2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等, エコパーク

自分と町の未来を構想していくことのできる生徒を育てる取り組みをはじめ4年目をむかえ、更にこの学習が持続していくように、地域との「つながり」を大切にした新たな試みを行った。

活動内容(ACTIVITY)

1学年
H27~H29まで5月に実施していた妙高宿泊学習を、今年度から7月に志賀高原研修旅行に変更して、ユネスコエコパーク内での探究的な学習を行った。また従来行っている「我が町の自慢」を学校祭での全学年参加のESD討論会で発表した。

2学年
これまで町内や近隣の市町村で実施していた職場体験学習を、ESDのキャリア学習として町内における職場体験に変更し、町内の職場理解と我が町で働く人から学ぶ機会とした。

3学年
修学旅行で実施していた山ノ内町のPR活動を、京都の長野県人会の方の支援を受けて、京都駅前で実施した。また1・2年次の学習経験をもとに、学校祭で、全学年による討論会を司会進行したり、1・2年生の発表に対してアドバイスを行った。

変容(TRANSFORMATION)

3年間のESDによる学習を通して、見方考え方が下記のように変わってきた。

1学年 【他者を尊重し、自分の役割を理解する力】
ESD討論会でポスター形式の発表を行ったA生は「みんな個人の考えをもっていて『なるほど~』『へぇーそうなんだ』などいろいろな考えが持てた」と、B生は『友達や先輩の発表に見習う事が、たくさん見つかった。・・・自分たちの発表レベルを上げていきたい。』と、C生は『ESDの学習は地球や地域を守るために役立つので、更にいろんな人に発表し内容を広めていきたい』と感想を持った。

2学年 【自らよく考え、判断する力】
養魚場で体験したAさんは、当初「魚を育て、ふれあえる」ことを楽しみにしていたが、魚を捌き出荷の準備を手伝ったことで「自分たちは命を食べて生きている」「旅館に来る人も嬉しいだろう」と感想を持った。また旅館で働いたBさんは「ふとんの置き方だけでもお客さんがどう感じるのか考えないといけないなんて考えた事もなかった」とお客さんの気持ちを考えた気配りについて感想を持った。

3学年 【自分の夢や希望をもち、それに近づくために行動する力】
町づくり討論会で,町がより発展していくために自分たちで提案したいという思いをもったR生は,実際に町に出て改善してほしいところを見つけ町のインフラがさらに整備される方法を提案した。討論会の中で,現実には財政や地区ごとの取り組みが必要という整備をしていく上での問題に気づいたことで,現実を見ながら町のために出来ることを考える良さに気づくことが出来た。

来年度の活動計画

持続可能な山ノ内中学校型ESDを目指し、現状の活動に満足することなく、改善を繰り返していく。次年度の計画は次の通り
全 校
○ESD・SDGs学習オリエンテーションの実施
 ・年度当初に、全校・学年を単位として、ワークグループ方式で学ぶ時間を設定する
○学校祭でのESD発表会バージョンアップ
 ・「ポスターセッション方式」、グループでの発表の機会を数回設定する
1学年
○志賀高原研修旅行の事前・当日学習バージョンアップ
 ・ユネスコエコパークでの探究的な学習を仕組む
2学年
○ESDの視点で行う職場体験学習バージョンアップ
 ・「山ノ内町・山ノ内中学校紹介パンフレット2.0」 づくり
3学年
○中学生が夢みる町づくり討論会バージョンアップ
 ・メリットとデメリットの両面を踏まえての提案とSDGsに関連付けた提案を仕組む
教科連係
○ESDカレンダーで結んだ、総合的な学習の時間と関連付けた授業の実施
 ・ESDカレンダーの実施と修正