2020年度活動報告

本年度の活動内容

当校は、「この地で学ぶ、この地で伸びる、この地で輝く」を学校スローガンとして、ＥＳＤを地域とのつながりを通した地域貢献と考え、ＥＳＤの実践を通して地域が抱える課題を自らの問題として捉え、自主的に行動できる人間の育成を目標としている。学校の教育方針として、（１）自律的・主体的な学習、（２）所属感の強い集団づくり、（３）中学校・地域・保護者との連携、を掲げている。昨年はコロナ禍で活動が大幅に制限され、変更を余儀なくされた計画も多かったが、①防災にかかわる教育、②環境保護にかかわる活動、③募金にかかわる活動、④人権にかかわる教育、⑤グローバル・シチズンシップ教育、を中心に取り組んだ。

①防災に係わる教育
本校は海岸から500mに位置するため、南海トラフ地震に備えて、防災教育に力を入れている。避難訓練もあらゆるケースを想定し、事前予告なしで年３回実施した。外部講師を招聘して、津波のメカニズムや避難時の留意点に関する講演会を行った。また、教員が東日本大震災の被災地研修に参加して、生徒を対象に還流報告を行った。災害時に自分が安全に避難するだけでなく、「支援者」としても行動できる市民を育成する視点を大切にしている。

②環境保護にかかわる活動

レジ袋の有料化に伴い、ユネスコ部が文化祭でエコバッグを作成して販売し、レジ袋削減と環境保護に対する意識の啓発を呼びかけた。売り上げは豪雨災害の被災者支援義援金に寄付した。また、生徒会が企画して、7月、12月、3月に生徒有志による駅・公園周辺の清掃活動を行った。生徒は活動を通して、自分達が暮らす町・国・世界を自分たちの手で美しく保つことの意義と喜びを得た。

③募金に係わる活動
７月の豪雨災害の被災者支援として、福祉委員会とユネスコ部を中心に募金を募り、義援金として寄付した。また、ユネスコ部が「一杯のスプーン募金」の街頭募金活動に参加した。募金を呼びかける側の責任の大きさを実感するとともに、自分たちの呼びかけに応じて協力してくれる人々の存在を目の当たりにして、自ら気づき、考え、行動する大切さを学んだ。

④人権に係わる学習
近隣の特別支援学校とリモートで交流を行った。感染防止のためオンラインで実施し、学校生活を紹介したり、一緒にゲームに参加した。同時代に同じ地域で学ぶ一人の人間として出会い、個人的な信頼関係を築くことの大切さを実感した。

⑤グローバル・シチズンシップ教育
２年生の英語の授業でSDGｓを取り上げ、特に世界の飢餓問題の実情や原因について学び、その解決策についてグループ単位で調査・研究し、ポスターを用いたプレゼンテーションを行った。途上国の食糧不足問題と我が国における「食品ロス」問題を関連付け、グローバルな観点から、食品に対する自分たちの姿勢を見つめなおした。

来年度の活動計画

4月　大分県ボランティア部等連絡協議会
5月　特別支援学校運動会参加、障がい者施設イベント補助、食フェス補助
6月　薬物乱用防止啓発キャンペーン、障がい者施設運動会補助
7月　特別支援学校との共同学習、祇園祭補助、高齢者施設夏祭り補助、避難訓練
8月　子どもデーサービス・ボランティア、２４時間テレビ・チャリティー街頭募金、被災地研修
9月　文化祭でのチャリティー・グッズ制作・販売・寄付、研修報告
10月　福祉団体の文化祭補助、特別支援学校との共同学習、グループホーム秋祭り補助
11月　「うすき竹宵」参加、「世界寺子屋運動」街頭募金、「赤い羽根・共同募金」街頭募金
12月　地域の福祉施設のクリスマス会補助、防災避難訓練
1月　書き損じハガキ回収、救急救命法の学習会
2月　書き損じハガキ集計活動、救急法コンテスト、防災避難訓練
3月　地域清掃活動、リーダーシップ研修