所在地 〒630-8014 奈良市四条大路5-2-55
電話番号 0742-33-5661
ホームページ https://www.city.nara.lg.jp/site/miato-k/
加盟年 2013

2023年度活動報告

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 食育, その他の関連分野

本園は「身近な環境との関わりの中で、主体的に活動し、創造性豊かな子どもを育成する」を目標として、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、様々な身近にある環境に目を向け、自ら関わって自分達にできることを考え、行動できる子どもの育成を目指し、継続して取り組んでいる。

①栽培・食育の取組

玉ねぎを収穫した際には、「カレーは?」「肉じゃがも入ってる」など収穫した玉ねぎを使って全園児で一緒に食べたいという5歳児の願いから、給食さんの協力も得て、給食のおかずで肉じゃがをつくっていただいた。また、サツマイモを収穫した後、地域の方と共に園庭でやきいもパーティーを行った。近隣の中学校からもサツマイモを頂き、子ども達が芋を洗い、アルミホイルに包んで準備をした。地域の方や学校の先生方と一緒に味わうことができた。

年間を通じて地域の方に野菜の植え方や育て方を教わり、収穫した野菜は、家庭に持ち帰り、家庭で味わってもらった。「苦手だったものが食べられた」「いつも食べる野菜よりも美味しい」等の感想も聞かれ、自分達で苗や種から育てたことで、興味や関心を持ち、より一層食への関心が高まると共に、食べ物を大切にしようとする心も育まれた。

 自分達の町を知り、世界遺産を大切にしようとする気持ちを育む取組

本園は、地域に平城宮跡、薬師寺、唐招提寺と3つの世界遺産があり、歴史的由緒ある地域に立地している。唐招提寺での園外保育では、事前にその場所に関する絵本を見たり、仏像の写真を見たりする等の環境づくりを行うことで、当日は境内で絵本に登場する『隅鬼』を子ども達が進んで探したり、またお寺の方から仏様の話を聞かせていただき、子ども達から積極的に質問したりする姿がみられた。また、地域の方に付き添って安全を見守っていただき、自然にコミュニケーションもとれ、より地域の方と触れあい親しみを感じる機会となった。

③奈良鹿愛護会へドングリを寄付し、鹿を守る取組

冬場、餌が少なくなる奈良公園の鹿のために、鹿愛護会にドングリを届ける取組を継続して行っている。平城宮跡の園外保育では、地域の方の付き添いの元一緒にドングリを拾いに行った。他にも地域の方が集めたドングリや、また家庭で拾いに行ったドングリを持ってくるなど地域や保護者も取組に賛同してくださり、協力的な姿が見られた。5歳児が園代表として鹿寄せを見た後、鹿愛護会にドングリを届けた。鹿園では鹿愛護会の方から、ケガをした鹿のこと等鹿についての話を聞かせていただいた。自分達の思いや行動が奈良の鹿を守ることにつながっていることを実感することができた。

④自分達で遊ぶ環境を創る取組

地域の方と一緒に、芝生を植えた。芝生を植える前に、雑草を取り除いたり、土を耕したり、肥料を入れたりと準備を行い、地域の方と一緒に芝生を並べ、植え付けを行った。「どんな虫がくるかな?」等、芝生が育ってくるのを楽しみに水やりをした。夏頃には、青々と生長し、秋には虫探しや寝転がったり、芝滑りをしたりした。芝生の上を速く滑るには何が必要かを考え、段ボールやブルーシート等いろいろな素材を試したり組み合わせたりして遊ぶことができた。自分たちで考え創った遊び場で思う存分体を動かして遊ぶ経験や園庭の緑化を進め、さらに愛着を深めた。

来年度の活動計画

今年度の取組を継承する中で、子ども自身が自分達で、何ができ、どのようにするのかを考えられるように支援し、子どもにとって、より豊かな経験となるように保育者間で課題や成果を共有し、さらに保育内容が充実したものとなるように取組を行っていく。自ら関わり遊ぶ中で、身の回りの自然環境・世界遺産等に愛着をもち大切にしようとする気持ちを育てていきたい。園庭の緑化により、自然と触れ、冷房に頼らず戸外で元気に遊べる環境づくりを引き続き進めていく。  ESDの視点にたち、園・地域・家庭が連携して子どもたちの心が動き学びを深める活動を継続していきたいと考える。

過去の活動報告