所在地 | 〒921-8013 石川県金沢市新神田1丁目10-1 |
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電話番号 | 076-291-3177 |
ホームページ | http://cms.kanazawa-city.ed.jp/takaoka-j/ |
加盟年 | 2017 |
2023年度活動報告
生物多様性, エネルギー, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 福祉
2023年度活動報告
本校は、「郷土愛」を活動テーマとして、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、持続可能な社会の担い手に必要な能力の育成を目指し、学習活動を行なってきた。
本稿では中学校3年間を通して、ふるさと金沢について学習し、金沢の未来をよりよくする方法を考えている。
金沢SDGs「金沢ミライシナリオ」に対応させながら本学習を行っており、特に金沢には歴史的まちなみが多いことから、シナリオの1つである「古くて新しくて心地よいまち」に重点をおき、金沢のまちづくりについて学習を行った。
3学年の学習内容は以下の通りである。
①1年 ふるさと愛を強く持ち、ふるさとのために活躍する人と出会うことで、ふるさとの役に立ちたいという気持ちを育成する。
②2年 金沢を歩いてみることで、金沢の良さや課題を見つける。
③2年~3年 修学旅行で他県のまちづくりから、金沢のまちづくりに生かせるアイデアを発見する。
④3年 金沢のまちづくりに関する課題に対し、解決策を考え、わくわくするアイデアを提案する。
①1年 ふるさと愛を強く持ち、ふるさとのために活躍する人と出会うことで、ふるさとの役に立ちたいという気持ちを育成する。
秋の体験学習として、加賀市、小松市、白山市の地域の自然や文化を守っている「人」をターゲットに訪問し、現地で講演を聞き、施設見学や政策を行った。具体的な訪問先は吉田屋山王閣(老舗旅館)、山中温泉大土町、加賀フルーツランド、石川県白山ろく民俗資料館である。学習のテーマはそれぞれ観光業、限界集落の景観保存、農業、文化保存である。体験活動後、学んだことをスライドにまとめクラスで発表を行った。
②2年 金沢を歩いてみることで、金沢の良さや課題を見つける。
11月に「金沢自主プラン」と題し、班で決めた観光プランを軸に金沢を散策した。9月から始まった事前学習では、市役所の観光政策課 橋爪覚 様を講師に招き、観光地としての金沢の魅力や、今目指している観光業の在り方を学習した。金沢の魅力をより深く知り、それを発信していけるように、観光パンフレットをつくることを最終目標として、観光プラン作成に挑んだ。金沢自主プラン当日は、調べた場所に実際に足を運ぶことでその良さを実感し、観光地としての金沢の魅力を知るとともに、観光地として発展していく金沢は市民にとっても魅力的であるのかを考えるきっかけとなった。
観光パンフレットはこちら
③2年~3年 修学旅行で他県のまちづくりから、金沢のまちづくりに生かせるアイデアを発見する。
金沢自主プランでは観光地としての金沢を学習したので、修学旅行の事前学習として、市民目線で金沢を考える時間を設けた。金沢の災害、エネルギー、働きやすさ、自然環境、道路のつくりの5つのテーマで金沢をより深く学習した。その情報を基に、金沢ミライシナリオが目指す「古くて新しくて心地よいまち」として金沢は今何点なのかを考えた。その点数を高めるためには?と考えることで金沢の課題を新たに発見することができたので、修学旅行ではその課題解決のヒントを得てくる予定である(来年度4月実施予定)。
④3年 金沢のまちづくりに関する課題に対し、解決策を考え、わくわくするアイデアを提案する。
1年生から2年間で学んできた金沢のまちづくりが「古くて新しくて心地よいまち」に近づく方法を考え提案した。例えば、森林保護と運動不足解消の2つの目的を果たせる環境ボランティア、伝統工芸を若者に広めるためのレトロカフェの設置、道の狭さを改善する空中トンネルなどの提案があった。各クラスの代表となった班は、金沢市副市長をゲストに提案の発表を行った。3年間を通して自分たちの住むまちを自分たちで守り、そのために社会に参画するという経験をすることができた。
発表スライドはこちら
来年度の活動計画
本校の生徒は金沢のまちなかに住んでおり、生徒らの家は観光地の中に存在している。観光地としての金沢と生活する場所としての金沢について考えるのはふるさとを守ることに繋がる。3年間で金沢について様々な視点から学習する活動を続けていく。各学年で発表を行っているので、その発表を下級生にも見てもらうことを毎年繰り返していき、画期的なアイデアが年々洗練されていくことを目指したい。