所在地 〒631-0074 奈良県奈良市三松1-5-6
電話番号 0742-45-0515
ホームページ https://www.city.nara.lg.jp/site/tomiokita-y/
加盟年 2010

2022年度活動報告

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, 食育

本園は『であい ふれあい そだちあい ハートフル富雄北幼稚園』をスローガンに持続発展教育として、環境教育・国際理解・文化や世界遺産・食育・人権などの窓口から取り組んでいます。

色々な活動の中で今年度は、富雄中学校区(中学校・小学校・幼稚園)が、取り組んでいる≪花咲きロード≫について報告します。≪花咲きロード≫は、校園内外の場所に花を咲かせたり、掃除をしたりして美しい環境をつくることで、人々は花を見て「きれいだな」「いいにおい」と感動し、ゴミ(無駄)を無くして一人一人が自分で住みよいところを作っていくことができるようになることを願い地域で取り組んでいます。長い期間、活動してきたことで最近では、たばこの吸い殻や紙くずなどのポイ捨てが徐々に無くなってきています。また、園を通られる住民の方から「きれいに咲いているね」と声をかけられたり、「花が枯れているのは、水が足りないからかな」と教えてもらったりしています。

本年度は、近所の店舗より花苗をいただき、店舗の人から移植の仕方を教えてもらいながら地域の方・保護者・子ども達と一緒にしました。子ども達は、花苗を優しく持つことや土をそうっとかけること、直接、花に水をかけないで周りの土にかけることなどを教えてもらった喜び、知った喜びと共に、相手から優しく接してもらったり、できた時に褒めてもらったりしたことで人の温かさを感じていました。その感じたことを今度は、友達に「じょうずにできた?手伝おうか!」と声をかける姿が見られました。保護者も初めての花植えをする方もおられ、戸惑いながらも子どもと一緒にするのが嬉しいようでした。子ども達もお家の人と一緒にするのがうれしくてお家の人に「上手にできたやろ」と何度も話していました。保護者の方も「きれいに咲いたらいいね」と我が子が頑張った様子を認めている様子もうかがえました。そして、周りの人達に感謝のお礼を自ら言葉で伝えていた子もいました。

始めは、ただ眺めているだけだった子も水やりをするうちに咲いてくると「きれいに咲いてきた」「赤色の花が咲いた」と喜んだり「元気がないのはなんでやろう」「なんか違う草(雑草)がある」と大きくならない花を見て心配したりする様子もありました。そして、水の量を加減してみたり、雑草を抜いたりと植物の変化に気付き対応方法を考え実行するようにもなりました。一年間を通して、四季の花を育てているうちに植物の成長を楽しみにしながら仕事を担う責任感、花が開花した時の達成感や満足感なども体験し、感謝の気持ちをもって人とのつながりを広げていきました。

植物との触れ合いは、植物にちょうちょ、てんとう虫、蜂などの虫が集まってくる様子を知り、生物にも興味をもちました。五感を刺激し生命の大切さを学ぶことにも繋がり、花が咲き、枯れて、種になる様子も楽しみの一つです。小さな種の色・形・大きさ・収穫した種の数、種だけでなく球根もあることに気付きながら種取りを楽しみました。さらに、種取りをして、季節に合わせて種まきをすることで、花になり、また種になる(野菜は実になる)という循環していく様子やそこに集まる生物たちの様子を見て出会うことで植物と生物のしくみ、不思議さ、生命の尊重などたくさんのことを学びました。

来年度の活動計画

みんなが楽しく遊び、共に支え合い生活していく中で菜の花プロジェクトと世界遺産学習を計画しています。

奈良文化遺産かるた・大和のわらべ歌遊びなどの活用をして身近な世界遺産に興味をもつことやNPOの方・地域の方・保護者と子ども達が菜の花を育て収穫した菜種から油を搾取し、その油を奈良市にある世界遺産の寺に奉納します。

資源を循環していくこと、昔の人がどのように守ってきたかなどを学びながら未来世代にまで持続できるようにするために、自分達の住む地域の未来を人任せにするのではなく、自ら考え、自ら行動していく主体的な子どもを育てていきたいと考えています。

過去の活動報告