2019年度活動報告

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本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野







横浜シュタイナー学園 2019年度活動概要

当校は、「芸術としての教育」をその教育理念として、ESDを「世界と“わたし”はつながっている(世界の全体性を人間に取り戻す教育アプローチ)」と捉え、教育を芸術的に編成することで実効性のあるESD実践を行っています(詳細は平成29年度の報告書を参照して下さい)。

今年の本報告では、多岐にわたる活動の中からとくに、

  1. 教育の変容に関わる活動、
  2. 教育の柔軟性と多様性を保障する社会環境づくりへの取り組み、

を取り上げました。

上記(1)は、先に挙げた教育理念そのものに関わる活動です。SDG4の「包摂的かつ公平な質の高い教育を確保し…」への取り組みにおいて、「そもそも教育に求められる質とはどのようなものか」を問うことがSDGs推進の必須事項と考えます。

上記(2)、これらの実践を保障する社会基盤づくりへの取り組み事例です。GAPの「ESDに対する政策的支援」に推進力を提供し、SDG4, 11目標実現につなげます。

  1. 教育の変容に係わる活動

    • ポスト・サステイナブルスクール事業

      本学園が参加した3年間の文部科学省サステイナブルスクール事業終了後、ポスト・サステイナブルスクール事業としてACCUの協力により始まった教材研究プロジェクトのメンバーとして活動しました。本学園のユネスコスクール活動グループメンバーである保護者が、地球規模の気候変動について海洋調査する専門家として参加し、専門的な知見や保護者の立場からの助言を行いました。

    • 大学の研究協力

      大阪府立大学の吉田敦彦先生の研究”Research on Curriculum, Learning, Teacher Education of Alternative Schools in Japan”に協力し、『横浜シュタイナー学園 サステイナブル報告書』の英語版を制作し、海外の学校に幅広くシェアしました。

    • 海外のネットワークづくり

      海外のヴァルドルフ/シュタイナーASPnet参加校のネットワークづくりに協力しました。

    • 神奈川県ユネスコスクール連絡協議会の活動

      神奈川県ユネスコスクール連絡協議会のメンバーとしてユネスコスクール関東ブロック大会の企画運営に参加しました。

    • ユネスコスクール関東ブロック大会の活動

      ユネスコスクール関東ブロック大会および第11回ユネスコスクール全国大会に参加しました。

    • ヴァルドルフ/シュタイナー教育誕生100周年事業

      2019年は、本学園が実践するヴァルドルフ/シュタイナー教育がその誕生から100周年を迎える年であり、全国7校(うち本学園を含む3校はユネスコスクール)が協力して記念事業を開催しました。全校の教員、保護者の有志で話し合いを重ね、開催テーマを「世界がかわる教育」としました。

      創造的な学びが生み出す「自己変容」が「世界認識の変容」をもたらし、それが「世界の変容」を生み出すという重層的な内容を表現したこのテーマは、サステイナブルスクール推進委員である永田佳之先生(聖心女子大学教授)、吉田敦彦先生(大阪府立大学副学長)からもご高評いただき、100周年企画展において「存在を育む学び ― 持続可能な社会と教育の未来」と題したお二人の対談が実現しました。

      講座の企画の打ち合わせを通じて、“to have”の学びを越えた”to be”の学びとは何か、ホリスティックな学びとは何か、文化を担う学校共同体とは何かを、あらためて自分たちの実践に照らしながら掘り下げることができたと思います。

      この共同事業を通じて、お二方以外にも多くの方にお話しいただく機会を得て、また、各校の教員が教育ワークショップを多数開催し、一般の方々にサステイナブルな教育を体験していただきました。

      また、ドイツで開催された国際的な100周年記念教員研修に本学園からも多くの教員が参加し、学びを深めました。

  2. 教育の柔軟性と多様性を保障する社会環境づくりへの取り組み

    わたしたちの活動を持続可能にし、その成果を社会と共有していくために、今年度も社会の側の仕組みづくりに取り組みました。

    • 教育委員会との連携事業

      神奈川県および横浜市の教育委員会との公民連携事業への継続的参加(教育委員会主催の研修会開催など)、

    • 多様な学びを実現する活動

      全国のフリースクールと連携した「多様な学び保障法を実現する会」への参加協力(第7回多様な学び実践研究フォーラムの実行委員会への参加)、

    • 文部科学省の調査研究への協力

      同じ教育理念を共有する学校間のつながりによる質保証の取り組み(東京学芸大学が文部科学省の委託調査研究事業として行ったフリースクールの自己評価・相互評価調査研究に当学校が協力しました)、

    等を行いました。

    教育者としての良心と現実感覚に基づいた社会への働きかけを教育の現場から直接的に行うことは、持続可能な開発のための教育に関するグローバル・アクション・プログラム(GAP)の「ESDに対する政策的支援」に推進力を提供し、SDGs目標4「質の高い教育を」実現を促すものです。独立性が担保されたフリースクールの立ち位置が、それを実行しやすくしていることは注目に値すると考えます。

以上、2019年度活動概要(年次報告)


来年度の活動計画



横浜シュタイナー学園 2020年度活動計画

  1. サステイナブルな教育実践の継続

    これまで実践してきたサステイナブルな教育実践を、今年も継続し、深めていきます。その際、SDGsやESD for 2030の視点からそれらの実践を再評価する作業にも取り組みます。また、そこから得た知見を発信していきます。

  2. ポスト・サステイナブルスクール事業への継続参加

    前述のポスト・サステイナブルスクール事業に今年度も継続参加します。その事業を通じて具体的な実践を他校と共有していきます。

  3. 15周年事業への取り組み

    2020年度は、本学園の15周年にあたるため、保護者も主体的にかかわる記念事業(記念イベントや校舎改修ボランティア工事)を実施することで、さらに一体感ある学校共同体づくりを進めます。

  4. サステイナブルな学びを広げる講座の開催

    「横浜シュタイナー学園で学ぶ教員養成講座」「横浜シュタイナー学園で学ぶ手仕事教員養成講座」の2講座を開催し、サステイナブルな学びの本質を多くの方にお伝えしていきます。

  5. ユネスコ・コミュニティとの交流

    ユネスコスクール関東ブロック大会および全国大会に参加します。

以上、2020年度活動計画