- こはんようちえん
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湖畔幼稚園
- Kohan Nursery School
- 種別幼稚園または幼保連携型認定こども園 地区北海道・東北地区
- 主な活動分野環境, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育
所在地 | 〒085-0806 北海道釧路市武佐2-35-5 |
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電話番号 | 0154-46-0691 |
ホームページ | http://www.kohan.jp/ |
加盟年 | 2011 |
2024年度活動報告
環境, 平和, 食育
当園は、「キリスト教保育」を根底の理念として、ESDを人格形成の基礎と捉え、ESDの実践を通して子どもたちの生きる力の育成を目標としている。
具体的には、環境教育、国際理解、地域交流を柱に、①収集・再利用に係わる活動、②異文化に係わる教育、③地域交流に係わる学習、④栽培・生命に係わる学習に力を入れた。感染症対策にも努めながら、子どもたちが本来得るべき経験が損なわれないよう工夫を行った。
昨年度は、自分たちが住んでいる街“釧路に”目を向け、伝統のスポーツ、建物、自然、食べものなど各学年でテーマを定め、地域に関わる活動を進めた。子どもたちへの興味関心が深まったことから、今年度は“自然”に焦点を置き、『釧路の木で遊ぼう!~木育プロジェクト~』を立ち上げた。自然の多い春採公園や別保公園に訪れて、木の名前や質感の違いを見つけたり、製作に用いたりなどして釧路の木について関心を深めた。
7月中旬に丸善木材株式会社の木育マイスターである鈴木憲太郎さんにご協力いただき、木材工場の見学を行なった。大きな丸太がどのように加工されているのかを間近で見て、加工時にでる廃材を園に持ち帰り、子どもたちが自由に触れて楽しめるコーナーを作った。
9月には、木育マイスターの鈴木さんのご指導のもと『木育ワークショップ』を開催した。カラ松とトドマツの2種類の釧路の木を使って、丸太切り、やすり掛けを体験したのち、マーカーで自由に絵を描きマグネット作りを楽しむことができた。子どもたちにとって木は、自分たちの周りに当たり前に生えている普段はあまり気に留めない存在であり、自分たちの手に届くときにはすでに加工済みの状態であるため、その過程を知る子どもはとても少ない。初めての経験を通して、加工の大変さや木が大きく育つまでの苦労、私たちの生活には欠かせないとても大切な自然であることを理解し、良い学びの時となった。
2月には卒園記念品として、木製釣り遊具を作成する予定である。木材はカラ松を使用し、魚は釧路の特産物であるサケ、サンマ、シシャモ、カレイ、エビ、毛ガニ、ツブを作り、遊びの中でも釧路を知ることができるような遊具となる。この活動を『釧路の木で遊ぼう!~木育プロジェクト~』の最後の締めくくりとして学びのある楽しい活動にしたいと考えている。
毎年継続して取り組んでいる内容は以下の通りである。
① 収集・再利用に係わる活動
キャップ・リングプル・古切手の収集を呼びかけ、各家庭から持ち寄った収集物を子どもが自分で仕分けを行っている。 “ユネスコタイム”という時間の中でそれぞれの収集物がどのようにリサイクルに繋がっているか、被災地や発展途上国への支援に役立っているか学び、世界状況を知るきっかけとなっている。また、普段捨ててしまうような空き箱やラップの芯など廃品を各家庭から集めて、工作活動に利用している。想像を膨らませながら自由に製作を楽しむ中で、子どもたちと再利用方法を共に考えることで、ユネスコスクールとしての身近な活動への意識が高まっている。
② 国際に係わる教育
国際理解を深める学びとして、アメリカ人講師による『えいごあそび』を年間に渡り継続して取り組んでいる。英語の習得にとらわれず、日本人以外の人と触れ合うことにより、自分たちとの違いに気づき親しみを持つことを通して、異文化に対しての関心を深めることができた。又、運動会時期には世界の国旗に触れ、国旗塗り絵や絵本等を通して国の名前やそれぞれの文化・言葉を知り、世界の人々と共に一つの地球で生きていることを学ぶ基礎作りとなっている。海外だけでなく、冬にはけん玉・羽子板・こまなどのお正月遊び、子どもたち同士の年賀状のやりとり、着物体験など日本の伝統文化にも触れて楽しんでいる。
③ 地域交流に係わる学習
例年継続して介護施設の方々とのリモートでの触れ合いやと行事毎にメッセージを送り合うなどの交流会「ふれあいタイム」、食の恵みに感謝をして礼拝でお捧げした果物や園で育てた収穫物を周辺の施設や近隣に住む方々にプレゼントするなどして地域交流を図っている。10月には収穫したじゃがいもとにんじんを年長児が調理し、カレーパーティーを開催。栽培活動を通してお世話になった教育大学や老健施設の方々をお招きして、地域の方々に感謝の気持ちを伝える良い交流の時となった。
④ 栽培・生命に係わる学習
ユネスコスクールの加盟校である教育大学釧路校やご厚意で近所の方から借りた畑で、地域交流を図りながら豊かな栽培活動を行っている。各学年でも自園の畑で様々な作物を栽培、収穫したのち、各家庭に持ち帰り保護者と共に調理したり、給食として提供して美味しくいただくなど食事の楽しさを感じてもらえるよう活動を進めながら、命の恵みをいただいていることを学ぶ機会となっている。各保育室では金魚・亀・山椒魚・メダカなど様々な生き物を飼育し、生命の大切さや尊さを学ぶ機会としている。
また生きものだけでなく私たちの大切な命についても目を向けている。12月は、能登半島地震で被災した方々、紛争が起きているウクライナやガザなど世界に目を向けて祈り、園児や保護者がおささげした献金を寄付した。今の状況を写真等で伝え、自分たちに今できること、命を守るための必要なことを考える中で、限りある命の尊さ大切さを学び慈しむ心を育む時間を過ごしている。
来年度の活動計画
木育プロジェクトを継続しながら、来年度は食育活動を中心としてカリキュラムを立てている。まず、作物が育つために欠かせない土に着目し、土を使った遊びや土絵の具作りの中で興味を深めたのち、教育大学との連携のもと園の畑の面積を増やして麦を栽培。収穫後、数年前のプロジェクトで作成したピザ釜を使って調理をし、お世話になった方々や近隣の方を招いて食事を共にしたいと計画している。食育活動を通して世界の食文化や世界事情、食物連鎖や食の豊かさを学び、食べる力と養いつつ、私たちの生活に欠かせない身の回りのものに感謝の気持ちをもつ心と慈しむ心の育ちを促したいと思う。