• みやざきがくえんちゅうがっこう・こうとうがっこう
  • 宮崎学園中学校・高等学校

  • Miyazaki Gakuen Junior & Senior High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

所在地 〒880-8503 宮崎県宮崎市昭和町3番地
電話番号 098-523-5318
ホームページ https://www.miyagaku.ed.jp/
加盟年 2022

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校では「礼節・勤労」を建学の精神としている。互いを思いやり、自他を大切にする「礼節」、何事においても意を尽くし、力を尽くして努力する「勤労」。このことは、平和や人権・地球市民・共生(異文化理解・多様性尊重)を旨とした、持続可能な開発のための教育に繋がっていると考えており、建学の精神の下に行う学校の教育活動全般を通して、「『共に生きる』人々との関わり方」「様々な文化や国々との関わり方」「自然や環境との共存」について考え、お互いを尊重しながら共存していくことの大切さ、その実現のために主体的に行動できるグローバルな視野を持った生徒を育成している。

今年度は、『学校からひろがる多文化共生社会の実現』を掲げ、みんなが幸せになるための学びを展開した。この活動のねらいは、異なる背景や文化を持つ人々が共存する社会を実現することである。おもな具体的取り組みは以下の通りである。

◆「多文化共生」「グローバルシチズンシップ」の授業において、在留外国人の状況について入国管理局の職員や地元新聞記者、在日外国人協会の方を招聘して、直接学び、在留外国人の置かれている立場や課題を理解し、寄り添ったサポートをしていくための土台を学んだ。また、やさしい日本語の習得に向けた取り組みも行い、異なる言語や文化を持つ人々とのコミュニケーションをより円滑に行える環境を整えた。これらの学びを活かして、学校内掲示物を見直し、「みんなにやさしい掲示」を実現するために、学校図書館内の掲示内容の変更を行った。

◆LGBTQ+の理解を深めるため、生徒会生徒らによる、校則見直しや、校内での啓発活動、LGPTQ+活動家で僧侶の西村宏堂さんを招いた講演などを実施した。これらの取り組みにより、単なる多文化共生の枠を超え、真の意味での自他尊重を育み、ダイバーシティ社会の実現に繋がっている。

◆バージニア州立芸術学校でミュージカルを学ぶ学生や、アメリカや台湾からの留学生を受け入れ、交流を深めた。受け入れに際し、入念な打ち合わせを行う中で、相手の希望するお茶や剣道体験をしてもらうためには、受け入れる側が、まずは自国の文化や歴史を十分に理解しておくことや、言葉の習得が必須であることを身をもって知り学びに向かう姿勢が変化した。

◆SDGsカードゲームに参加し、2026年、2030年の未来に向けたシュミレーションを、ゲームを通して体感することで、ビジョンを持って行動していくことの大切さを身をもって考えた。また、世の中で起きていることをジブンゴト化することで主体的に関わり解決していこうとする姿勢を持った。

◆高校生、大学生、企業・団体がチームを組みSDGsを共通の【言語・指標】とし、地域のありたい未来について考え、その課題をそれぞれの世代や立場を越えて、主体的・対話的な深い学びとアクションを創出する「 MIYAZAKI SDGs ACTION」に参加し、「廃棄作物の有効活用」をテーマに研究・発表を行った。

◆インターアクト部によるアフリカ布を使った活動「Pamodzi」は、アフリカに雇用を生み出すだけではなく、「アフリカ布×地元B型事業所」をスタートさせた。世界と繋がり活動をしていく中で、自分たちの足元にも問題があることに気が付きグローカルな活動を行っている。

このように、異なる文化やバックグラウンドを持つ人々の共存を目指した、「自他尊重」と「共生」の理念を学びの中心に据えた教育活動の展開により、多様性を尊重し合いながら、みなが幸せでいられる社会を築くためのリーダーの育成を行う。また、生徒一人ひとりが、身近なところにある課題に気付き、「ジブンゴト」として、主体的に解決していこうとする多文化共生社会におけるエージェンシーを育む教育を実践している。

来年度の活動計画

2024年度は、やさしい日本語の学びを継続し、地域に在留外国人が増加する中、公的なサポートとは別に、ハードルを下げ、気軽に参加できる交流やサポート体制を構築し、地域社会全体での相互理解を育むことのできる場を創っていきたい。さらに、海外にいる宮崎出身者や移住者に関する学びを深め、彼らの視点や経験を通じて、異なる文化や環境での生活について理解を深めることで、より包括的な視野を育み、地域との絆を強化していきたい。また、防災についての研究を深め、有事の際に地域のリーダーとなることの生徒の育成を目指していきたい。このように、ユネスクスクールとして地域と連携し、誰一人取り残さない社会の実現を推進していきたい。

過去の活動報告