2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 世界遺産・地域の文化財等

本校は、「鶴舞から世界に羽ばたくグローバル人材の育成を目指して」学校理念として、ESDを「鶴舞地区の環境から、日本、世界を捉える教育」と捉え、ESDの実践を通して、生物多様性の価値をみとる力、鶴舞の過去、今、未来をみとる力、目の前の目標を地球規模としてとらえる力の育成を目指している。

具体的には、環境教育、平和教育、世界遺産学習を柱に、

①ぼうけんの森を中心とした環境教育、②葛煎にかかわる活動、③奈良に住む原爆被害者の方との平和学習、④地域を流れる秋篠川にかかわる活動を行った。

 

 

①「ぼうけんの森」を中心とした環境教育
・校内にある「ぼうけんの森」を中心に地域の豊かな環境をいかし、コミュニティスクールとして地域の方と協働して教育活動を推進を行った。学校の近くにある大渕池公園の管理組合の方に来ていただき、校内の木々の名前を教えてもらい、それぞれの木に名前を付ける活動を行った。それにより児童は気の1本1本に親しみを持ち、校内にある木々の構成に強い興味を持たせることができた。

本校の開校当初からある木々に、住宅地として開発される前の学園前の風景を子どもたちが想像することができる活動になった。


葛煎にかかわる活動

葛煎とは、冬季のツタの樹液を煮詰めてシロップにした古代の甘味料のことで、校内に自生するツタの樹液を地域の方々と共同で集め、煮詰める作業までを行った。

冒険の森での学習の際に、見ていたツタから、古代より日本に伝わる甘味料を自作することができ、枕草子にも登場する甘味料を実際に食べてみることで、

児童は昔から受け継がれてきた伝統的な甘味料の作成方法に興味を持ち、冒険の森の多様性や、自然と人との共存・共生にも目を向けることができた。

③奈良に住む原爆被害者の方との平和学習

奈良に住まれる地域の被爆者の方に、当時の話を伺う機会を持つことができた。 本校では毎年6年生を対象に、その方に話を聞いていて、平和の大切さを考える貴重な機会になった。

④地域を流れる秋篠川にかかわる活動

地域を流れる秋篠川にかかわって、「秋篠川源流を愛し育てる会」の方に来ていただき、秋篠川の源流にさかのぼって、海までの流れについてお話を聞くことができた。環境について児童が深く考え、最終的に、環境にかかわる標語を秋篠川の周りの桜の木に張り付ける活動を行った。

来年度の活動計画

来年度も、①ぼうけんの森を中心とした環境教育、②葛煎にかかわる活動、③奈良に住む原爆被害者の方との平和学習、④地域を流れる秋篠川の4つの活動を中心に活動を行っていく。

特に「秋篠川」については、活動の中心に据え、1年生の時からの町探検に始まり、4年生で環境に触れ、5年生で「からむし」の繊維を使って、作品制作等、校内のESDの中心に据え、活動していく。

また、環境問題では、6年生で、それぞれの学年で学習したことをまとめ、世界に目を向けての学習につなげることを予定して、世界に目を向けて、自分にできることを考えられるようにしていきたい。