所在地 | 〒701-1462 岡山県岡山市北区大井360 |
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電話番号 | 086-295-0250 |
ホームページ | http://www.city-okayama.ed.jp/~ashimoric/ |
加盟年 | 2012 |
2023年度活動報告
減災・防災, 環境, 平和, 人権, 福祉
本校は、「自然を愛し 自立をめざす 心豊かな生徒の育成」を学校教育目標とし、地域交流及び地域素材を生かしたESD教育活動の実践を通して、郷土を誇りに思い、地域に貢献できる生徒の育成を目指している。
具体的には地域探究活動を通して、安心安全でよりよい足守中学校区を目指し、減災・防災学習を実施した。また、太平洋戦争下の日本でどんなことが起き、人々の生活はどのようであったかなどを学ぶ授業や人権意識を高める授業を行い、人権啓発活動を行った。今年度は昨年度までコロナ禍で中止していた福祉体験も行った。
(1)減災・防災学習
足守中学校では、「防災・防災学習」として、住んでいる地域や保幼小との関わりを大切にして、その分野の専門の方に話を聞いて知識や体験を学び、自分たちにできることを実践し、発信する活動を進めている。
今年度は全学年対象で西日本豪雨の被災地、倉敷市真備町で活動されている「川辺復興プロジェクトあるく」という団体の方に講演会をしていただいた。水害についての講話をしていただき、防災おやこ手帳を用いて各家庭での防災準備に取り組んだ。
1年生は、足守中学校区でどんな被害があったか、災害が起こると危険な場所はあるか、またどんな対策がなされているかを、実際にハザードマップを用いて地域を歩きながら観察するフィールドワークを行った。調べた内容をスライドにまとめたり、自分たちの地域の危険・安全マップを制作したりして、総合学習発表会で発表した。
3年生は、1年生時に学んだ減災・防災に関する知識を実際に行動に活かす体験活動を中心に行った。環境保全事業団の「アスエコ」に簡易防災グッズの作り方を教わったり、自衛隊の方々から防災についての講義をしてもらったりした。自衛隊の方々からはハンカチやバンダナを用いた止血法や、ロープワーク、簡易担架の作り方、非常食の知識について教わった。地域との連携を図り、公民館の方から意見をいただくこともあった。文化祭では、これらの内容をまとめ、避難所運営ゲーム(HUG)の実践などと合わせてテーマごとに1・2年生に向けて発表を行った。実践発表では、3年生と一緒にHUGを体験したり、ロープワーク、簡易担架を作って体験したりなどの体験活動も盛り込まれ、生徒が身近な問題として「減災・防災」を捉え、防災意識を高めながら、楽しく防災を学ぶ工夫を考え、伝える活動となった。住んでいる地域の災害の特徴や、災害時における各機関の活動などについて知り、中学生として自分たちの地域でできることは何かを考える学習活動となった。また、自分の考えを伝えるにはどうすればよいか考え、相手や目的に応じて効果的に発信できるよう、「対話型」の発表を実践した。
3年生が行った「対話型」の発表は、ESDの問題解決に必要な「7つの能力・態度」の中の「コミュニケーションを行う力」「他者と協力する力」「つながりを尊重する態度」に関わるものであり、1・2年生にとって良い手本であり、目指すべき姿に他ならない。学びあいや連携が大切であり,減災・防災学習を進めていくうえで、地域の一員として何ができるかをしっかり考えることができた。また、公民館の協力を得ながら進めてきたことで、地域と学校の連携や地域を大切に思う心もつなぐことができたと思う。
(2)平和・人権
毎年1学期の初めに、1年生は閑谷研修、2年生は広島研修、3年生は沖縄修学旅行を実施している。各学年の行事に向けての取り組みの中で、1年生は地元岡山を知る上で「岡山空襲」を、むらさき花だいこんの会の方々の講演を通して学んだ。戦争の悲惨さや命の大切さを周知するため、岡山空襲の劇を総合学習発表で発表した。2年生は広島の原爆証言者の講話を通して「広島・長崎への原爆投下」を学び、3年生は「沖縄戦」について調べ学習などを通して学習した。命が不条理に奪われることなく、すべての人が健康で安全に暮らすことができる世の中にするにはどうすればよいかを考え、劇や群読、壁新聞、スライド形式で発表し、学びを共有した。また、人権週間に合わせて、日々の生活における身近な平和についても考えさせ、学校全体で人権標語を考えた。でき上がった標語は各クラスの「人権の木」として、校内に掲示した。人権感覚を高め、自分も仲間も大切に生活していこうとする生徒を育てていきたいと思う。
(3)福祉
1年生が社会福祉協議会の方々と、福祉施設の方々と一緒にアイマスク体験や車いす体験を行った。また、地域の福祉施設訪問し、介護や施設について学び、事前に計画したゲームやクイズなどの出し物を通して、入所者の方々とふれあい、福祉についての理解を深めることができた。
来年度の活動計画
大筋は2023年度と変わらない方針である。
減災・防災学習は1年生から3年生まで一本の柱として行う。特に3年生では、「発信」をテーマに減災・防災学習を進めていく予定である。様々な機関と連携しながら知識を集めたい。また、地域の一員として何ができるのか、普段からどんな備えが必要なのかなどを考え、学年で工夫した発表形態で生徒・保護者・地域に向けて発信していきたい。発表の場は総合学習発表を予定している。
また、平和学習についても今年度同様、各学年の研修旅行や修学旅行前の取り組みとして、事前学習を行い、研修後に劇、壁新聞、模造紙、スライドなどの発表形態を用い、全体で共有したいと考えている。戦争の悲惨さや平和の尊さを学ぶとともに、日々の生活における身近な平和についても考えさせ、人権週間の取り組みへとつなげたい。