- きょうたなべしゅたいなーがっこう
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京田辺シュタイナー学校
- Kyotanabe Steiner School
- 種別その他(例:認可保育所等) 地区近畿地区
- 主な活動分野登録なし
所在地 | 〒610-0332 京都府京田辺市興戸南鉾立94 |
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電話番号 | 0774-64-3158 |
ホームページ | https://ktsg.jp/ |
加盟年 | 2009 |
2023年度活動報告
生物多様性, 海洋, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困
シュタイナー教育のカリキュラムに基づき、成長段階に応じて世界への興味・関心を広げ、また理解を深め、内面の豊さと行動力に繋がっていくことを目指している。持続可能な社会をつくっていくために必要な「内面の変容」を促すために、日々の授業内容を充実させ、ESDが背後にが息づいているような実践を目指した。
具体的には、次のような学習内容・活動を行った。
①生物多様性・環境・文化多様性に関わる学習
(ア)衣食住の営みを柱に様々な自然のつながり、環境、文化の多様性を学ぶ(小学3年):「衣」に関しては、地域の牧場に出かけて羊の毛刈りを行い、自分たちが刈った羊毛を洗い、梳き、毛糸にした。「食」に関しては、一年を通しての米作りや畑仕事、伝統的な保存食づくり(梅ジュース、梅干し、干し柿など)を行った。「住」に関しては、世界の様々な地域の気候・風土に適した家々と工夫について学び、自分たちの環境に適した小さな家を自分たちの手で校庭につくった。
(イ)地球についての学び:4年生では「動物」、5年生では「植物」、6年生では「鉱物」に重点をおいて、それぞれがどのように地球環境と結びついてそれぞれの役割を担っているか、地球の様々な循環を感じつつ学んだ。植物観察、岩石を採集・分類しての鉱物標本をづくり、石灰岩からのモルタルづくりなどを行った。
(ウ)気象・海流・世界環境に関する学び(中学2年・高校3年):様々な気象現象がどのような仕組みで起きているのか、実験や講義を通して学び、地球全体の営みを概観したり、環境問題について考えたりした。高校3年生のクラスでは、海洋問題(マイクロプラスチップなど)に焦点を当て、プラスチックの種類を仕分けする作業を体験。高校3年生で卒業プロジェクトとしてESDに関連する内容の発表が行われた。
(エ)地域に根差した伝統産業(主に竹林、醤油、味噌、レモン、みかん、観光など)の現場で、地域の人と共に実際に働き、地域の現状と未来の在り方について考えた。
②食育・健康に関する学習
(ア)中学1年生を対象に「人間の健康」に関する集中的な授業を行った。睡眠と1日のリズム、健康的な食事、人体と姿勢などについて学び、献立づくりと家庭において調理実践を行った。
(イ)中学3年生を対象に、食と農業の関係を詳しく学び、「もくもくファーム」において宿泊を伴った1週間の農業実習を行った。
③国際理解、ジェンダー平等、人権に関する学習・活動
コロナ禍の後、大学の状況の変化により立命館アジア太平洋大学での異文化体験は中止された。代わりに京都での国際交流プログラムが開始された。オーストラリアとの交換留学は再開された。
ここ3年程、高等部生徒たちが学内に呼びかけて不用品を集め、リサイクル販売会を数度に渡って行い集めたお金を、ケニアのマゴソスクールの子どもたちに寄付した。
卒業プロジェクトから始まり、高等部生徒有志の自主的活動となっている「マルシェ」が継続され、学内に地産地消の機会が作られた。
教員の活動として、ブラジルやアメリカ、カナダ、ドイツなどの国々の先生たちとzoomなどの会議を通して、貧困・ジェンダー(LGBTQ)、マイノリティーの課題などについて話し合った。教員研修に東海大学の小貫大輔先生をお招きし(zoomで)性教育(ジェンダーの課題を含む)についてのお話を伺った。
④地域の文化財・文化・伝統の継承に関わる活動
(ア)伝統文化:狂言の取り組みと発表:室町時代の歴史・文化を学び、狂言師の先生をお呼びして講習会を行い、狂言の作品を作り、保護者を招いて狂言を発表。袴の着付けも自分たちで行えるようにした。学校に茶道の先生をお呼びして、3回の茶道体験を行なった。
(イ)伝統行事「竹送り」への参加(小学4年):自分たちの郷土の学びとして、長年続けられている伝統行事「竹送り」に参加し、地域の方々との交流を深めた。
(ウ)鉄打ち実習(中学3年)、銅の鍛造実習(高校1年)、銀細工実習(高校2年):伝統の技に触れる体験を通して、鉄を打ってナイフをつくり、胴の器を鍛造し、銀のブローチを制作した。
⑤その他
包括的性教育の教員勉強会の主催。
来年度の活動計画
当校では、日々の授業の中でESDの総合的学習を行っており、その内容は、シュタイナー教育のカリキュラムに基づくため、新たな視点を加えつつ、基本的な項目は、毎年のカリキュラムとして来年度も行う。具体的な活動項目は、以下の通り。
今年度に引き続き、他校との学び合いや、これまでのESDの実践を発信していく活動も行っていく予定である。
①自然環境に関わる学習
(ア)衣食住の営みを柱にした体験(小学3年)
・羊の毛刈り、米作り、畑仕事、家づくりなど
(イ・ウ)学年ことにテーマを設定した地球についての学び(小学4年〜中学2年)
(エ)自然・環境・循環を体感することを目的とする研修旅行・修学旅行(小学6年・中学2年)
②食育・健康に関する学習
(ア)健康に関する学習(中学1年)
(イ)食と農に関する学びと農業実習(1週間)(中学3年)
③国際理解に関する学習
(ア)国際交流・異文化体験実習
(イ)オーストラリアのシュタイナー学校との国際交流
④文化伝統の継承に関わる活動
(ア)伝統文化財への訪問・見学、伝統文化の体験(茶道)、狂言表会
(イ)伝統行事「竹送り」への参加
(ウ)鉄打ち実習、銅の鍛造実習、銀細工実習
⑤その他
(ア)他のユネスコスクール との交流や研究会への参加
(イ)シュタイナー学校でのESDの実践の発信の継続