「国際フレンドシップ・デー」(7/30)
※以下は、国連本部のページ(https://www.un.org/en/observances/friendship-day)の要約・仮訳です
7月30日は「国際フレンドシップ・デー」です。
戦争、紛争、不平等と恐怖に煽られ、分断の怒号がますます大きくなる時代、友情はその単純さゆえに急進的にさえ感じられます。友情は派手な演出や政策と共にやってくるものではなく、また演説や署名が必要なものでもありません。友情は、より静かなもの、例えば会話や共有された瞬間、お互いを知らない者同士ではなく、人生における旅の仲間として見ようとする気持ちから始まります。
本年の「国際フレンドシップ・デー」を記念するにあたり、私たちは真の平和は交渉の場や条約に書き込むことだけで築くものではなく、一本ずつ糸をつむぐように日常生活の中でお互いに与える信頼を通して築くものであることを再認識します。
友情、特に若者の間の友情には特別な力があります。それは言語や信仰、歴史といった私たちを分断する可能性のあるものを越えていきます。また、判断する前に耳を傾けること、そして立ち去ることが簡単な時でも留まることを促します。さらに、文化やコミュニティを越えて育まれる友情は絆以上のものとなり、和解の青写真になります。友情は、理解することは偉大なる功績ではなく、習慣であり、実践であり、また世の中に「あなたの幸福は私にとっても大切だ」と伝えるための方法であることを教えてくれます。
世界各国が国家間、社会の中、あるいは家族内でさえ深刻な断裂に直面する今、友情への呼びかけは感傷的なものではありません。友情は不可欠なものであり、私たちを分断するものを越えて互いに手を差しのべあい、より良いものを信じる勇気を持つことなのです。また、違いが距離を意味するものではなく、恐怖よりも信頼が強い未来を想像することを呼びかけるものです。友情を通して、私たちは今の世界のありように対応するだけではなく、未来の世界を形作るのです。
背景
「国際フレンドシップ・デー」は2011年の国連総会にて、人々、国々、文化や個人の友好関係が平和への努力を促し、コミュニティ間の懸け橋になるという考えのもと宣言されました。
決議では、未来のリーダーである若者を様々な文化を包摂し、国際理解や多様性の尊重を促進するコミュニティの活動に関与させることに重点を置いています。
国際フレンドシップ・デーを記念し、国連は各国政府、国際機関および市民社会団体に、文化間の対話、連帯、相互理解と調和を促す国際社会の努力に貢献するイベント、活動や取組を実施することを奨励しています。
また、本国際デーは「平和の文化」を、暴力を排除し、問題解決を目的として根本的な原因に焦点を当てることで紛争を防ぐ努力に関する価値、姿勢および態度と定義したユネスコの提案に基づくイニシアティブであり、この提案は1997年の国連総会にて採択されました。
平和の文化を促進する行動
- 教育を通して平和の文化を育む
- 持続可能な経済および社会の発展を促進する
- すべての人権を尊重することを促進する
- ジェンダー平等を確保する
- 民主的な参加を奨励する
- 理解、寛容、連帯を前進させる
- 参加型のコミュニケーションおよび情報と知識の自由な流れをサポートする
- 国際平和と安全を促進する
ユネスコスクールの国際指針では、年に2回以上国際デーを記念することが加盟継続の条件とされています。「国際フレンドシップ・デー」を取り上げ、本テーマでSDGs達成に向けた取組をしてみませんか?
国連「国際フレンドシップ・デー」HP(英):https://www.un.org/en/observances/friendship-day
ユネスコHP「国際デー」一覧(英):https://www.unesco.org/en/days