• あましりつじもくじしょうがっこう
  • あま市立甚目寺小学校

  • Ama Municipal Jimokuji Primary School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野登録なし

所在地 〒490-1111 愛知県あま市甚目寺寺西40
電話番号 052-444-0040
ホームページ http://www.city.ama.ed.jp/sho_jimokuji/
加盟年 2012

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費

2023年度 ユネスコスクール活動報告書

 

本校は「善く生きる子」を学校教育目標として掲げ、ESDをカリキュラム・マネジメントの柱として教育活動を進めている。本校のESDのテーマは、「ふるさと甚目寺 かかわる つたえる つながる」である。その大きなテーマを礎として、1年生「学校周辺や幼稚園・保育園との交流」、2年生「地域の商店街や施設との交流」、3年生「地域の防災」、4年生「地域の自然環境」、5年生「地域の産業」、6年生「地域の文化遺産」とそれぞれ学年の活動テーマを設定した。また、以前から取り入れていたSDGsとの関連をはっきりと示し、その視点をもたせて活動に取り組ませることを目標とした。今年度は、徐々に「コロナ明け」として、基本的な感染対策を実施しながらではあるが、活動の制限は緩和された。しかし、3年間、コロナ禍で、テーマに沿った活動が十分に行えなかったり、テーマの範囲内で活動内容を大幅に変更したりした部分があった。以前のような取組を経験している職員も減ったため、これまでの活動をたどりながら、今できることを考えて実施することとした。

 

① 防災に関わる学習

市の安全・安心課と連絡をとり、ボランティア団体「防災ネット」の方々を迎え、

 

3年生を対象として出前授業を行った。災害が起こった際、どのように避難すべきか、避難するときにどうしたらよいかを教わった。新聞紙でスリッパを作れること、毛布が担架の代わりになること、段ボールでベッドを作れること、ペットボトルと懐中電灯で周囲をより明るくすることができることなど、さまざまな工夫を学んだ。身近なものを用いて、自分や周りの人の身を守ることができるということを知るよい機会となった。

 

② 地域の文化・文化財に関わる学習

あま市は、近代七宝焼の祖である尾張七宝焼を擁する地区(あま市七宝町)がある。市内に

ある尾張七宝焼に関する総合施設「七宝焼アートヴィレッジ」より講師を迎え、4年生を対象に「七宝焼き体験」の出前授業を行った。あらかじめ自分で考えたデザインをもとに、釉薬をのせ、電気窯で焼き、オリジナルの七宝焼きのキーホルダーを作った。地元の伝統工芸の素晴らしさを感じるとともに、後継者不足という深刻な問題を抱えている事実を知り、伝統工芸を絶やさないため

にはどうすればよいかについて考える機会となった。

6年生は、毎年度、希望者を募り、学校の隣にある甚目寺観音の節分会(豆まき)に参加している。実際に壇上にあがり、参拝者に向けて力強く豆をまくという体験をすることで、日本の伝統行事にふれるよい機会を得ることができている。また、節分が訪れる前に甚目寺観音の境内の清掃も行っている。自分たちが暮らす町にある重要文化財を、自分たちの手できれいにしようとする奉仕の心を育む機会となっている。

 

③ ふるさと理解に関わる学習

5年生では、地元の伝統野菜である方領大根について調べ、その歴史の長さや現在抱えている問題について学習している。

 

伝統野菜を今後も大切な地元の野菜として未来に繋げていくために、方領大根を育てたり、地域へ広報をしたりする活動を行った。実際に地域の農家の人の話を聞いたり、方領大根栽培を体験したりすることを通して、農家の人の苦労や喜びに気づくことができた。広報のために、地元の

スーパーに育てた大根の販売の協力を要請したり、テレビ局へ取材のお願いをしたりすることも児童によって立案し実施することができた。自分たちの活動が地元を守っているという充実感を得たり、地元のものを大切にしたいと思う心を育んだりする機会になった。

 

④ 甚目寺小学校ESDのまとめの活動

6年生では、「未来へつなげ!!ふるさと甚目寺」をテーマに、夏休みに美和歴史民俗資料館の協力のもと取材活動を行った。今回は、鎌倉街道・萱津神社・甚目寺観音の3つのコースを設定し、自分たちが住む甚目寺の歴史を地域のボランティアの方から学んだ。将来、自分たちが住んでいる街がどんな街になっていると嬉しいか考え、自分たちに何ができるか、現在どんな問題があるのかなどを探ったり調べたりした。1~5年生まで、主に総合的な学習や生活科で学んできたことを基に、自分たちで調べたことを、各々が新聞にまとめた。現在のあま市や甚目寺地区の現状を見つめ、持続可能な社会にしていくために自分たちがどのようなことができるかについて一人一人が考えた。

来年度の活動計画

来年度の活動計画

本年度は、感染症対策を緩和しながら、人とかかわる活動が再開された。しかし、3年ぶりに以前のような活動を再開するには、ESDの活動を経験している職員が減っていることもあり、テーマに沿った活動を十分に行うことができなかった学年もあった。このような時代にあっても、地域とのかかわりが途切れぬよう、さまざまな角度から活動の進め方を考えていきたい。

本年度は、ESDカレンダーの見直しを図って、アフターコロナの時代を見据えた活動を考えることを目標にした。しかし、ESDカレンダーを一新するには実際に何ができるか不透明な部分が多いため、具体的な計画が立てられずに各学年で苦慮した。来年度には、新しい時代や学習指導要領にあった計画が立てられるようにしたい。

また、ESDで育みたい態度・能力についても、教科の特性を考えた上で、どの態度・能力を育んでいくかを示し、SDGsとの関連も考えさせた上で各教科の授業も進めていきたい。

過去の活動報告