• ひろしましりつひろしましょうぎょうこうとうがっこう
  • 広島市立広島商業高等学校

  • Hiroshima Municipal Hiroshima Commercial High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野減災・防災, 気候変動, 環境, 平和, 福祉, 持続可能な生産と消費

所在地 〒732-0068 広島市東区牛田新町一丁目1-1
電話番号 082-228-2481
ホームページ http://www.hiroshima-syogyo-h.edu.city.hiroshima.jp/
加盟年 2022

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 平和, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康

1.ユネスコスクール認定校~ヒロシマから世界へ~

2023年11月、本校は、これまでの広島市商ピースデパートを通しての活動が評価され、ユネスコスクールに認定されました。

 

2.フランスの子供たちから託されて

2022年4月、本校に突然、一通の英語のメールが届きました。どうやらフランスのある学校の学生の方からのようで、部活動であるESS部に所属する生徒によって翻訳されていきました。それによると、佐々木貞子さんの話に影響を受け、千羽鶴を折ったものの、その千羽鶴を実際に広島のどこに持っていけばよいのか悩んでいるというものでした。学生たちが何か手立てはないかと調べていると、ユネスコスクールに認定されている本校のホームページに偶然たどり着き、本校がピースデパートを開催し、ビジネス活動を通じた平和貢献を行っていることを知り、メールを送信するに至ったようでした。2023年4月に、一通の手紙と共に千羽鶴が届けられました。以下が意訳です。

『私たちの学校は14歳から16歳で皆さんと同じようにビジネスに関する勉強をしています。この千羽鶴が、世界に平和の大切さを思い出させてくれることを願っています。このような願いを込めた私たちの千羽鶴を、あなた方が平和公園にある佐々木貞子さんの像に捧げてくださることに感謝いたします。』

届けられた千羽鶴は本校にてしばらく展示をし、8月2日にESS部の生徒によって原爆の子の像に捧げられました。

3.広島市商・長崎商業の平和交流、折り鶴の交換、長崎への寄付

姉妹校である長崎商業の生徒と、8月5日に本校で平和交流を行い、8月6日は本校の慰霊祭に長崎商業の生徒が参列しました。8月5日の平和交流では、本校校舎を散策しながら、宝探しゲームを通して、互いの学校のことやSDGsについて考えながら、交流を深めることができました。また、8月6日に開催された「ひろしま子ども平和の集い」では、これまで16年間の長崎商業高校との平和交流やコロナ禍での交流についての発表を行い、最後に共同平和宣言を読み上げました。

また、8月9日には、本校から長崎商業の慰霊祭に参列する予定でしたが、台風の影響で参列することが叶いませんでした。しかし、長崎商業からは、千羽鶴を2束、千羽鶴で作成されたアート作品、本校からは千羽鶴や千羽鶴で作成した折り鶴リースを贈り、慰霊碑に捧げることができました。

 

4.平和探究学習「なぜ、広島に原爆が投下されたのか」

 今年は、平和探求学習として、「暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ」を執筆された、堀川惠子先生を講師としてお招きし、「なぜ、広島に原爆が投下されたのか」をテーマにご講演いただきました。これまで私たちが平和学習で学んできたことは、「原爆の実態」「被爆後の広島」に焦点をあてた学習がほとんどであり、被爆前の広島について、知らないことが多くありました。堀川先生の11年間をかけたあくなき探究心で迫った事実を聞かせていただいことで、講演会後の生徒のアンケートには、「これまで何年も平和学習をしてきたにもかかわらず、知らなかったことばかりだった。学んだことを忘れずに伝えていきたい」といった多くの声を聞くことができました。デパート当日、ピースルームにて、講演会の内容に加え、生徒の質問に後日、堀川先生からいただいた回答などを展示しました。

 

5.第17回広島市商ピースデパート

毎年12月に開催している模擬株式会社販売実習「広島市商ピースデパート」の取組を授業科目「総合的な探求の時間」を使って、年間を通して、学習や準備、運営に当たっている。主な内容については次のとおりです。

平和に関する企画展示として、「ヒロシマを伝える被爆建物」の特集をはじめ、平和の象徴となるモニュメントの制作展示など、様々な活動を続けている。姉妹校である長崎商業高等学校との平和交流を通じて、同じ被爆都市として、平和を希求する心を育んでいる。

2021年から取り組んだ「リサイクル」についてのブースを拡充させ、「リサイクルの意義や仕組み」、「ごみの分別の推進」について展示やイベントを行い、多くの方に環境について考えていただいた。また、新企画「SDGsクイズラリー」を開催し、多くの方に楽しんでいただきながら、よりSDGsを身近に感じていただく工夫もしました。また、今年度も利益の一部を広島と長崎の平和事業へ寄付することができました。

6.食品ロス課題への取り組み

本校観光ビジネスコースが、GMO体験でお世話になっている、安芸太田市の特産品である、「小松菜」が余剰生産されているというお話を伺いました。広島市商ピースデパートで、この課題に何とか取り組めないかと、本校食堂を営業されている「祇園坊」様にご協力いただき、デパート当日、食堂で販売されるメニューの一部の食材として使用します。この機会に、本校の食堂をご利用いただき、おいしいメニューとともに、食品ロスについて考える機会にしていただければと思います。

7.SDGsポスター発表会

11月に企業経営者の方を対象としたSDGsポスター発表会を行いました。発表をしたのは本校流通マーケティングコースであり、発表のねらいは「近年の販売の現場は、食品ロス削減やジェンダーフリーなどSDGsの取り組みを消費者に対して直接アピールする場」となっていることから、流通の仕組みについて理解を深めていくためには、「販売員が自社の取扱商品がどのSDGsの取り組みに当てはまるかを理解したうえでの接客が求められている」ことから、高校生の段階からSDGsについて理解を深めていくことが大切であるからです。当日は11社22人の方に参加をいただき、活発な議論が交わされました。

来年度の活動計画

毎年開催している「広島市商ピースデパート」を活動の軸をし、発展させながら、多様な価値観に触れ、世界の平和につながる取り組みを推進していく。恒久平和を希求し、経済社会の発展に貢献する資質を身に付けていく。また、生徒が学習している商業教育の知識や技能を活用しながら、主体的にビジネス活動の立案に取り組めるよう、指導していく。そのためには、一部の教職員や生徒の取組とせず、学校全体で情報を共有し、校外からの意見にも耳を傾け、外部と連携しながら、生徒の活動を支援する日々の指導体制を整えていきたい。今年度から、企業との連携に力を入れており、来年度は起業の方々に学校行事に参加をしていただくなどをして、本校の取り組みをさらに活性化させていきたい。

過去の活動報告