2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

食育

活動の目的・ねらい(食育)

ユネスコ無形文化遺産に指定された「和食」という日本人の食文化を実感するために、まず身近である千葉県の郷土料理(祭りずし)を知り、実際に自分たちでそれを作ることで食に対する興味・関心を持ち、実践を通して食文化の意識を高めることができる。

内容
日本の「和食」の歴史を調べたり、自分たちの地域の「和食」を探したり、作ってみたりすることで、「食文化」に興味・関心を持つことができる。また、食文化の道具である「はし」(全校でお魚食べコンテストを行っている。)の使い方にしても再認識する。そして、調べたことを下学年に伝えることができる。
和食を中心とした包括的な授業の構築
以上の理由から、「和食」を学習する必要があるが、こときまって「和食」という単元がどの教科・領域にあるわけではない。

「和食」の学習をどのように扱ったら良いのだろうか。
主に考えられるのが「家庭科」「総合的な学習」などであろう。これらの教科・領域を包括的に扱い「和食」という学習を扱っていく。

(1) 家庭科の中の「和食」の扱い

☆伝統的な食事に欠かせないごはんとみそ汁の調理をする。
・米やみその特徴を調べ,理解させる。
・水の分量や加熱時間を考えてごはんを炊いたり,実の組み合わせや切り方,加熱のしかたを考えてみたりすることで、みそ汁を調理するようにする。

※特にみそ汁について日本の伝統「和食」のだしに注目させる。 
・郷土料理としての「和食」
◎地域の伝統の上に考えられたまつり寿司つくり(太巻き寿司)を担任と栄養士が協力して子どもに指導し、親を囲んで共に食事を楽しむ。

(2)総合的な学習としての「和食」の扱い

 ・和食についてテーマを持って調べる。
☆身近な人びとへ感謝の気持ちを伝える方法を考え,実践する。
・郷土料理としてのまつり寿司(太巻きすし)をつくる。
成果①児童生徒にとって、具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力を身につけたか。

総合的な学習の時間・家庭科の時間を使い、日本の伝統文化である「和食」を大切にしていくという気持ちを育てるとともに、この伝統を自分たちの次の人たちに伝えていくということの大切さを実感することができた。また、自分たちで作った料理をふるまうことで、感謝のきもちを表すことができることを知ることができた。

成果②教師や保護者、地域、関係機関等に対するインパクト(例えば、発表会を通じて、保護者への啓発にもつながった等)
ESDの推進校として授業実践を行い、市内の学校に呼びかけている。その際は目標や指導計画を明記し、参観の視点を明らかにしながら公開している。活動後は、報告書としてまとめ、市内で実践発表会を行っている。

自校の実践で工夫した点、特筆すべき点

本年度は、ユネスコスクールとしての公開授業を積極的に行った。ESDの観点から、今までは主に「総合的な学習の時間」を通して学習活動を行うことが多かったのだが、今回は「家庭科・特別活動」の合科として位置付けた。この授業実践を市内の小学校へ公開したことで、ESDの捉え方の幅が広がったといえる。どの教科でもESDの視点に立った学習指導ができるという認識が、今後の活動を更に活発にしていくであろうと考えられる。

今後の改善に向けた方策や展望

 ユネスコ活動の担当教諭を中心に、毎年の活動の方針を定め、その方針や活動内容などは部会を通して広めている。ESDの授業実践を行う際は、校内の教諭との話し合いを設けることで幅広い認識のもと、実践授業の参観もできるようにしている。実践後は、その成果や課題についてのまとめを、部会を通して報告している。今後も、担当教諭だけの取り組みにならないよう、開かれたESD活動として校内で共有していきたいと考えている。

来年度の活動計画

 本年度は、小学校第6学年を対象としたESD授業実践を中心として活動してきたので、平成31年度は、実践していない児童を対象としてESDとしての学習を進めていこうと考えている。

 また、来年度も食育に更に取り組む予定でおり、低・中学年を中心にして「和食」にちなんだ単元を構成していく考えでいる。生活科・総合的な学習と横断的に取り組む予定である。