2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉, 食育

本校は、「地域とともに生きる~もの・こと・ひととのつながり」を活動テーマとして、ESDを自分たちが住む町の文化や人のつながりについての学習と捉え、ESDの実践を通して主体的・対話的に物事に取り組む力やつながりを尊重する態度の育成を目標とした。

具体的には、地域のもの、こと、人のつながりを柱に、①校区の文化や歴史に関わる学習、②校区の名産品に関わる学習、③金沢市の文化や歴史に関わる学習を行った。

  • 校区の文化や歴史に係わる学習

1年生は,通学路探険では毎日見守って下さる交通推進隊の方をお招きして、交通ルールや命の大切さについて教えていただいた。学習後には、お礼の気持ちをお手紙にして伝えることができた。

2年生は,町探検から安原のすごい人に注目し,農家の人やおまわりさんなどの地域で働く人々と交流を通して,その人たちの思いや工夫に気づくとともに,地域の人々に親しみをもつ学習を行った。

4年生は,総合「金沢の伝統工芸を学ぶ」では加賀友禅型染めを加賀染振興協会より作家の先生に来ていただき体験した。また、安江金箔工芸館で金箔がどのようにつくられているのか見学した。実際に見て体験することで、より興味を持って金沢の伝統工芸についてとらえることができた。

  • 校区の名産品に係わる学習

安原地区には,多くの農作物が育てられている。その中でも3年生は、スイカと加賀野菜の一つである源助大根作りを通して,安原地区の良さに気づき,農家の方々の思いに触れる学習を行った。5月には農家の方に,苗の植え方,すいかの育て方について教えていただき,立派なすいかを7月に収穫することができた。その後9月からは源助大根もスイカと同じように農家の方に教わり,社会科の単元と関連させながら農家の方々の育て方や工夫,思いなどを実際に見学したり,ゲストティーチャーとしてお話をしていただいたりした。児童は,農家の方々の苦労や工夫を感じながら取り組み,感謝の会を企画し,その中で協力していただいた農家の方に感謝の気持ちを伝えることができた。

  • 金沢市の文化や歴史に係わる学習

5年生では実際に米作り体験を通して、農家の方々がされている作業一つ一つの大変さに気づくことができた。また、加賀野菜の歴史や由来を学び、それらをもっと多くの人々に知ってもらいたい、食べてもらいたい、という思いを持ちPR活動に取り組むことができた。

6年生は安原から金沢に視野を広げ,「未来に向かう金沢」というテーマで学習を進めてきた。まず,金沢を知るために本やインターネットを使って調べ学習を行い,今に受け継がれる伝統文化・芸能があることや,金沢城・兼六園などの名跡があることに気づいた。調べ学習で金沢の町に興味を持ったところで,グループごとに計画を立て,金沢城・兼六園散策を行った。実際に見ることでふるさと金沢の歴史的な良さとそれを守るための思いを学ぶことができた。子どもたちにとって金沢がより身近なところとなり,学習後には,学んだことを写真と共にスライドにして発信することができた。

来年度の活動計画

安原小教育課程の中の生活科や社会科,総合的な学習の時間のカリキュラムにユネスコスクールの活動を位置づけて編成を行う。本校の活動テーマである「地域とともに生きる~もの・こと・ひととのつながり」を意識し,今年度の安原地区や金沢市との関わりをもとに来年度も人とのつながりを重視しながら,体験的な活動を組み込み,児童が自ら学びたいという気持ちをもたせ,協働的な学習を展開できるよう進めていきたい。