2018年度活動報告
本年度の活動内容
活動分野
生物多様性, 環境, 国際理解, 世界遺産・地域の文化財等, 食育
平成24年にユネスコスクールに認定された豊田東高校は、将来も継続して地域の環境を考え、社会に貢献できる生徒の育成を目指し、環境教育、国際理解教育、地域連携教育を3つの柱としてESD(持続可能な開発のための教育活動)に取り組んでいる。
①環境教育活動
1学年「産業社会と人間」の授業で、地域環境研究セセラギプロジェクトを実施した。本活動は、今年で7年目になり、今年度も事前に講演会にて、矢作川森林、矢作川研究所、国土交通省、愛知学泉大学、大同大学の講師の先生方に矢作川の現状について講演していただいた。10月22日(月)に、矢作川九澄橋左岸における、野外活動を実施した。講師の先生方に指導をしていただきながら、生徒たちは、ベンチ製作、大木の伐採、魚道の作成、ツバキの実、クルミの収集、水生生物の調査、カメの調査、セセラギ自噴池の観察など9班に分かれて活動を行った。ミシシッピアカミミガメなどの外来種も多く見つかり、生態系に影響を与えていることを実感させることができた。後日、矢作川の運用について各班でディスカッションと報告書作成を行い、クラス内報告会にて学んだことを共有し、環境問題についての考えを深めた。また、矢作川研究所主催矢作川学校シンポジウムに参加し、矢作川の水質調査についての研究発表を科学部の生徒が行った。
②国際理解教育活動
9月8日(土)から16日(日)の9日間の日程で、オーストラリアのパスコベール女子校から14名の生徒と3名の先生が来校した。本校代表生徒宅におけるホームステイ、授業や部活動、校外での施設見学活動を通して国際交流を深めた。
2年生の「総合的な学習の時間」では、台湾修学旅行に向けた異文化理解研究を進めた。その一環として環境保全団体オイスカからアジア各国出身の6名の研修生をお招きし、国歌やダンスを披露していただいた後、日本の伝統的遊び等を紹介した。
10月16日(火)から19日(金)まで、3泊4日で台湾修学旅行を実施した。現地校生徒との交流会では、流行歌を中国語で共に歌い、日本の踊りを紹介した。また、授業体験や現地大学生との市内班別研修(B&Sプログラム)を行った。
これらの、交流活動を通して、交流の楽しさや自分の思いが伝わったときの喜びを感じさせることができた。また、自分や日本のことを理解してもらいたいと異文化理解への興味関心を高めることができた。
③地域連携教育活動
商店街や交流館などで地域の人々との活動を通して交流を深めた。プラン生徒や部活動生徒による作品提供や交流活動、演奏会、八日市ボランティア等の地域貢献活動を実施した。
5月27日(日)、「ふれ愛フェスタ2018」が開催され、桜町本通り商店街の「チーム八日市」として160名を超える生徒が参加した。保育プランとJRC部による紙芝居やゲームコーナー、美術部による似顔絵コーナーは多くの子どもたちで賑わった。地域の皆さんとのふれあいを通じて、日頃の学習が社会貢献にも繋がるということを感じさせることができ、更なる学びへの意欲につながっている。
来年度の活動計画
1年生は「環境教育」を柱に、「地域環境教育」(セセラギプロジェクト)を継続発展させていく。連携している機関との協働関係を深め、事前、事後の環境研究を深めていく。
2年生は「国際理解教育」を柱に、海外修学旅行(台湾)に向けての、調べ学習や講演会、また現地での交流活動を通して異文化理解研究を深めていく。
パスコベール女子校との交流は今年で26年目となり、来年度は豊田東高校生徒がパスコベール女子校を訪問する予定である。
地域連携や産学連携については、地元の商店街のイベントでのボランティア活動等とともに、継続発展を目指す。また、旧東高校跡地に建設予定の新博物館についての豊田市役所教育行政部文化財課との共同研究をすすめる予定である。