所在地 | 〒703-8236 岡山県岡山市中区国富3−11−1 |
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電話番号 | 086-272-2248 |
ホームページ | http://www.city-okayama.ed.jp/~misaomtc/ |
加盟年 | 2013 |
2023年度活動報告
環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉
本校の活動テーマは「福祉と人権の町づくり」として,SDGsを「いろいろな人とのつながりにより持続可能な社会を実現するための教育」と捉え,SDGsの実践を通して主体的に社会と関わり,いろいろな立場の人と共同して問題解決を図る力を育てたいと考えている。
例年,「地域」「平和」「福祉」を柱に,①地域の文化遺産に係わる活動,②平和・人権に係わる活動,③福祉に係わる学習を行っている。
① 地域の文化遺産に係わる活動
学区には寺社や石碑などの文化財が多いが,現在,学区に住んでいる人の多くが学区外からの転入者であるため,学区の歴史を知らない人が少なくない。
例年,学区全体から参加者を募り,「勤労感謝の日」に「操山史蹟めぐり」を行っている。今年度は,幼児から高齢者まで約300名の参加があり,地域交流や世代間交流の有意義な場を設定できた。
この活動の中で,中学生は,参加者の受付やボランティアガイド,クイズ・抽選会の司会進行を行ったが,集団や社会における自分の発言や行動に責任を持ち,自分の役割を理解するとともに,ものごとに主体的に参加しようとする態度を育む場となっている。
② 平和に係わる学習
第1学年では,「岡山空襲の戦跡巡り」を行った。岡山市は1945年の岡山空襲で甚大な被害を受けた地域であり,現在でも多くの場所にその痕跡を見ることができる。生徒の中には,地元岡山市でも戦争の被害があったことを詳しく知らない者も多い。事前に下調べをし,自分たちで活動の計画を立て,戦跡を巡ることで,歴史への理解を深めるとともに,平和を願う気持ちを強くしている。
第2学年の生徒は,「広島平和研修」を行っている。
平和公園で平和集会を実施するとともに,グループ別自主研修で平和記念資料館や原爆ドーム周辺を散策し,自他の生命を尊重し,平和を願う心を育むことができている。
第3学年の生徒は,「沖縄修学旅行」を行っている。日本唯一の地上戦となった沖縄の地を実際に訪れることで平和の大切さをあらためて感じ,平和な世の中を未来につなげて行くために自分たちができることについて考えることができている。また今年度は,岡山市SDGsネットワークを通じてSDGs出前授業を依頼し,世界の情勢を知り,自分にできることを考える取り組みも行ったことにより,より一層平和についての考えが深まったと感じる。
③ 福祉・人権に係わる学習
障害者や高齢者への理解とその福祉について学習を深めるとともに,誰もが安心して暮らせる地域社会の構築を目指して,今自分自身にできることから取り組んでいくことで「為すことによってより深く学ぶ(Learning by doing)」ことを実践している。本校は教育重点目標の一つに,「人権教育の推進」を挙げている。
第1学年「総合的な学習の時間」では学習課題の一つに「福祉」を取り上げ,障害者や高齢者への理解とその福祉について学習を深めている。
このような学習成果を表現し実行する場として様々なボランティア活動を取り入れているが,その一つに「点字ブロックの啓発活動」がある。操山学区は「点字ブロック発祥の地」であり,その所縁もあって本校生徒会「ボランティア委員会」は,平成22年4月より毎月「モニュメント」(点字ブロック発祥の地の記念碑)の清掃活動に取り組んだり,定期的に岡山県立盲学校と交流活動を行ったり,毎年3月18日(点字ブロックの日)には岡山駅前での啓発活動に参加したりしている。
本校は,特に視覚障害にスポットを当て学習活動やボランティア活動を実践しているが,障害があるないにかかわらず,すべての人が助け合い共に生きていく地域社会をつくるという意識の醸成とそのことに向けた自発的な活動に繋いでいきたいと考えている。
また本校は,制服にスラックスを導入している。これはジェンダーに配慮した取り組みであり,現在では多くの生徒がスラックスを着用しており,それが当たり前の光景となっている。
誰もが安心して暮らせる地域社会の構築を目指して,引き続き地道な活動を行うとともに,本校からの情報発信に努めていきたいと考えている。
来年度の活動計画
本校では,次年度も教育課程内外を通じて,知識の伝達だけに偏らず,学ぶことと社会とのつながりをより意識した教育を推進していくこととしている。
これらの様々な活動の中で,基礎的な知識・技能を習得・習熟したり,実社会や実生活の中でそれらを活用したりしながら,自ら課題を発見し,その解決に向けて主体的・協働的に探究し,学びの成果等を表現し,更に実践に生かしていけるようにするなどのプロセスを通じて,これからの変化が激しい世の中を生き抜く力を子供たちに身に付けさせる場としていきたいと考えている。