2018年度活動報告
本年度の活動内容
平和, 人権, 福祉, 健康
本校は、「自分も仲間も大切にして、安心して自分の良さを発揮できる学校」を目指す学校像としている。ESDを「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育」と捉え、ESDの実践を通して「地域への愛着を深め、地域やまわりの人々に貢献する力」の育成を目標とした。
具体的には、①人道学習、②福祉施設訪問、③東部ふれあい駅伝を行った。
①人道学習
「命のビザ」で知られる八百津町ゆかりの外交官、杉原千畝氏の生き方から、人道精神を学んでいる。各学年で実施される宿泊研修は、学校で学んだ内容をより深める場となっている。
1年生は、八百津町にある杉原千畝記念館を訪問した。また、杉原千畝氏に縁のある名古屋市立平和小学校を訪問し、学びを深めた。2年生は、「敦賀ムゼウム」と「敦賀市立角鹿中学校」を訪問した。敦賀市は、杉原千畝氏の命のビザにより救われたユダヤ人が上陸した港があることでも知られている。角鹿中学校では、両校の学習成果を交流した。3年生は、早稲田大学を訪問した。平和の尊さを発信するために活動している『千畝ブリッジングプロジェクト』の方々との交流を通して、人道についての学びを深めた。
②福祉施設訪問
地域にある福祉施設を訪問し、福祉施設で働く方からお話を聞いたり見学したりすることを通して「働くこと」の意義を学んだ。総合的な学習に実施した高齢者疑似体験等、学校で学んだ内容を生かす場ともなった。施設を利用する方々と事前に準備したゲームを一緒に楽しんだり、学年合唱、全校合唱を披露したりするなど、学びの多い訪問となった。
③東部ふれあい駅伝
本校は放課後に持久力、体力を養う10分間の活動を位置づけている。「東部ふれあい駅伝」は、これまで培った力を存分に発揮して達成感を味わうことや地域の方からの応援を受けながら走ることを通してふるさとへの愛着を深めることを願って実施した。大会後には、「親子ふれあい活動(うどんづくり・会食)」を行った。保護者・地域の方の参加により、温かい時間を過ごすことができた。
来年度の活動計画
本校が所在する八百津町は、杉原千畝氏のゆかりの地であり「人道の町」として知られている。町内の小中学校では、人権にかかわる学習を「人道学習」と呼び、学習を進めている。本校では、平成31年度も「人道学習」を系統的に進める。宿泊研修では、1年生が八百津町、名古屋市、2年生が敦賀市、3年生が東京で「人道学習」を進める。
地域にある高齢者施設、福祉施設を訪問する体験学習も年間の計画の中に位置づけられており、平成31年度も継続して実施する。
本校校区は少子高齢化が進んでおり、子どもたちは地域の宝として大切にされている。すべての生徒が地域の行事に参加し、地域の方と関わることを通して、郷土への愛着をより強くしている。「東部ふれあい駅伝」は、自分たちを温かく見守ってくださる地域の方々に自分たちの姿を通してエネルギーを与えたいという願いから始まった行事であり、平成31年度も継続して実施する。