2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康

1  はじめに

コロナ禍にあって,長期の休校を余儀なくされる中,多くのイベント・プログラムを中止,変更せざるを得ませんでした。その中にあって,工夫を重ねて実現した仰高ゼミ(「総合的な探究の時間」)と,地域防災訓練について報告します。

2  仰高ゼミ(「総合的な探究の時間」)での取組

1学年では,SDGs基礎学習を経て,チームでSDGsに関する課題を設定し,各社の新聞から情報を収集・分析し,模造紙大の用紙にテーマに関する新聞記事を再構成・レイアウトし,さらに課題に対する見解をまとめて掲載するプログラムを実施しました。1学期前半が休校となる中,各チームがオンライン上で話し合い,課題を設定し,情報収集に当たりました(図1)。また,各チームが作成した成果物をもとに発表 (図2)を行い,オンラインで共有するしました。

オンライン学習

図1ICTを活用した探究活動

図2 探究成果発表

2学年では,個人による課題探究に取り組んでいます。高大連携プログラムは全て中止となる中,生徒各自の頑張りもあり,現在は論文の骨格ができあがり,ポスター発表会の準備に入っています。今年度は,1月に参加者を限定し,感染対策を徹底して実施する予定です。

3学年では,個人探究の成果をSDGsに活かす方策について検討しクラスで提案すると共に,学年全体のテーマを設定し,事前学習を経て,学年全体でのディスカッションを実施しています(図3)。今年度は,スケジュールを大幅に縮小・変更し,9月末に実施しました。1学期にSDGsに関するプレゼンテーションを全員が行い,互いの提案を共有しながら,各クラスの発表テーマと発表チームを決め,その後はICTを活用して,限られた時間でプレゼンテーション資料の作成に取り組みました。貧困対策,ジェンダー,LGBT, 教育,海洋汚染,地域活性化など多彩なテーマでの発表が行われました(図4)。学年全体討議では,クラス代表生徒が,討議テーマ「新型コロナウイルス感染症とSDGs」を設定し,ICTを活用して基調提案と学習資料を作成し,各クラスでの事前学習を経て学年全体での討議を行いました。

図3 ディスカッション

図4 プレゼンテーション

3  地域との合同防災訓練の取組

本校の地域連携の一つが,地域合同防災訓練です。町内会,社会福協議会,消防署と連携し,毎年毘沙門台ふれあいセンター「絆」において防災訓練を実施しています。今年度は,12月初旬に感染対策を徹底して実施しました(図5・6)。避難・救助・救命方法について体験的に学ぶ場であると共に,地域住民と生徒が協働して訓練することをで,地域との繋がりを深め,信頼関係を醸成する貴重な機会となっています。

図5 合同防災訓練①

図6 合同防災訓練②

来年度の活動計画

コロナ禍への対応が求められる中,来年度も様々な制約を受けることが予想されますが,これまで取り組んできた学習活動をできるだけ継続し,とりわけ総合的な探究の時間,国際交流,地域交流において,生徒一人一人が持続可能な社会の実現をめざして考え,活動する機会を作る予定です。