• たましりつおおまつだいしょうがっこう
  • 多摩市立大松台小学校

  • Tama Municipal Oomatsudai Elementary School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野環境, 人権, 福祉

所在地 〒206-0034 東京都多摩市鶴牧6-4
電話番号 042-337-4010
ホームページ https://schit.net/tama/esoomatsudai/
加盟年 2011

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, 環境, 人権, 福祉

本校はESDを「探究的な学習を進め、自己の生き方を考えられる」と捉え、その実践を通して「よりよく問題を解決する資質や能力を育成し、学び方や考え方を身に付けさせるとともに、主体的、創造的、協働的に取り組む態度」の育成を目標としている。地域資源の自然、人(街)、環境、郷土を柱に、子供たちに持続可能な未来をつくる力を育むことを目指し、生活科や総合的な学習の時間を中心としながらESDの視点にたった学習活動を行い、SDGsの目標を意識しながら全学年で計画的に実施した。

【各学年の主たる学習活動の様子】

【1年】
生活科「しぜんとともだちになろう」 生活科「もうすぐ2年生」

1年生は、前期に朝顔、後期にチューリップとクロッカスを育てた。植物はどんな気持ちなのかを考えながらお世話をすることで、毎日の水やりが日課となった。綺麗な花が咲いたときは大喜びで、また別の花を育てたいという気持ちをもつことができた。
春夏秋冬、それぞれの季節を五感で感じられるように、校庭巡りをしたり、近くの公園へ遊びに行ったりした。改めて身の回りの植物や生き物を探すことで、季節の変化に気付いたり、たくさんの新しい発見があったりした。また、自分の発見を教え合うことで、さらに活動を広げることもできた。
地域との交流では、保育園の年長さんや老人会の方々と一緒に取り組むことができた。年長さんとはさつまいもの苗を一緒に植え、秋にはさつまいも掘りを行った。やり方を教えたり、一緒に蔓を引っ張ったりすることを通して、お兄さんお姉さんとしての自覚が芽生えた。老人会の方々には「むかし遊び」を教えてもらい、楽しく活動することができた。

【2年】
生活科「とび出せ!町のたんけんたい」 生活科「大きくそだてわたしの野さい」

2年生になって、学校探検や仲良し遠足を通して、1年生との関わりを深めてきた。ひとつ上の学年として、1年生と手をつないで学校内を案内したり、遊びを考えて一緒に遊んだりすることで、他者への思いやりや言葉遣いなどを学んでいた。仲良し遠足では、きまりを守ることや集団活動の楽しさを、上級生として教える姿があった。また、自らも学ぶことが多かった。
野菜の栽培をすることで、植物や食への興味・関心が高まった。観察によって植物の生長に注目する児童や、水やりを毎日行い、栽培の楽しさに気付く児童がいた。自分で育てたことで、苦手だった野菜を食べることができるようになった児童も増えた。

図書館や公園見学では、地域社会と自分自身のつながりに気付く姿が見られた。特に図書館見学では、直接見たり聞いたりすることで、身近な地域への関心も深まり、他の施設も調べたいという意欲にもつながった。

【3年】
総合的な学習の時間「からきだの道(春・夏・秋・冬)」

地域の「からきだの道の会」の方の支援や協力を得ながら、年間を通して地域の自然「からきだの道」について学んだ。春、カブトムシの生態と育て方を学び、カブトムシの幼虫を預かった。成虫になるまでは環境を整え、成虫になってからは毎日餌やりをし、どの児童も愛情をもってカブトムシに関わる姿が見られた。夏には、学校や家庭で愛情深く育てたカブトムシを林に放し、かけがえのない命に対する思いをより一層深めていた。秋には、その雑木林に生息する木々の樹名板作りを通して、雑木林の木々への関心を高めていた。冬には、次の世代のカブトムシ達のために、林の中の落ち葉を集めての腐葉土作りに、進んで取り組んだ。そして、年間を通して学んだことをまとめ、保護者や地域の方に向けて発表した。

「大豆を育てよう」「大豆について調べよう」

「大豆を育てよう」「大豆について調べよう」の学習では、理科の学習と関連させて、ダイズの種の他に、ヒマワリ・オクラ・ホウセンカの種を植えて、成長の様子を比べながら大切に育てた。種から芽が出て、葉になり、花が咲き、また種ができる様子を興味深く観察した。収穫した大豆は、どんな大豆製品として使われているのかを調べたり、大豆に含まれる栄養について理解したりすることで、食文化や食に関わる歴史に気付き、トウモロコシや米・麦などの他の食材にも関心が広がった。

【4年】
総合的な学習の時間「広げよう!きれいな町」

4年生は、社会科や理科の学習と関連させて、ごみ問題、食品ロス、プラスチックごみ問題、地球温暖化など、身近な環境問題について考えた。地球温暖化対策の一つとして、ツルレイシで緑のカーテンを作った。毎日の水やりや観察に進んで取り組んだが、昨年の夏の猛暑により、成長に大きく影響が出た。今後は、地球衣温暖化との関係についてより一層追究していきたい。ごみ問題では、ごみ処理場を見学したり、資源の利用について調べたりして、自分で情報を集め、整理する様子が見られた。そして自分にできることは、ごみの分別や食品ロスを減らすことであると考え、実践した。また、ごみ減量標語や新聞を作り、発信する力が育った。

【5年】
総合的な学習の時間「環境問題について考えよう」

「米作りをしよう」の学習を通して、米農家の仕事の大変さを理解することができた。また、1年間の米作りを調べるに当たって、米に関して興味のあることを各自で調べた。「世界の米料理」について調べ、同じ米を使っていても主食と副菜のように全く異なる食べ方していることに驚いた児童がいた。そこから、世界で生産されている米には、日本の米とは全く違う種類の米があることや、日本では気候や好みに合わせた品種改良などの努力をしていることに気付いた児童もいた。学校の田んぼだけでなく、公園緑地課と連携し、地域公園の田んぼでも田植えから稲刈りを実施することができた。機械で実施している作業を手作業で行うことで、普段食べているお米を口にするまでにたくさんの工程があり、大変な作業であることを学んだ。田んぼでの活動を通して、限られた空間であるにもかかわらず田んぼには豊かな生き物がいることに気付いた児童もいた。そこから、環境問題について関心を広げ、食物連鎖、動植物の種の保存や地球温暖化などの問題に気付き、現在盛んに提唱されているSDGsへと関心が広がった。

【6年】
総合的な学習の時間「わたしたちの郷土」

はじめに自分たちが住んでいる多摩地域の成り立ちや多摩市の良さを中心にまとめる活動を行った。自分たちの住む地域の歴史は比較的浅く、約30年前とは大きく様子が変わっていることに驚いていた。これから住み続けていく唐木田駅周辺の様子を知ることができた。

令和元年に起こった台風第19号により、多摩市内を流れる多摩川が氾濫したことを知り、環境問題(自然災害)について、自分たちができることは興味をもって調べた。「東京防災」のアプリを使用して、災害に対しての知識を深めたり、多摩市ホームページなどから今自分たちにできることやこれから自分たちができることを考えたりした。これからも住み続けられる町にするためには自分たちが努力をするだけでは不十分だと感じた。調べたことを新聞にまとめ保護者と一緒に考えたり、地域に住む方々と災害を未然に防ぐための取り組みをしたりすることが大切であると気付いた。

来年度の活動計画

本校としては、①地域資源の有効活用とカリキュラム・マネジメント②地域の人とのネットワークづくりを目指して活動を展開したいと考える。豊かな体験を通した探究的な学び、主体的・対話的で深い学びの実践を進めていく計画である。
活動を通して児童の期待される変容として、
①地域に愛着をもち、地域の一員としての自覚をもっている
②課題に気付き、それを解決するための学び方を身に付け、活かすことができる
③互いの意見を尊重し合い、協働しながら、解決しようとすることができる
④自己の生き方を見つめ、自分ができることを実践しようとすることができる
を目指していく。

過去の活動報告