2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

1.はじめに

本校の教育目標は、「地域に根ざした特色ある日本一の専門高校の創造」である。本目標を達成するため、特色を活かし、「環境教育活動」、「食育活動」、「地域ボランティア活動」を柱としたESD活動に取り組んでいる。

2.「絵本を届ける運動」への参加

 JRC部、ユネスコスクール係、図書委員、農業クラブでは、翻訳した絵本を発展途上国に贈る活動を行っている。難民キャンプで暮らす子どもたちへ向け、本年度は10冊の絵本をカレン語、カンボジア語、ビルマ語圏へ向け翻訳し、発送した。

3.伝統野菜「沼須ねぎ」の保存と普及

 沼田市沼須地区では、江戸期より「沼須ねぎ」が基幹作物として栽培され卓越した。高度経済成長以降、耐病害虫への脆弱さ、高齢化の理由から、消滅の危機に直面している。

 生物資源コースでは、「沼須ねぎ生産者組合」より譲り受けた種子を校内ほ場に播種した。本年度は、有益な栽培・普及方法をまとめた成果を群馬県学校農業クラブ各種発表大会にて発表し、優秀に入賞した。

4.未利用資源の活用

 森林科学コースでは、「そば殻」の有効活用を模索している。そば殻をキノコ培地の基材として利活用し、一般に用いられるオガクズ培地でのキノコ栽培と同等の品質と収量を目指している。本成果は、第11回バイオサミットin鶴岡にて審査員特別賞、群馬イノベーションアワード2021にて関東経済産業局長賞をいただいた。

5.戦国米に「日本ユネスコ協会連盟マーク」

 食品文化コースでは、2016年より、地域のブランド米5種と本校で栽培したコシヒカリの計6種類の詰め合わせを「戦国米セット」として提案し、販売している。

再生紙「カラフルウィッシュ」を2019年より「戦国米セット」のパッケージに採用している。「日本ユネスコ協会連盟マーク」を商品に表示することで、本商品を手にされた方へ3Rに加え、平和推進への啓蒙を行っている。

来年度の活動計画

コロナ禍の中、活動が制約された2021年度であったが、2022年度は、上記の活動に加え、学校全体ならびに本校4つのコースにて以下の活動を行っていきたい。なお本年度実施している取り組みについても、ブラッシュアップし、内容を深化させていきたい。

・学校全体

 発展途上国へ「絵本を届ける運動」、花いっぱい運動(市内の公共施設の花壇整備)

・生物資源コース

 地域伝統野菜「沼須ねぎ」の保存と普及活動

・食品文化コース

 「戦国米セット」の販売、そば打ちによる地域ボランティア活動

・森林科学コース

 「ソバ殻培地」を利用したキノコ栽培、地域伝統工芸(組紐、陶芸、天狗面作製、桐下駄づくり等)を授業科目に取り入れた文化伝承活動、老神湿地公園の環境整備活動

・生活環境コース

 医療従事者へ花を届ける運動(地域内の医療福祉施設へ栽培した花を届ける)