びの実践――地域の社会教育機関、NPO等との連携

各学年の総合的な探究の時間での活動や国際・学際系科目の学びは、教室内にとどまることなく、社会に開かれた学びと実践の場となっている。今年度も国際機関、国内外大学、企業、自治体、NPO等の48講座を開催することができた。内容は、人権、ジェンダー平等、福祉、平和、持続可能な生産と消費、国際保健、防災、 グローバル社会、共生社会、コミュニケーションなどである。例えば、2年生国際科・英語コースの生徒はWHO Kobe センター所長による英語での”Global Health”に関する講義を受けた。また、希望者は、アメリカのスタンフォード大学のオンラインで授業を受け、「多文化共生」「平等社会」「起業家精神」「多様性」をテーマに、意見交換し、課題研究をまとめるStanford e-Kobe Programに参加した。

 

本校は年間2回、課題研究の発表・意見交換・解決に向けたディスカッションを校内・校外の高校生と共に行い、全校生徒が参加している。7月には、海外の姉妹校(スウェーデン・オーストラリア・インド・台湾・イラン?)が参加し、オンラインで高校生国際会議を運営し、課題解決のため活発な意見交換をした。1月には他の神戸市立高等学校や探究活動への取り組みが熱心な近隣の高校、市内のインターナショナルスクール等約10校を招き、様々な分野の発表に対して、日本語・英語でディスカッションを行った。

 

今年度は、コロナ禍を経て4年ぶりにフィリピン フィールドワークツアーを再開した。マニラでは貧困緩和を目指すNPO法人や、児童養護施設を訪問し、現地の子供たちと交流したり、家を訪問し人々と話した。またアテネオ デ マニラ大学の開発学を学ぶ学生に、本校生が探究活動の発表をし、助言をもらったり、学生たちが行っているアクションプランの取組を聞いたりした。

 

生徒たちはお寺を借りて、小学生に勉強を教えたり、児童館に英語を教えに行ったりするボランティア活動を継続している。社会課題に向き合う中で、社会に変化をもたらせたいという意欲が膨らみ、その志が周りの協力者を動かした。彼らは、行動を起こすことで実践者として、学び、振り返り、企画力、論理的思考力、交渉力、行動力を身につけてきた。研究だけで終わらせることなく、社会に開かれた学びの実践として、小さなことでも挑戦することで社会に変化をもたらすことができればと考えている。

来年度の活動計画

学校行事の様々な場面で、「国際デー」を取り上げたプロジェクトを計画している。より多くの生徒とユネスコスクールの目的を共有したい。さらに、ユネスコスクールの活動を、学校全体で組織的に継続的に取り組める体制や環境づくりを行いたいと考えている。

2024年度も、活動分野を広げ、国際機関、大学、企業、自治体、NPO等と連携をして生徒に高度な学びを提供していく。 また、国内・海外の生徒との協働探究活動もこれまでと同様、高校生国際会議を探究フォーラムは本校が主催者となって続けていく。加えて、生徒が視野を広げたり実践力をつけたりする成長の機会となるよう、校外で行われる大学等主催の課題研究発表会や協働学習の取組には、生徒の積極的な参加と深い学びを支援していきたい。

過去の活動報告