2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 食育
本校は、「自ら考え学び,豊かな心をもち,判断・実行する子どもを育成する。」を教育目標として,学校教育を行ってきた。その中で,ESDの活動を「人との交流プロジェクト」「浮田の歴史探検プロジェクト」と設定し、実践を通して「人,自然,社会に関心や興味を持って関わり,自分の課題を見つけて,主体的に判断し,よりよく問題を追及する力を育てるとともに,自分の生活や地域等に生かす力の育成することを目標とした。
「工夫する子ども」「ま心のある子ども」「たくましい子ども」をめざす
子ども像として,具体的に以下のような活動を行ってきた。
【人との交流プロジェクト】
<1年生>昔遊びにチャレンジしよう 11月
生活科の学習で竹馬やこま回し、あやとり、けん玉などの昔遊びにチャレンジした。初めて昔遊びをする児童が多く、昔遊びの名人である地域のお年寄りの話を熱心に聞いていた。グループごとに遊び方や、上手になるこつなどを丁寧に教えてもらい、新しい遊びを知り工夫することで、児童にはたくさんの学びがあった。当日教えていただいた方々に、感謝の気持ちを言葉で伝え、後日嬉しかった気持ちや感謝の気持ちを手紙に書いて、読んでいただけるようにもした。
また、教えていただいた遊びを他の人にも伝えたい気持ちから、隣接する幼稚園に行って園児たちに学んだ遊びやお年寄りに教えていただいたことを伝えることができた。
<2年>2年生祭りをしよう 1月~2月
学校行事である浮田フェスティバルで上学年の作ったコーナーで遊んだ経験を生かして、招待した人たちに楽しんでもらうことをめあてに、2年生祭りを行った。今年度は、1年生だけでなく、幼稚園児も招待し、交流の対象を広げた。体育館の中に9つのコーナーを作って取り組み、誰でも楽しめるように、ルールや方法を工夫したコーナーが多く、相手の立場を考える学習となった。
<3年>浮田の自慢をしよう 4~7月
学区でぶどうを栽培している農家の人に協力していただいて、ぶどう畑の見学を行った。1回目の見学では、ビニールハウスのぶどうの木を実際に見て美味しいぶどうを作るための工夫や努力などを学んだ。2回目の見学では、選果場の見学をしながら、収穫や出荷についての話を聞き、ぶどうを通して、浮田と各地域がつながっていることを学ぶことができた。学んだことを壁新聞にまとめたり、浮田のぶどうのよさをPRするポスターを作成したりして、地域の人とのつながりや地域が昔から行っている産業のすばらしさについて学ぶことができた。
<4年>ともに生きる 9~11月
身近な生活用品から、目や耳の不自由な人が生活しやすいようにいろいろな工夫がしてあることを知ったり、点字体験をしたりして体の不自由な人についての理解を進めていった。高齢者の方と交流したりすることで自分たちに何ができるか、何を大切にしていかなければならないかを考えることができた。学んだことを壁新聞にまとめ、他の学年の友達に発信することができた。
<5年>お米作りを体験しよう 6月~1月
地域の方から指導を受けて、浮田小学習田で、農作業体験をした。今年度は、昔の農具である足踏み水車や唐箕や足踏み脱穀機を使う体験を新たに行った。昔と現在の農作業の仕方を比較しながら、先人の知恵のすばらしさに気付くことができた。「米」をテーマにした1年を通した学習で、米作りの難しさや楽しさを知ると同時に、日本の米作りについて考えることができた。また、収穫した米をバザーで販売したり、学習したことを新聞にまとめて掲示したり、学習発表会で保護者に向けて発表したりした。
【浮田の歴史探検プロジェクト】
<6年>浮田歴史探検隊 4月~11月
学区の貝塚や古墳、亀山城跡を実際に見学することで、浮田学区には様々な史跡があり、たくさんの先人が活躍した地域であることに気付くことができた。そして、地域の方から浮田学区で発見された江戸時代の倹約令の立て札を見せていただき、社会科の学習とつなげて学ぶことができた。また、亀山城跡保存会の方の指導を受けて、宇喜多氏の活躍について調べたり、亀山城跡の清掃活動をしたりするなど、地域の歴史的な価値に気づき、地域の方とのつながりを大切にした学習活動を展開することができた
来年度の活動計画
【プロジェクトテーマ】 | |||
P①「人との交流プロジェクト」 P②「浮田の歴史探検プロジェクト」 | |||
学年 |
科目 |
学習内容・資質・能力 |
協働 |
1年 | 生活 音楽 国語 |
P①「むかしあそびにチャレンジしよう」 ・竹馬、こま回し、お手玉などの昔遊びに挑戦する。(生活)・挑戦する気持ち・根気強さ ・昔遊びの名人である、地域の老人会の方々から、竹馬、こま回し、お手玉、あやとり、けん玉、竹とんぼのやりかたを学ぶ。(生活)・コミュニケーション能力 ・老人会の方へ、お礼の気持ちを込めて歌を歌ったりダンスを披露したりする。(音楽) ・うれしかった気持ちをお礼の手紙に書く。(国語)・感謝の気持ち ・幼稚園児へ、昔遊びを披露したり、全校児童に壁新聞で紹介したりする。(生活)・情報発信する力・コミュニケーション能力 |
・地域の老人会の方 ・幼稚園児 |
2年 | 生活 | P①「2年生祭をしよう」 ・1学期の浮田フェスティバルを参考に出店を企画する。(生活)・主体的な思考 ・招待した幼稚園児や1年生が楽しめるように、自分より年下の子どもの立場に立って考え工夫する。(生活)・思いやり ・友達と協力して必要なものを作る。(生活)・主体的な行動 ・2年生祭りで幼稚園児や1年生を楽しませる。(生活)・主体的な行動・やり遂げたときの充実感 |
・幼稚園児 |
3年 | 社会 理科 図工 総合 |
P①「人との交流プロジェクト」 ・学校敷地内の草花の観察を通じて、観察の方法などを学ぶ。(理科)・生命尊重 ・学区探検を通して、学区の様子を知る。(社会)地域への愛着 ・学区内のぶどう農家の見学を行い、ぶどうを観察したり、農家の方の話を聞いたりしてぶどう栽培について知る。学区のぶどう作りについて新聞にまとめ、校内に掲示して学校全体に紹介する。(総合)・地域の人とのつながり・情報発信する力・地域への誇り ・ポスターについて学習し、地域で栽培されたぶどうをピーアールするポスターを描く。(図工)・主体的な行動 ・学区内の工場の見学を行い、世界に通用する品質のプロペラを作っていることを知り、学区に対しての誇りをもつ。(総合)・地域への誇り ・学区のよさや課題についてまとめ、発表する。(総合)・情報発信する力 |
・地域のぶどう農家の方 ・ナカシマプロペラ |
4年 | 国語 総合 |
P①「上道荘との交流会」 ・点字をテーマとする文章を読み、地域にある高齢者の方の施設のユニバーサルデザインに関わる基礎的な知識を得る。(国語)相互理解 ・学校内にある様々な設備や表示を調査し、身の回りにあるユニバーサルデザインがどうような役割を果たしているのか調べる。(総合)共生社会を目指す力 ・新聞の書き方について学び、他の人が読みたくなる新聞の書き方について学習する。(国語)情報発信能力 ・地域にある高齢者の方の施設を訪問し、交流会を実施し、自分たちの思いを伝えると同時に、いろいろな立場の方が共存していることを実感する。そして、学んだことをまとめ新聞にして掲示し、他学年の児童に発信する(総合)地域の人とのつながり・主体的な行動・やり遂げたときの充実感・情報発信する能力 |
・地域の特別養護老人ホーム(上道荘) |
5年 | 社会 総合 |
P①「地域の人から米作りの技を学ぼう」 ・米作りのさかんな地域の学習で、現在行われている米作りの手順や工夫を調べる。(社会)主体的な行動 ・学習田の田おこしの後に石拾いをしたり、水入れを手伝ったり、田植えをしたりする。(総合)地域の人とのつながり・主体的な思考 ・稲の生長の様子を調べたり、鳥よけについて調べ案山子などを作ったり、稲刈りをしたりする。(総合)主体的な行動 ・脱穀を手伝ったり、収穫したお米を計量したりする。(総合)主体的な行動 ・バザーでお米を販売する(有志)。(課外)主体的な行動 ・お米作りで体験したことをグループでまとめ、保護者や地域の方を招き発表する。(総合)地域の人とのつながり・情報発信する力 |
・地域の方 |
6年 | 社会 総合 |
P②「地域の歴史を探検しよう」 ・安倉さんのお話を聞き、学区にある古墳を見学する。(総合)地域の人とのつながり ・亀山城跡保存会の方から亀山城や宇喜多家についてのお話を聞き、会へ加入する。(総合)地域の人とのつながり・地域への愛着 ・亀山城について取り上げ、地域の方が出演したTV番組を視聴して、戦国時代の地域のことについて学習する。(社会)歴史認識 ・沼村の倹約令立て札について地域の方のお話を聞き、立て札のレプリカを見せてもらう。(社会)地域の人とのつながり ・亀山城跡を清掃する。(総合)主体的な行動 ・地域の方や安倉さんのお話、見学したこと、インターネットや書籍で調べたことからパワーポイントを使ってまとめ、下学年の児童へプレゼンテーションを行う。(総合)情報発信する力 |