【お知らせ】2025年ユネスコ/日本ESD賞の受賞者がユネスコから発表されました

この度、ユネスコ本部において、2025年ユネスコ/日本ESD賞の受賞者が発表されました。

受賞者は以下のとおりです。

(1)事 業 名:「ポべの聖なるオオクポの森の修復と革新的管理 ―森林遺産を守り、気候へのレジリエンスを高める―」
実施団体:Culture at the Heart of Development(NPO)(ベナン)
事業概要:ベナン南部にある聖なる森「オオクポ」の文化的・精神的意義を、環境保全、エコツーリズム、文化遺産教育を通じて守ることに取り組んでいる。この取組は、伝統的知識とデジタル広報を組み合わせて、地域社会が聖なる森の保護と地域振興を行う、文化遺産に根差したESDの革新的モデルである。
受賞理由:地域の文化の再生、デジタル革新、自然を基盤とした経済発展を効果的に融合させており、地域社会を変革する取組として高く評価された。環境保全、若者のエンパワメント、雇用創出など、地域全体に広がる恩恵は長期的な社会変革の基盤を築いている。

(2)事 業 名:「エデュカトゥ(Edukatu) ―教育を通じて消費のあり方を再考するー」
実施主体:Akatu Institute(NPO)(ブラジル)
事業概要:2013年に開始された教育プラットフォーム「エデュカトゥ」には、これまでにブラジル全土の約19,000人の小学校教師と数十万人の生徒が参加してきた。水・エネルギー・健康等、多様なテーマを扱いながら、意識的な消費と持続可能なライフスタイルを促進するため、ゲーム形式の教材と実践活動を通じて、持続可能な社会への意識を育んでいる。
受賞理由:オープン教材と現実世界での実践を融合させた革新的な教育手法が評価された。取組を通じて知識の共有、健全な競争、地域社会への参画を促進するとともに、教育機会の少ない地域におけるアクセス確保にも貢献している。

(3)事 業 名:「スパイダー・モンキー・イニシアティブ ―若者主導の森林再生と環境教育―」
実施団体:Azuero Eco Foundation(NPO)(パナマ)
事業概要:2010年からパナマの農村地域アスエロ半島で、環境保全と生態系の再生を目指して農村部の若者が参画。
教育カリキュラムには森林の再生、希少なアスエロクモザルの保護などのテーマが設定され、実践的な学びが行われている。32校1万人以上の農村部の若者が参加し、次世代の環境リーダー育成の場となっている。また、農村女性が主導する苗木育成所等の設立の支援を通じた自立支援にも取り組む。
受賞理由:長期的な文化変革のための包括的かつ持続可能なモデルとして評価された。正規教育と非正規教育を組み合わせ、また、生態学的モニタリングや若者の育成制度を通して、環境に関する価値観やリーダーシップの育成に取り組んでいる。

※ユネスコ発表の受賞者の概要ビデオ、パンフレット及びウェブ記事については、以下をご参照ください。

ビデオ:https://youtu.be/LL3LKYbGvGI

パンフレット:https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000396483_eng

ウェブ記事:https://www.unesco.org/en/articles/unesco-awards-outstanding-education-sustainable-development-projects-benin-brazil-and-panama

次回の本賞は2027年にも募集がありますので、是非ご応募をご検討ください。