2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困

ユネスコスクール報告書

*国際理解講演会(11月) 世界的な視点に立って活躍をされている方(大学教授、国際機関やNPOの職員など)による講演会を行う。 テーマは国際協力、国際開発事業、多文化共生など。 今年度は体育館で密集することを避けるために1年生全員と2・3年生の希望者のみを対象に行った。 講師には同志社大学グローバルスタディーズ研究科の西川由紀子教授をお招きし、「世界の紛争と日本」をテーマに話をして頂いた。 講義の後には生徒から多くの質問が出た。 また、講義の後に先生を囲んで、座談会も行った。

*異文化講座(1月)(1月19日に実施予定) 10カ国(今年度はミャンマー、インド、メキシコ、ペルー、ネパール、中国、ドイツ、韓国、イタリア、南アフリカ)の文化紹介講座より、希望講座を生徒自らが選択し受講する。 対象は1年生全員で、4人1組、各クラス10組のグループを作る。 質疑応答を行ったり、講師と生徒が直接コミュニケーションを図る場面を設ける。 また、講座で聞いたり体験した内容を各ホームルームで共有する。

*国際課通信「国際課からこんにちは」の発行 国際理解教育を進めるための生徒・教員への啓蒙活動の一つとして発行をする。 (年間3回)国際課で 企画した行事の紹介や生徒の感想などを載せている。 できるだけ生徒主体で紙面作りをするように心がけている。

*新科目グローバル探究 今年度より、国際教養科1年生が新しい科目「グローバル探究」を履修することになった。 SDGsをテーマとして世界の問題について理解を深めると同時に各自が設定したテーマに従って調べ学習を行う。 前期は「環境」後期は「人権・経済」をテーマとする。 教科書:Reading with TED talks 1(上級クラス)Develop four skills through English News(基礎クラス)Global issues(全クラス)

*グローバル探究授業内講演会 今年度国際教養科1年生「グローバル探究」の授業の中で、年間4回、外部講師を招いて講演会を行った。 前期は「環境」後期は「人権・経済」をテーマとした。 事前学習として、与えられた資料を読んでおき、講師への質問を考えてくることになっている。 毎回司会は生徒が行い、最後30~40分は生徒の質問の時間として設定し、毎回活発に質疑応答がなされた。

  • 1回目 日時:4月27日(火)13時10分~15時00分(「グローバル探究」の5限の授業と6限については時間割変更をお願いして2時間連続で行う) 場所:千種高校 視聴覚室 テーマ:「私たちの暮らし・食卓と生物多様性」 講師紹介:香坂 玲(こうさか りょう) フライブルク大学(ドイツ)環境森林学部森林経済学研究所博士課程修了 名古屋大学大学院環境研究科教授 生物多様性条約COP10支援実行委員会アドバイザー 国際連合大学高等研究所客員研究員
  • 2回目 日時:6月15日(火)13時10分~15時00分(「グローバル探究」の5限の授業と 6限については時間割変更をお願いして2時間連続で行う) 場所:千種高校 視聴覚室 テーマ:「環境問題とコロナ禍を考える」 講師紹介:湯本 貴和(ゆもと たかかず) 京都大学霊長類研究所教授(所長)、日本生態学会会長。 京都市環境審議会委員、京都市生物多様性検討部会長。
  • 3回目 日時:10月18日(月)13時10分~15時00分(「グローバル探究」の5限の授業と、6限については時間割変更をお願いして2時間連続で行う) 場所:101教室(30名) 102教室(27名) LL教室(23名) テーマ:「ジェンダー平等を考える」 講師:NPO法人ASTA様より4人の講師を派遣していただき、 3つの教室を巡回して講話やアクティビティを 行っていただく。
  • 4回目 日時:12月7日(火)13時10分~15時00分(「グローバル探究」の5限の授業と、6限については時間割変更をお願いして2時間連続で行う) 場所:講義A 視聴覚教室 テーマ:講義A 「若者と貧困」 講義B 102教室 講義B “Ocean Governance — Marine Fisheries Management” 「海洋ガバナンスと漁業管理 — 水産資源の持続可能な利用の確保の視点から」 講師: 講義A 愛知県立大学 教育福祉学部准教授 愛知教育センター副センター長 野田博也 講義B 横浜市立大学 外国人特別研究員 Dr Abdullah Al Arif

*SDGsウイークの取り組み 6月7日(月)~18日(金)と11月8日(月)12日(金)の授業公開週間に合わせてSDGsウィークを 設定した。 先生方のご協力もあり、1~3年の様々な教科において、SDGsにちなんだ内容が授業の中で取り上げて頂けた。 また、文化委員の1・2年生が中心となり、前期はSDGsのポスター作り、後期はSDGs川柳の創作・応募を行い、校内の様々な場所に掲示した。

*模擬国連国際会議(JEMUN2021Conference)への参加 7月23日(金)~25日(日)の3日間に渡り、国際教養科2・3年生22名が、オンラインによる模擬国連国際会議(JEMUN2021Conference)に参加した。 日本にいる海外の学生と、世界の問題について活発に討論し、千種高校の生徒たちは、その積極的な参加態度が認められて、学校として“Positive Impact Award”を受賞した。

*12月19日(日)全国高校生フォーラムへの参加 12月19日(日)に、本校国際教養科の1年生4名が、オンラインによる2021年度全国高校生フォーラムに出場し、全国のWWL指定校やSGHの生徒と共にSDGsをテーマに英語で発表及び討論をした。 本校の生徒の発表のテーマは「分別と省エネ -私たちの未来のために」で、「世界はゴミに溢れ、人々はエネルギーを使いすぎて、多くの問題を引き起こしているが、些細なことでもできることを少しずつするだけで世界を変えることができる」と訴えた。 討論会ではSDGsをテーマに、格差の問題や日本のあり方について、英語を話す若手研究者とも意見交換をした。 13時から17時半まで4時間半に渡る長丁場であったにも関わらず、参加した生徒たちは、フォーラムをとても楽しんでいた。

*12月20日(月)SDGs・愛知・夢プロジェクト発表会の開催(本校ホームページより) 本校では7月から旭丘高校と連携し、SDGsをテーマに共同研究を進め、12月20日(月)に来賓として中京大学の先生2名、中部経済同友会より8名の方々をお招きし、発表会を行った。 千種生17名、旭丘生10名から成る2校の合同チーム5チームが、SDGsの目標の2「飢餓をゼロに」、4「質の高い教育をみんなに」、5「ジェンダー平等を実現しよう」12「つくる責任つかう責任」、14「海の豊かさを守ろう」について、高校生としての目標達成に向けた提案を行った。 ジェンダーギャップをなくすために5歳からジェンダーフリー教育を行う提案、食品ロスを無くすために「ロスゼロcar」を作るアイディア、「子ども食堂」を知ってもらうためのホームページ作り、プラスチックごみを減らすための「ドリンクバー制度の導入」、アクティブラーニングの具体例など、どのチームも工夫を凝らした熱のこもった発表となった。 中部経済同友会の方から、表彰状や記念品を授与して頂くとともに、「すばらしい発表だった。これからもDiversity(多様性), Inclusion(包括), Equality(平等)を大切にがんばって下さい。 来てよかった。」 などの激励の言葉も頂いた。

来年度の活動計画

1)自ら課題を見つけ、解決する力、2)主体的、批判的、多面的に考える力、3)多様性を大切にし、他者と協力する態度を持った、世界を舞台に活躍できる人材の育成を目指し、SDGs未来都市愛知の高校としてユネスコスクールの理念を継承し、発展させることができるよう、今後も一層の努力を重ねていきたいと考える。