2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 貧困

本校は、約10年間にわたり、ESD教育の実践を発展させることに努めてきた。

その姿勢は今年度も変わらなかったが、いわゆる「コロナ禍」の影響もあり、見学・調査や外部とのかかわりのもち方が大きく制限されてしまった。次年度以降も一定期間、この状況は続くと考えられるので、その中で児童の深い学びにつながる教育活動を進めていきたい。また、同じ志をもつ教員同士のネットワークをもつべく、毎年行ってきた「ESDパワーアップ交流会」も今年度は残念ながら中止となってしまったが、つながりを模索する取り組みは今後も続けていきたい。

本年度も継続して、①子供の学びを深めるESDカレンダー(カリキュラム・マネジメント)、②子供の学びを深める学習課程の確立、③見方・考え方を働かせ価値観を培う学習、の3点に取り組んだ。

①子供の学びを深めるESDカレンダー(カリキュラム・マネジメント)

ユネスコスクール4つの基本分野、「国連システムの理解」・「人権、民主主義の理解と促進」・「異文化理解」・「環境教育」に基づき、教科横断的な視点で、カリキュラム・マネジメントを推進した。例えば、今年度4年生の総合的な学習の時間「防災、いま始めよう」では、社会科の防災単元や国語科のインタビュー活動の学習単元との関連を意識した単元展開をした。

②子供の学びを深める学習課程の確立

「学びに火をつける」「調べる」「まとめる」「伝え合う」の問題解決の学習過程に対話型授業を効果的に組み合わせ、主体的な学び、対話的な学びを相互に進めていくことで問題解決力を培わせるようにした。

③見方・考え方を働かせ価値観を培う学習

児童の学習成果物の掲示、道徳や朝会での講話、SDGsに関連した新聞記事等の校内掲示、児童が追究するための図書整備など、環境面を整備していくことにより、日頃からESDの価値観を育んでいく。例えば、広報委員会は、社会で起きているニュースについてまとめて掲示した新聞にSDGsの17の項目のうちで内容に沿う番号シールを貼った。掲示場所は全校児童がよく通るところであり、新聞を読んだ児童は”SDGs”と”社会でいままさに起こっていること”をリンクさせて考えることができた。このように、児童が主体的に行う活動を今後も広げていきたい。

来年度の活動計画

ESD教育、とくにESDカレンダーについて、その有効性を引き続き検討していこうと考えている。子供の学びを深めるESDカレンダー(カリキュラム・マネジメント)、子供の学びを深める学習課程の確立、見方・考え方を働かせ価値観を培う学習の3点は、今後も本校の柱である。また、ESDの指導で身に付けた「子どもの学びに火をつける問題づくり」「自分の考えを深めたり友達と合意形成を図ったりする対話型授業」といった指導法を各教科の授業でも活用していくとともに、「自分の考えを発信する授業」「友達の考えを尊重する授業」「多様なアイデアが溢れ出す授業」を各学年で実践していきたい。