所在地 | 〒378-0014 群馬県沼田市栄町165-2 |
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電話番号 | 0278-23-1131 |
ホームページ | https://tonejitu-hs.gsn.ed.jp/ |
加盟年 | 2014 |
2023年度活動報告
生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育, エコパーク, その他の関連分野
利根実業高等学校のユネスコスクール活動―SDGSおよびESD教育の実践―
群馬県立利根実業高等学校 校長 中村 正典
1.はじめに
本校のユネスコスクールとしてのSDGSおよびESD活動に関する実践の柱は、「環境教育活動」、「食育活動」、「地域ボランティア活動」の3つです。
2022~2023年の主な特徴的活動は、以下を行いました。
2.新エネルギーの創造と環境整備を目的とした木材の有効利活用
森林科学コースでは、間伐材や荒廃した林野での林産資源の有効利活用を目的として、炭窯を修復し、針葉樹・広葉樹による薪炭の製造を行いました。
同時に地域で問題となっている放置竹林問題の解決策として、森林科学コースと食品文化コースでは、各々日頃の授業で学んだ知識・技術を活用し、前者は竹を用いた灯篭の作製および竹炭の製造を行い、後者はタケノコロッケ(タケノコ入りコロッケ)を発案し、地域の催事で販売しました。
これらの活動を通じ、地域の環境整備に一層寄与して参ります。
3.「えだまメンチ」の普及活動
「えだまメンチ」は、地域特産物であるエダマメを用いたメンチカツです。
2023年10月、多那中学校にて本校生徒が、中学生に「えだまメンチ作り方教室」を行いました。
今後もえだまメンチによる食育活動を通じて、地域農産物の重要性を訴えるともに、その消費拡大に向け、一層尽力して参ります。
4.優れたコメの栽培の実践
本校では「コシヒカリ」、「ミルキークイーン」、「ゆうだい21」の3品種を栽培しています。
2022年12月に小諸市で開かれた「全国農業高校お米甲子園2022」では「ゆうだい21」が最優秀賞にあたる「最高金賞」に輝きました。受賞について、2023年2月に平田県教育庁に報告を行いました。また2023年12月に新潟県津南町で開催された当大会においても、「ミルキークイーン」が金賞を受賞しました。
ここ数年猛暑が続いておりますが、徹底した栽培管理を心掛け、良いコメづくりに邁進し、利根沼田地域が美味しいコメの産地として一層認識されるよう励んで参ります。
5.そば打ちによるボランティア活動
食品文化コースでは2005年度よりそば打ちをカリキュラムに取入れた学習活動を行っています。
2022年7月には、沼田市白沢支所に赴き、白沢地区に居住するお年寄りにそば打ちを披露しました。
生徒自身のそば打ち技術向上のみに留まらず、伝統技術の伝承ならびに地域の高齢者に活力を感じていただけるよう技術の研鑽に取組む次第です。
6.むすび
以上の活動は、地域が抱える諸問題について、先に挙げた3つの柱に従い、課題解決型学習を通して実践してきたものの一部です。
これらは、地域の皆さんのご協力や活躍の場のご提供により、可能となっております。
今後も以上のような諸活動を通じ、将来の利根沼田地域の経済振興・環境保全に貢献できる人材の育成に向け、生徒・職員が一丸となって各種教育活動に臨んで参ります。
来年度の活動計画
本校では、ユネスコスクール活動の柱である「環境教育活動」「食育活動」「地域ボランティア活動」の充実を図ることを重点目標として取り組んでいきたい。そのためには①SDGsの目標達成を目指した活動、②地域が求める社会の担い手(ユース)育成を目指した生徒サポート活動が重要である。
①SDGsの目標達成を目指した活動
環境教育活動では、生物多様性の保持・陸上生態系の保護と回復・森林の管理等のESD活動の充実。食育活動では、食品の安心・安全を目指した農業学習の充実。地域ボランティア活動では、農業学習や工業学習で生徒が身に付けた技術力を生かした地域ボランティアの充実について、地域の一員としてSDGsの目標達成を目指した活動に継続して取り組んでいく。
②生徒のサポート活動
持続可能な開発を加速するために必要な、教育プログラムの研究を行い、社会の担い手(ユース)育成を目指した生徒サポート活動に継続して取り組んでいく。