2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費

本校はESDを「大規模自然災害や新型ウィルス流行など未曽有の出来事が頻発する現代において、持続可能な社会の構築に向けて主体的に判断し行動できる人材の育成」ととらえ「命・暮らし・環境を守る」を活動テーマとして、ESDの実践を通して、減災・防災の力と環境問題解決に対する主体的な態度の育成を重点目標としている。具体的には、生徒が自己と社会の諸問題との関連を意識しながら自ら課題を発見し、主体的・協働的に学ぶ力を育成するために、総合的な探究の時間・HRA・特別活動の時間を利用して、①自分と隣人の命を守る、②地域の暮らしと環境を守る、③世界の人々の暮らしと環境を守る、という3本柱で活動をデザインした。

(1)自分と隣人の命を守る:

南海トラフ地震発生時には最大7メートルの津波に襲われる危険性がある場所に立地する本校は、地震や津波発生のメカニズムや津波の到達時間についての講演会を開催し、避難時の注意事項、自治体の防災の取り組み等についても学習した。また、避難訓練を事前に予告せずに実施し、訓練後には生徒が主体となった学習会を行った。さらに、AEDを用いた心肺蘇生法などの救命法や応急手当の講習会も開催した。

 

(2)地域の暮らしと環境を守る:

各学期に生徒会を中心に学校周辺地域の清掃ボランティア活動を企画し、ゴミ拾いを行いながら、災害時の避難経路や周辺地域の居住状況を確認した。また、パソコンを用いて、学校や自宅の周辺のハザードマップを作成し、危険な個所がないかを調査した。さらに、近隣の特別支援学校や高校の生徒とオンラインで交流し、活動についての情報交換を行った。

(3)世界の人々の暮らしと環境を守る:

文化祭の1年生のクラス展示では、SDGsをサブ・テーマとして、フードロスの問題など関連した内容の展示を制作し、意識の啓発を図った。また、レジ袋などのプラスチックごみによる海洋汚染の防止を訴えるユネスコ部がエコバッグを制作・販売して、売り上げを豪雨災害被災地支援義援金募金に寄付した。さらに、書き損じハガキや古切手の回収を呼びかけて実施し、世界寺子屋運動に寄付し、県全体の集計ボランティア活動にも参加した。

 

 

来年度の活動計画

減災・防災に向けた取り組み、地域や日本、世界の環境保全につながる学習や活動を継続して実施する。また、今後もしばらくの間続くと懸念される新型コロナウイルス感染拡大の防止、そしてコロナ禍で苦境に立たされている地域やワクチン接種などの十分な医療を受けられていない途上国の人々の支援につながる取り組みも模索していきたい。さらに、昨年の11月に、しょうゆやみそ、酒などの伝統的な醸造文化が根付いている臼杵市が、ユネスコ創造都市ネットワークの食文化部門への加盟が承認された。持続可能な都市づくりにつながる取り組みとして、関連した学習を可能な限り活動に盛り込みたいと考えている。