2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権, 減災・防災

2011年、東日本大震災を受けて、「今、私たちにできることは何か」を考え、当時の生徒会・教職員の代表が東北を訪れました。現地の方から教えていただいたことを伝えるとともにさらに防災の知識や命の大切さを学ぶため、「子ども防災プロジェクトチーム(以下、子防プロ)」を立ち上げ、東北から学んだ『普段のことから真剣に』をスローガンに、本格的に防災活動を行うようになりました。

  『いのち』をキーワードに、被災地から学んだ『普段のことから真剣に』をスローガンに掲げ、防災教育活動を行っています。地域のNPOや校区小学校、区役所・消防署などと連携して自分の命を守るための知識や訓練・郊外学習、周りの人の命を大切するための「いのちの講話」、避難所訓練合宿。つながりを広げるための交流会やボランティア活動、東北をはじめ他府県の方々との交流を行い、『いのちを大切にする』『学校・地域に防災の輪を広げる』ことを目的に活動を行っています。
<平成30年度>
  4月 6日 リーダーズセミナーでの防災カレンダー地域配布ボランティア

5月 7日 避難訓練(火災)

5月17日 防災おにぎりデー(※30年度は毎月開催)

7月 1日 大阪北部地震復興ボランティア参加(茨木市)

7月17日 AED講習会(子防プロリーダー参加)

8月15日~17日 東北視察

 8月22日 6校合同子ども防災夏季研修会(齋藤幸男先生)参加

                               

9月13日~14日 第7回防災(避難所訓練)合宿

10月 3日 箕面南小学校での東北視察出前授業
10月26日 文化祭での展示発表(震災ひまわり生育特集号)

10月27日 北津守小学校防災出前授業

11月29日 長橋小学校防災出前授業

来年度の活動計画

本格的な活動から7年、子どもたちが防災を切り口として『命の大切さ』を考え、真剣に向き合いながら主体的に活動する姿が増えました。東北をはじめ、たくさんの人・場所からいただいた思い・学びが地域や校区小学校に防災の文化として広がりつつあります。この文化を持続発展させていくためには、学校だけでなく地域に根付かせることの必要性を感じ、今年度は地域とのつながりを柱にした取組を多く行ってきました。

警察署との防犯チラシ配布や福祉施設での絵本の読み聞かせをはじめ、地域清掃や地域でのボランティア活動で中学生が活躍できる場を設け、多くの方々から励ましや感謝の言葉をいただくことができました。子どもたちも自分たちの学校・活動に誇りを持つようになり、全校生徒の3分の1が子ども防災プロジェクトチームに所属しています。子どもたちの自己有用感が長年、全国平均を上回っているのは、活動を通してのやりがい・感謝の言葉・地域への貢献・表彰・メディアへの出演などを経験していることが結果につながったと思います。地域でこども食堂をおこなっているNPO西成チャイルド・ケア・センターの協力を得て、毎月17日の週に防災おにぎりデーを行うことができるようになったことや避難所訓練の合宿を地域の隣保館、老人福祉施設の協力で校外で行えたことは地道な地域貢献の積み重ねの成果だと感じています。

 教員や取組が年々変わっていく学校だけで防災教育を続けていくのは限界がありますが、そこに住む人たちの意識が変わり、必要な防災の文化を根差すことができれば、地域の中の学校として支え合いながら持続可能性のある活動を行うことができます。

            地域と学校が連携しながら持続発展を続けていくモデルケースになれるように、今後も共助の精神を持ちながら発信の中心としての学校の役割を果たしていきます。