所在地 〒085-0806 北海道釧路市武佐2-35-5
電話番号 0154-46-0691
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加盟年 2011

2023年度活動報告

活動分野

環境, 食育

当園は、「キリスト教保育」を根底の理念として、ESDを人格形成の基礎と捉え、ESDの実践を通して子どもたちの生きる力の育成を目標としている。

具体的には、環境教育、国際理解、地域交流を柱に、収集・再利用に係わる活動、異文化に係わる教育、地域交流に係わる学習、栽培・生命に係わる学習に力を入れた。感染症対策にも努めながら、子どもたちが本来得るべき経験が損なわれないよう工夫を行った。

収集・再利用に係わる活動

キャップ・リングプル・古切手の収集を呼びかけ、各家庭から持ち寄った収集物を子どもが自分で仕分けを行っている。ユネスコタイムという時間の中でそれぞれの収集物がどのようにリサイクルに繋がっているか、被災地や発展途上国への支援に役立っているか学び、世界状況を知るきっかけとなっている。また、普段捨ててしまうような空き箱やラップの芯など廃品を各家庭から集めて、工作活動に利用している。想像を膨らませながら自由に製作を楽しむ中で、子どもたちと再利用方法を共に考えることで、ユネスコスクールとしての身近な活動への意識が高まっている。

 

② 国際に係わる教育

国際理解を深める学びとして、アメリカ人講師による『えいごあそび』を年間に渡り継続して取り組んでいる。英語の習得にとらわれず、日本人以外の人と触れ合うことにより、自分たちとの違いに気づき親しみを持つことを通して、異文化に対しての関心を深めることができた。又、運動会時期には世界の国旗に触れ、国旗塗り絵や絵本等を通して国の名前やそれぞれの文化・言葉を知り、世界の人々と共に一つの地球で生きていることを学ぶ基礎作りとなっている。海外だけでなく、冬にはけん玉・羽子板・こまなどのお正月遊び、子どもたち同士の年賀状のやりとり、着物体験など日本の伝統文化にも触れて楽しんでいる。

 

地域交流に係わる学習

例年継続して介護施設の方々とのリモートでの触れ合いやと行事毎にメッセージを送り合うなどの交流会「ふれあいタイム」、食の恵みに感謝をして礼拝でお捧げした果物や園で育てた収穫物を周辺の施設や近隣に住む方々にプレゼントするなどして地域交流を図っている。

さらに今年度のテーマ『わくわく946~ちびっこ探検隊』と題し、それぞれの学年が釧路の建物・自然・生きもの・食について活動を深めてきた。訪れた先で出会う方との挨拶や交流を通して人と人が心を通わせることの楽しさを感じ、自分たちの住んでいる街のことを知って、”住み続けられるまちづくり”に繋がる第一歩の学習の時間となった。経験したことを園に持ち帰り、10月に行われた”こはんまつり”で保護者の方をお招きし、釧路の街を体験できるブースや、動物や自然と触れ合えるコーナー、釧路に因んだ商品を売って買い物ごっこを行なった。実際に訪れたことのない人も自分の知らない釧路を見つけ、楽しむことができた。

栽培・生命に係わる学習

ユネスコスクールの加盟校である教育大学釧路校やご厚意で近所の方から借りた畑で、地域交流を図りながら豊かな栽培活動を行っている。各学年でも自園の畑で様々な作物を栽培、収穫したのち、各家庭に持ち帰り保護者と共に調理したり、給食として提供して美味しくいただくなど食事の楽しさを感じてもらえるよう活動を進めながら、命の恵みをいただいていることを学ぶ機会となっている。各保育室では金魚・亀・山椒魚・メダカなど様々な生き物を飼育し、生命の大切さや尊さを学ぶ機会としている。2月には釧路シャケの会から預かり受けた卵を育てる里親事業に参加し5月に放流体験をした。釧路川の再生に協同するなど地域の自然にも目を向けている。

 

また生きものだけでなく私たちの大切な命についても目を向け、12月は紛争が起きているガザなど世界に目を向けて祈り、1月には能登半島地震を受けて、困っている人悲しんでいる方への祈りと献金をおささげした。今の状況を写真等で伝え、自分たちに今できること、命を守るための必要なことを考える中で、限りある命の尊さ大切さを学び慈しむ心を育む時間を過ごしている。

 

 これらの様々な活動を年間カリキュラムをもとに進め、定期的に『ユネスコタイム』という時間を設け、全園児で身の回りにある課題等について考える時間を設けている。

 

来年度の活動計画

来年度は、今年のテーマ『わくわく946~ちびっこ探検隊』から繋がり、釧路の木に着目した木育あそびを行う予定である。木材の工場や森林の見学、植樹活動、マイスターさんの指導のもと主に年長児を対象にのこぎりやヤスリ掛けなど様々な体験を行なうワークショップを開催。さらに全園児で楽しめるような遊具を製作。限りある資源に目を向けて、身の回りにある自然の大切さの理解を深め、自然環境を守るための学習に繋げたい。

過去の活動報告