2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 平和, 人権

2021年度 活動の概要
本校は、「自然を愛し 自立をめざす 心豊かな生徒の育成」を学校教育目標とし、地域交流及び地域素材を生かしたESD教育活動の実践を通して、郷土を誇りに思い、地域に貢献できる生徒の育成を目指している。
具体的には地域探究活動を通して、安心安全でよりよい足守中学校区を目指し、防災学習を実施した。また、人権意識を高める授業を行い、人権啓発活動を行った。

(1)防災学習

「地域学習」として長年取り組んできたものを「防災学習」に特化し、住んでいる地域や保幼小との関わりを大切にして、自分たちにできることを発信していく活動を始めて3年になる。一昨年度実施した「避難所運営ゲーム(HUG)」について、本年度は3年生が主になり、地域の方も含めて1,2年生に出張授業する計画を立てていたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、規模を縮小して行った。

1年生は、防災士の方の講演を聞き、「自助」「共助」「公助」「西日本豪雨による足守中学校区の被害」のテーマで調べ学習を行い、まとめ、発表した。

3年生は、スライド班と劇班に分かれ、今までに学習した防災・減災に関するテーマを「避難所生活での問題点と対策」「HUG」「様々な災害への対応」「災害時の備えと対応」の4つに決め、活動を進めた。公民館の方から意見をいただいたり、災害ボランティア経験のある方や防災士の方との体験学習活動を通して、防災意識を高める取り組みを考えたり、生徒が身近な問題として捉えられるよう楽しく防災を学ぶための工夫を考え、2年生に伝える活動を行った。住んでいる地域の災害の特徴や、災害時における各機関の活動などについて知り、中学生として自分たちの地域でできることは何かを考える学習活動を行った。また、災害時を想定した調理見学なども行い、様々な視点から考えるヒントとした。自分の考えを伝えるにはどうすればよいか考え、相手や目的に応じて効果的に発信できるようまとめ、発表した。

密を避け、大人数で集まらないことを前提にした活動は多くの場面で制約があったが、西日本豪雨の時に学校が避難所になったので、防災学習を進めていくうえで、伝える側の3年生にとっても、情報を得る側の2年生にとっても、地域の一員として何ができるかをしっかり考えることができた。また、公民館と協力をしながら進めたおかげで、地域と学校の連携や長年にわたり後輩たちに受け継がれてきた地域を大切に思う心もつないでいくことができた。

(2)人権週間

生徒の人権意識を高めるために、人権週間に合わせて、学校全体で人権標語を考えた。でき上がった標語は各クラスで大きな木の周りに葉として貼り付け、「人権の木」、「人権の林」、「人権の森」、今年度は「人権の空」として、全校で最優秀賞を一つ選ぶ活動を行った。自分も仲間も大切に生活していこうとする姿勢が身に付いてきたように思う。

来年度の活動計画

2022年度の活動計画

防災学習は1年から3年生まで一本の柱として行っていく。特に3年生では、「発信」をテーマに防災学習を進めていく予定である。地域の一員として何ができるのか、普段からどんな備えが必要なのかなどを考え、学年で工夫した発表形態で生徒・保護者・地域に向けて発信していきたいと考えている。発表の場は文化祭を予定している。

また、平和学習についても今年度同様、2年次に広島、3年次に沖縄の宿泊研修があるので、事前学習を行い、研修後に壁新聞、模造紙、スライドなどの発表形態を用い、全体で共有したいと考えている。戦争の悲惨さや平和の尊さを学ぶとともに、自分の身近な平和についても考えさせ、人権習慣の取り組みや日々の生活や学校行事とつなげながら、学習に取り組んでいきたいと考えている。