2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等

本校は、「地域とともに生きる~もの・こと・ひととのつながり」を活動テーマとして、

ESDを自分たちが住む町の文化や人のつながりについての学習と捉え、ESDの実践を通して主体的・対話的に物事に取り組む力やつながりを尊重する態度の育成を目標とした。

具体的には、地域のもの、こと、人のつながりを柱に、①校区の文化や歴史に係わる学習、②校区の名産品に係わる学習、③校区の産業に係わる学習、④金沢市の文化や歴史に係わる学習を行った。

  • 校区の文化や歴史に係わる学習

1年生は,昔遊びを通して地域の名人に教えてもらうことで地域の方や友達と関わる楽しさを感じ,昔遊びの面白さに気づく学習を行った。

2年生は,町探検から安原のすごい人に注目し,農家の人やおまわりさんなどの地域で働く人々と交流を通して,その人たちの思いや工夫に気づくとともに,地域の人々に親しみをもつ学習を行った。

4年生は,用水を開くという社会科の単元と関連づけて,安原地区の耕地整理を行った髙多久兵衛の偉業について調べ,地図や年表,写真などの資料,ゲストティーチャーの話から,髙多久兵衛の努力や苦労について知る学習を行った。そこからいかにして農業を守り,発展してきたかを知り,今の自分たちの安原とつながっているのかをとらえることができた。

  • 校区の名産品に係わる学習

安原地区には,多くの農作物が育てられている。その中でも3年生は、スイカと加賀野菜の一つである源助大根作りを通して,安原地区の良さに気づき,農家の方々の思いに触れる学習を行った。5月には農家の方に,苗の植え方,すいかの育て方について教えていただき,立派なすいかを7月に収穫することができた。その後9月からは,源助大根もスイカと同じように農家の方に教わりながら,社会科の単元と関連させながら農家の方々の育て方や工夫,思いなどを実際に見学したり,ゲストティーチャーとしてお話をしていただいたりした。児童は,農家の方々の苦労や工夫を感じながら取り組み,感謝の会を企画し,その中で協力していただいた農家の方に感謝の気持ちを伝えることができた。

  • 校区の産業に係わる学習

5年生は,校区にある安原工業団地を取り上げ,規模の小さな中小工場の様子や,そこで働く人々の思いに触れることを通して,人々が更なる工夫や努力を重ね,よりよい工業生産を目指していることをとらえる学習を行った。その学習の中で,地域の二つの会社に注目しゲストティーチャーとしてお話を伺うことを通して,働く人々の工夫や思いに触れ,いろいろな分野の工業製品づくりの下支えになっていることを知ることができた。

  • 金沢市の文化や歴史に係わる学習

6年生は安原から金沢に視野を広げ,「未来に向かう金沢」というテーマで学習を進めてきた。まず,金沢を知るために本やインターネットを使って調べ学習を行い,今にも受け継がれる伝統文化・芸能があることや,金沢城・兼六園などの名跡があることに気づいた。調べ学習で金沢の町に興味を持ったところで,グループごとに計画を立て,金沢城・兼六園散策を行った。実際に見たことでふるさと金沢の歴史的な良さとそれを守るための思いを学ぶことができた。子どもたちにとって金沢がより身近な所となり,学習後には,学んだことを写真と共にパンフレットにして発信することができた。

来年度の活動計画

安原小教育課程の中の生活科や社会科,総合的な学習の時間のカリキュラムにユネスコスクールの活動を位置づけて編成を行う。本校の活動テーマである「地域とともに生きる~もの・こと・ひととのつながり」を意識し,今年度の安原地区や金沢市との関わりをもとに来年度も人とのつながりを重視しながら,体験的な活動を組み込み,児童が自ら学びたいという気持ちをもたせ,協働的な学習を展開できるよう進めていきたい。