• たましりつたまだいにしょうがっこう
  • 多摩市立多摩第二小学校

  • Tama Municipal Tamadaini Elementary School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 海洋, 気候変動, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

所在地 〒206-0001 東京都多摩市和田75
電話番号 042-375-7051
ホームページ https://schit.net/tama/estamadaini/
加盟年 2011

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 気候変動, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

本校は「身の回りから課題を見付け自分とのかかわりで課題を捉え、探究し、持続可能な社会の実現を心から願って行動できる児童」を活動テーマとし、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野のうち「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」を中心におき、ESDの実践活動にSDGsを位置づけ、ESDの実践を通して課題を設定する力、多面的・総合的に課題を探究する力、課題を発信する力の育成を目標とした。
具体的には、既習の体験と新しい学びを関連付けて課題を解決する授業の実践を理科や生活科、そして総合的な学習の時間を柱に、主に①人権に係わる活動、②自然環境に係わる活動、③環境・エネルギーに係わる活動、④福祉に係わる活動を行った。その際、自分自身と地域とのかかわりを大切にし、地域で生きる2050年の大人づくりを意識して取り組んだ。
特に、ここ数年は課題を発信する力の育成に重点を置き、保護者及び地域へ発信する機会を設け実践に組み入れるようにしてきた。

①人権に係わる教育
コロナ禍において、子供たちがコロナで我慢した1年だったではなく、ひまわりがたくさん咲いた1年だったという思いをもってほしいと願い、令和2年度から始まった「二小にこにこ ひまわりプロジェクト!」を今年度も実践した。代表委員会が中心となり、取組の紹介を全校に行い、1人1人が種をまき発芽させることから活動に取り組んだ。その際、人権に関する自分の目標を短冊に書いてポットに添え、花を咲かせることで笑顔があふれる活動になるようにした。ここ数年の実施により、本校の特色として定着しつつある。この取組は、二小の全員が心を一つにして様々な困難を乗り越えるために、東日本大震災の後に咲いた「ど根性ひまわり」と阪神大震災の後に咲いた「はるかのひまわり」を育て、家庭での話題にしてコミュニケーションを深めるとともに、子供たちの心や地域に希望の花を咲かせるのが目的である。また、すべての差別や偏見、いじめをなくすことにもつながることを前面に出し、子供たちの心を育てることに力を注いだ。今年度は新たな取組として、家庭で咲いたひまわりの写真を学校に集め、子供の笑顔の写真と共に掲示し、「二小にこにこ笑顔プロジェクト」として広く公開した。さらに、近隣の小中学校等でも実践したいという声が上がり、活動が多摩市内で広がりつつある。

②自然環境に係わる活動
本校のそばを流れる大栗川で、3年生総合的な学習の時間で「身の回りの生き物」調べを行った。どんな生き物が生息しているか調べる活動(ガサガサ体験)を通して、地域の自然のよさや生物の多様性についても考えることができた。また、川にゴミが多くあることから自然環境にも考えが発展した。活動においては、地域の市民団体である「水辺の楽校」の協力を得て、川の生態系や人と川が共存することの大切さについてのお話を伺い、より理解を深めることができた。今年度は、発信することに重点を置いていることから、最寄り駅である聖蹟桜ヶ丘駅のショッピングセターが主催した「せいせきみどころ展」へ3年生の取組を出品することになった。作品はショッピングセンター内のホールに展示され、大栗川でのガサガサ体験の様子、地域めぐりで発見した地域のよさや特色を紹介し、多くの多摩市民に見ていただけた。

③環境・エネルギーに係わる活動
5年生は「大気汚染」「海洋汚染」「生き物」「ゴミ」「地球温暖化」の5つのテーマに分かれ学習を進めた。また、6年生は5年生での環境学習を土台として、「再生可能エネルギー」をテーマに活動に取り組んだ。地球温暖化の現状を知ると同時に、世界の電力の現状や再生可能エネルギーについて調べた。また、「えねこや」(再生可能エネルギーだけで生活できる小屋)の見学やその工夫を知り、自分たちも発電してみたいという思いをもつに至った。6年生は、太陽光、風力、水力のグループに分かれ、それぞれ工夫して発電に挑戦した。年間を通した活動を進めていく中で、考え学んだ成果を発信したい、再生可能エネルギーの重要さを多くの人々に伝えたいという思いが強くなり、「聖蹟桜ヶ丘イルミネーション点灯式」に参加することになった。(今年度で3回目)点灯式では、自分たちで発電した電気を使って、メッセージボードを点灯し、「未来を再エネと共に」という自分たちの思いを広く発信することができた。新聞やテレビにも取り上げられ、子供たちは、自分たちの活動に手応えを感じ、達成感を味わうことにつながった。さらに、「多摩市消費生活フォーラム&エコ・フェスタ2023」に展示物を出品し、再生可能エネルギーの取組を広く市民に紹介することができた。

④福祉に係わる活動
4年生は、「すべての人に健康と福祉を」というSDGs3のゴールを合い言葉に、様々な人が地域に生活していることに気付き、バリアフリーの視点をもって身近な地域から課題を見付け、探究していく活動を行った。地域の福祉施設の方を講師にお招きしバリアフリーの大切さ、障害をもつ方の日常や補助の方法など多岐にわたって学ぶことができた。また、車椅子体験、白杖体験、高齢者疑似体験を実施し、より身近にバリアフリーを感じることへつながった。これらの学びを通して、これからの自分たちの行動を見つめ直すきっかけとなった。実践しようとする態度も育ってきている。

上記の取組は、令和6年2月16日・17日に実施される「学習発表会」で学習の成果をまとめ、発表する予定である。多くの保護者・地域の皆様、学校関係者の方々に広く自分たちの思いや考えを発信していきたい。

本校では、ユネスコスクールとして取り上げる国連の記念日(国際デー)に関連した取組を、児童朝会の話として実施し、児童の心に響く講話として取り組んだ。以下、実施した記念日である。
□世界環境デー □世界識字デー □国際平和デー □世界子どもの日 □国際障害者デー □人権デー

 発電授業   イルミネーション点灯式

 ガサガサ体験   せいせきみどころ展

 ひまわりプロジェクト   車椅子体験

 多摩市エコ・フェスタ掲示

来年度の活動計画

令和6年度も、各教科と関連させて総合的な学習の時間を中心に「身の回りから課題を見付け自分とのかかわりで課題を捉え、探究し、持続可能な社会の実現を心から願って行動できる児童」を活動テーマとし、ESDの実践活動にSDGsを位置づけ、ESDの実践を通して課題を設定する力、多面的・総合的に課題を探究する力、課題を発信する力の育成を目標として取り組んでいく。来年度も、活動のゴールをより明確にするため、発信する力を育成することに重点をおく。そのため、発信する場をさらに広げていきたいと考えている。環境・エネルギーに係わる活動では、毎冬に行われている「聖蹟桜ヶ丘イルミネーション点灯式」及び「多摩市エコ・フェスタ」に参加する予定である。他にも発信できる場があれば、積極的に参加していきたい。
令和4年度に、ユネスコスクール加盟校定期レビューを行った。高評価をいただいたが、本校の課題として、国際デー、プロジェクトやキャンペーンの参加、他機関(ユネスコスクール間交流、教育委員会、ユネスコ協会等)の支援や協力を得ることなどが浮き彫りになった。令和5年度は、特に交流関係での新たな開拓をすることができなかったので、令和6年度は、どのように課題解決を図るかは未定であるが、実質的な活動として根付くよう計画していきたい。

過去の活動報告