• あいちけんりつちぐさこうとうがっこう
  • 愛知県立千種高等学校

  • Aichi Prefectural Chigusa High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

所在地 〒465-8507 愛知県名古屋市名東区社台2-206
電話番号 052-771-2121
ホームページ https://chigusa-h.com
加盟年 2013

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

今年度実施した行事・企画

WWL事業に関連して

*「グローバル探究」について

2021年度より、国際教養科では、新しい科目「グローバル探究」を履修しており、本年度は3年目となる。SDGsをテーマとして世界の問題について理解を深めると同時に各自が設定したテーマに従って調べ学習を行っている。1年生は前期は「環境」後期は「人権・経済」をテーマとしている。2年生は自分たちが興味のあるテーマを1年間かけて、調査やインタビュー、フィールドワーク等行いながら、深く探究し、実践するところまで行う。3年生は個人で探究活動を行い、英語でA4サイズ10ページ以上にわたる卒業論文を作成する。

 

グローバル探究授業内講演会について

国際教養科1・2年生「グローバル探究」の授業の中で、世界の様々な問題について、より理解を深め、探究学習に生かすため、年間数回、外部講師(大学の講師や一般企業の方)を招いて講演会を行っている。前期は「環境」後期は「人権・経済」をテーマとしている。司会は生徒が行い、最後20~30分は生徒の質問の時間として設定している。事前の下調べや質問の準備をしっかりと行い、貴重な学びの機会となっている。

 

1年生  主に大学の先生やNPOの方に来て頂き、専門的な知識を学ぶことを目的とする。

1回目 日時:4月25日(火)13時10分~15時00分     場所:視聴覚室

テーマ: 環境問題① 「生物多様性と私たちの暮らし」

講師:内山 愉太(うちやま ゆた)

神戸大学大学院人間発達環境学研究科助教

国連環境計画(UNEP)の若年層向けの地球環境概況(GEO-6)の主執筆者

2回目 日時:6月20日(火)13時10分~15時00分       場所:視聴覚室

テーマ: 環境問題② 「環境問題とコロナ禍を考える」

講師:湯本 貴和(ゆもと たかかず)

京都大学霊長類研究所教授(所長) 日本生態学会会長 京都市生物多様性検討部会長

3回目 日時:10月17日(火)13時10分~14時00分    場所:視聴覚室

テーマ: 経済・人権① 「企業とSDGsの取り組み」

講師:百瀬 則子(ももせ のりこ) ワタミ株式会社執行役員SDGs推進本部長

2年生  主に一般企業の方など実社会で活躍されている方に来て頂き、社会の実情を知ることで、探究活動を実際の行動に繋げるヒントを得る機会とする。

1回目 日時:6月6日(火)14時10分~15時00分   場所:視聴覚教室

グローバル探究Ⅱ Intermediate Aクラスの受講者がグループの研究計画を発表し、講師よりご指導頂く。

講師: 佐野 亮太(さの りょうた) 愛知県県民文化局県民生活部社会活動推進課

田中 喜好(たなか きよし) 中部経済同友会 事務局長

久野 弘幸(くの ひろゆき) 中京大学教養教育研究院・教授

2回目 日時:10月24日(火)14時10分~15時00分   場所:LL教室

テーマ: 「アジアの抱える健康問題と国際支援」(英語による講義)

講師:林 かぐみ(はやし かぐみ)  アジア保健研修所理事・事務局長

 

SDGsウイークの取り組み

6月5日(月)~16日(金)と11月6日(月)~12日(金)の期間にSDGsウイークを設定した。1・2年生の文化委員が中心となり、企画・実践を行っている。前期はポスターを作成し、全校生徒に対しSDGsについての啓蒙活動を行った。また、後期はペットボトルのキャップを集めて世界の子供へのワクチン支援につなげる活動を行った。

 

WWL校内発表会への参加

12月15日(金)に、校内において、国際教養科の生徒が「グローバル探究」での学びに関する発表を、フィールドワークに参加した生徒がフィールドワークを通して学んだことを、1・2年生全員と外部の運営指導委員の方に向けて発表した。国際教養科の「グローバル探究」の発表は、3年生は1名の生徒が卒論のテーマである「マスクと自己肯定感」について、2年生の生徒12名3グループは、12月21日実施の国際会議で発表するテーマについて、1年生の生徒4名は「日本の食糧自給率と私たちの未来」というテーマで発表を行った。(グローバル探究の内容や学びについては、12月26日(火)のイングリッシュフォーラムにおいても本校教員によって発表や紹介があった。)

 

全国高校生フォーラムへの参加

12月17日(日)に、本校国際教養科の1年生4名が東京で開催された全国高校生フォーラムに参加し、全国から集まったWWL指定校やSGHの生徒を前にポスターを使って英語でプレゼンテーションをして、「審査委員長賞」(参加校109校の中の第2位)を受賞した。

本校の生徒の発表のテーマは「多角的な視野を持つ人材の育成を目指す教育の提案」で、自身の海外在住経験と本校国際教養科の生徒へのアンケート結果をもとに、国際的視野を持つ人材の育成のために必要だと考える3つの側面(①異文化理解、②立場や視点を変えて物事を見ること、③実践的な学び)について英語で発表した。

朝早くから名古屋を出発し、1日がかりのフォーラム参加だったが、全国の多くの高校生と、世界課題について共に考える機会を持つことができ、大変貴重な体験となった。

 

高校生国際会議

12月21日(木)に、本校において、高校生国際会議を開催した。国際教養科の2年生12名、名古屋大学の学生3名、また、オンラインで韓国のPungsaeng 高校から5名、韓国のHyoyang 高校から4名の参加があり、2つの会場に分かれて行った。千種高校と韓国の高校のプレゼンテーションの後、ディスカッションが行われ、最後に、未来のために共に起こす行動を“Our action vision for our future”として模造紙にまとめ、宣言した。

千種高校3グループの発表概要は以下の通りである。①「プラスチックバンクを愛知県に導入する取り組み」②「フィリピンの貧困を改善する取り組み」③「パキスタンの女子の識字率を改善する取り組み」

 

多文化共生・住みやすい街・愛知プロジェクト

今年度4回(7月、10月、11月、1月)愛知県内の大学に在籍する留学生と本校生徒が「愛知を住みやすい街に」という目標のもと、異文化交流を行い、身近な課題の解決に向けて英語でディスカッションを行った。留学生は、事業協働機関である名古屋大学・名古屋外国語大学・愛知県立大学から来て頂いた。日本社会の問題に関心を持ち、積極的に意見を発信する留学生の姿勢に、本校の生徒も大変刺激を受けた様子であった。

 

その他の行事・企画

海外進学説明会(6月)参加者36名(生徒28名保護者8名)

海外留学や海外進学を希望する生徒に対して説明会を実施し、選択肢の一つとしての海外留学や海外進学を支

援した。日頃から生徒の海外進学や留学への関心は高く、説明会の実施以降も留学や海外進学の相談は多い。

韓国のトルマ高校との交流(6月・12月)国際教養科2年生の韓国語選択者12名が、韓国にあるトルマ高

校の2年生とzoomを使ったオンライン交流を行っている。12月に行った交流では、韓国の生徒は韓国の観光

地をパワーポイントの資料と共に日本語で紹介し、千種の生徒は地元名古屋の観光地の説明を韓国語で行った。

日本と韓国の学生でペアを作ってSNSを通して交流をしている生徒もいる。

英語キャンプ(8月)今年度は28名の参加があり、岡崎にある青年の家で実施した。2泊3日の間、英語の

ネイティブスピーカーの講師とともに、英語で様々な活動をし、英語にとことん親しんだ。体調不良者も出ることがなく、参加した生徒は大変充実した3日間を過ごしたようだ。

国際理解講演会(11月)世界的な視点に立って活躍をされている方(大学教授、国際機関やNPOの職員など)による講演会を行う。テーマは国際協力、国際開発事業、多文化共生など。1・2年生全員と3年生の希望者を対象に体育館で行った。講師には名古屋国際工科専門職大学の佐藤久美先生をお招きし、「愛知県から多文化共生社会を実現させよう」というテーマで話をして頂いた。講義の後に先生を囲んでの座談会も行った。

異文化講座(1月)9カ国(今年度は韓国、アメリカ、スペイン、ペルー、中国、ドイツ、スリランカ、イタリア、南アフリカ)の文化紹介講座より、希望講座をクラスごとに選択し、受講する。対象は1年生全員である。日本との違いや伝統的な文化、特徴的な料理、言語、音楽など、その国の文化的な側面だけでなく、人としての生き方についてお話頂く講座もあり、大変大きな学びの機会となる。

LL教室の洋書コーナーの活用 だれでも気軽に洋書に親しむことができるように、LL教室の入り口付近にミニ図書館を作り、洋書の貸出を行っている。(蔵書数約300冊)

国際課通信「ChigUNESCO」の発行 国際理解教育を進めるための生徒・教員への啓蒙活動の一つとして発行をする。国際課で企画した行事の紹介や生徒の感想などを載せている。できるだけ生徒主体で紙面作りをするように心がけている。

留学生の受け入れ英語圏に限らず、世界中から留学生を受け入れている。今年度はスイス2名、パナマ、ドイツそれぞれ1名の合わせてのべ4名の長期留学生を受け入れ、生徒の異文化交流に貢献している。

 

来年度の活動計画

今後の計画

本校が、1)自ら課題を見つけ、解決する力、2)主体的、批判的、多面的に考える力、3)多様性を大切にし、他者と協力する態度を持った、世界を舞台に活躍できる人材の育成を目指し、SDGs未来都市の高校としてユネスコスクールの理念を継承し、発展させることができるよう、今後も一層の努力を重ねていきたいと考える。

過去の活動報告